陸上自衛隊 機動戦闘車 公開
2013年10月9日、相模原市中央区の防衛省技術研究本部陸上装備研究所にて、陸上自衛隊の機動戦闘車の1号車が報道公開された。
機動戦闘車(Maneuver Combat Vehicle, MCV)。製造は三菱重工業株式会社が担当する。
フロントノーズが尖り、避弾経始に優れた形状。デザイン的にもカッコいい!!
8輪装甲車はこれまでも陸上自衛隊では96式装輪装甲車が運用中だが、これは全くの新規となる車体が採用されている。
そして車体上部には大型の旋回砲塔が搭載され、74式戦車と同口径の105mmライフル砲が装備される。
車体周囲にはボルト止めされた増加装甲のようなものが取り付けられているが、この装甲に関する詳細は明かされなかった。
105mmライフル砲。マズルブレーキには螺旋状に火炎孔があり独特のスタイル。マズルぎりぎりまで切られたライフリングがあるのがわかる。
全長 8.45 m、全幅 2.98m、全高 2.87m、重量は約26tで、最高速度は100km/h以上とされる。
主力戦車よりも軽いので輸送機による空輸が容易だ。
74式戦車の対戦車砲弾を使用し、対戦車戦闘も可能だが、装甲的には戦車ほどの防御力はないものと思われる。真正面のデザイン、どことなく三菱の乗用車っぽい?
車体背面にはユーティリティハッチが設けられる。今回はこのハッチ内部は公開されなかったが、人員搭乗用というよりは機材や砲弾の積み込み用といった用途であると思われる。
砲塔上面。主砲の右舷には74式車載7.62mm機関銃、左舷にはレーザーレンジファインダー(?)かな。
砲塔上面にはおそらく照準潜望鏡と車長用照準潜望鏡。
砲塔の前側両端には10式戦車同様に対戦車ミサイルなどのレーザー検知センサーがある。後方には検知センサーがないので検知範囲が広いのか、あるいは背中から撃たれることはないのか...。
砲塔両サイドにスモークディスチャージャー。
フロントサスペンション。結構前から丸見え。もう最近WoTにハマっているせいか、車体下を狙われたら、とか、砲塔のこの形状はショットトラップなんじゃね? とか、思うようになってしまっている...。
しかし、この機動戦闘車は対戦車戦闘メインというよりは戦闘団、つまり普通科の支援を主任務として運用されるという。
リアサスペンション。
乗員は車長、砲手、装填手、操縦手の4名。
銘盤。機動戦闘車1号車とある。
部品番号 E5300-A0000、製造番号0001、2013年9月製のできたてほやほや。
防衛省公開の動画もどうぞ。
さらに時事コムの動画もどうぞ。
photo 黒川省二郎 text YAS
■関連リンク
陸上自衛隊 10式戦車の開発と試作車
9mm機関拳銃
平成25年度 富士総合火力演習