WILEY X ワイリーエックス アイウェア レビュー PART.4

WILEY X ワイリーエックス アイウェア レビュー PART.4

レポート:石井健夫

現代(いま)こそ求められる、最高品質アイウェア

2020年の新型コロナウィルスのパンデミック(=爆発的な感染拡大)は、私たちのそれまでの価値観や生活様式を一変させてしまった。

生命に重大な脅威をもたらす危険なウィルスの存在はもはや遠い国の出来事や対岸の火事などではなく、「いつもそこにある危機」なのだと認識すべき時代が到来したのだ。

そして新型コロナウィルスは粘膜から人体内部に侵入し深刻なダメージをもたらす。従って、人の多い場所や密になる空間では人間の顔で外界に大きく露出した粘膜、すなわち「鼻と口」を覆う事が、いまや新常識となリつつある。

しかし、2020年6月19日時点で日本の135倍、240万人の感染者数が出ている米国では、鼻と口だけではなく、眼からもウイルスが侵入しているというのだ。

AAO (=米国眼科学会)の報告によれば、無自覚感染者が初期段階で軽度の結膜炎治療に来院することがあり、これは噴霧状に浮遊したウイルスが眼の粘膜から侵入していることを示唆しているという。

このような事からWHO (=世界保健機関)、米国防総省、米陸海空軍、米海兵隊、CDC (=米疾病予防管理センター)等においても「眼からの感染」を警告している。


FDA Medical Device Class 1.認定

鼻と口だけでなく、両眼もまた「外界に大きく露出した粘膜」なのであり、ウィルスにとっては格好の侵入場所&大増殖地になり得る。従って伝染病、ウィルス、細菌の専門家の間では両眼(の粘膜)の厳重な保護はずっと以前からの常識であり、医師、看護師、その他の医療現場スタッフ、さらに研究機関等の従事者にとって、フェイスガードやアイウェアを常時装用する事は当たり前になっている。

そしてワイリーエックスのアイウェアはその洗練された機能性と耐久性を公式に評価された「米国国家規格協会 ANSI Z87.1規格認証品」だが、同時に「FDA(=米国食品医薬品局)Medical Device(=医療従事者向け個人保護具)Class 1.」にも認定されている。

ミリタリーアイウェアとして世界の戦場で幾多の兵士たちの眼を護ってきたワイリーエックスは、人類最大の敵=ウィルスとの戦いに於いても最前線に立てるだけの実力・能力・機能を充分に備えているのだ。


あらゆる脅威から眼を護る

これからは「人の多い場所に出かける時や閉鎖空間で人と会う際」には、ウィルスの侵入経路になり得る「眼、鼻、口の粘膜」を保護する事が新常識となるだろう。とはいえ顔全体を覆うようなフェイスガードを常時着用して生活する、というのには相当に無理がある。

満員電車など時と場合によっては邪魔になり、また内容や状況によっては本来行うべき仕事や作業の支障になってしまうかもしれない。従ってマスク着用以外に「両眼も必ずアイウェアで保護する事」が当たり前の事として拡まって行くだろう。

さらに「眼に対する脅威」というのはウィルス以外にも様々なものが存在する。銃弾や爆発物の破片のような小さな物体が高速で眼を襲う「高速度衝撃/High Speed Impact」や、鈍器や落下物、殴打といった「重圧度衝撃/High Mass Impact」の脅威からもほぼパーフェクトに眼球を保護でき、しかも常に装用しても苦にならないフィット感と快適さがあり、さらにオシャレさと格好良さが加われば完璧なのではないだろうか?

そんな「欲張りな条件」を高次元で満たすアイウェア、それがワイリーエックスなのだ。今回はそんなワイリーエックスの2020年最新モデルをご紹介する。

■ワイリーエックス 高速度衝撃テスト

■ワイリーエックス 重圧度衝撃テスト

WX SAINT -ALTERNATIVE セイント/オルタナティヴ
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WX SAINT -ALTERNATIVE セイント/オルタナティヴ

2014年の大ヒット映画『アメリカン・スナイパー』で主人公クリス・カイルを演じた俳優ブラッドリー・クーパーが劇中で装用し世界的ベストセラーになったモデル。2020年からはよりミリタリーテイストが強調される「ステルスブラックのWXロゴ+艶消しブラックフレーム」のBLACK OPS仕様にリニューアル! そして多様化した日本人の顔型によりフィットするよう設計された待望のNEWバージョン「オルタナティヴ/ALTERNATIVE」がラインナップに加わった。

比較
左は従来からあるレギュラーサイズの「WXセイント」、で右が「WXセイント/オルタナティヴ」だ。フレームもレンズも再設計を経ながら同様の光学性能、同様の安全性、そして同様のデザイン性=格好良さ=人気モデルとしての実績と信頼性、がそのまま維持され引き継がれた。

幅広で頰が厚い顔
日本人に多い「幅広で頰が厚い顔」の場合、WXセイント(従来モデル)のようなレギュラーサイズアイウェアを微調整ナシで装用した場合、レンズのエッジが頬に接触してしまう事がある。この状態で鈍器や落下物、殴打といった「重圧度衝撃/High Mass Impact」を受けた場合、顔の皮膚を傷付けてしまう危険性が高い。またレンズに頬が当たっている事でレンズの位置や角度が微妙にズレ、その結果発生する歪みによって対象物を正しく視られない事にもなる。余談だが、他社メイカーからサポートを受けてアイウェアを装用しているアスリートにも、この写真のように「安全で精確な装用ができていない」ケースが散見されるのは残念だ。

オルタナティヴを装用
同じ人物がWXセイント/オルタナティヴを装用したところ。絶妙にカットされたレンズ形状とも相まって、頬との間に数mm程度の隙間が確保されている。これなら「重圧度衝撃/High Mass Impact」を受けた際のダメージも最小限で済み、またライフルやカービンを頬付けして狙ってもレンズが動いて視界が歪む心配はない。このように正しいフィッティングというのは安全面でも機能面でも非常に重要なので、もしあなたがレギュラーサイズのワイリーエックス アイウェアで適切なフィット感が得られないならば、必ずオルタナティヴを試すべきだ。

WXクラムシェルケース
2020モデルから製品に付属してくる、あるいは別売される汎用サイズ収納ケース「WXクラムシェルケース」のアウター素材が従来のナイロン製から撥水性ポリマーに変更された。ちょっとした雨や水濡れはもちろん、例えばウィルス感染防止のため消毒液をスプレーして表面を拭きとる、といったシチュエーションにも対応可能に。これも時代に合わせたワイリーエックスの一つの進化といえるだろう。

WX SHADOW -ALTERNATIVE  シャドウ/オルタナティヴ
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WX SHADOW -ALTERNATIVE シャドウ/オルタナティヴ

クリアな視界を維持することが出来れば戦場でもより多くの情報を得ることができる。顔の形にピッタリと沿う柔軟なアイパッド、「フェイシャル・キャビティ・ガスケット/FACIAL CAVITY™ GASKET」によって風や砂埃、花粉等の微粒子が眼に入るのを防ぎ、「重圧度衝撃=High Mass Impact」の際には衝撃緩和パッドとして機能。そしてワイリーエックス独自の高性能光学レンズ「セレナイト/SELENITE™」によって、まさに視界環境の制御「クリメイト・コントロール/CLIMATE CONTROL」を可能とするアイウェアの最新モデル。オルタナティヴなので日本人の平均的な顔のアーチにフィットする。

フェイシャル・キャビティ・ガスケット
フェイシャル・キャビティ・ガスケットはワイリーエックスの特許技術。眼の周りを覆う柔らかい高密度フィルターが顔に沿って密着することで、砂埃・花粉・排気ガス・風等から眼を護る。耐衝撃緩和パッドとしても機能し、付属のストラップと併用することでゴーグルと同等の気密性と頭部への確実な固定が可能となる。この仕様のモデルをワイリーエックスでは「クリメイト・コントロール・シリーズ」と位置付けている。

■ワイリーエックス 「防塵・暴風編」フェイシャル・キャビティ・ガスケット

フェイシャル・キャビティ・ガスケット
フレームから簡単に取り外せるフェイシャル・キャビティ・ガスケット。花粉や細菌、汚泥などで汚れた際は、取り外して洗浄、殺菌するか、新しいものに交換するのが望ましい。これによって顔に直接触れる部分を常に清潔に使用できるので、このシリーズのアイウェアを購入する際は予備の交換用フェイシャル・キャビティ・ガスケットも忘れずに。

■ワイリーエックス 「着脱編」フェイシャル・キャビティ・ガスケット

WX REBEL -ALTERNATIVE  レベル/オルタナティヴ
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街中でも気軽に装用できる軽快なデザインが特徴の「アクティブ・シリーズ」にも、巧みに設計された表面曲線が衝撃を効果的に分散して逸らす「スロープド・エフェクト・レンズ」、正面から受けた衝撃を可能な限り吸収・緩和させショックアブソーバーとして機能することで装用者への負担を軽減する超弾性樹脂フレーム「トリロイド/TRILOID™」など、他の軍用アイウェアと同様の高次元な耐衝撃性を有した先進的なアイ・プロテクション技術が応用されているのがワイリーエックス・クオリティ! 

WX TWISTED -ALTERNATIVE  ツイステッド/オルタナティヴ
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ANSI Z87.1 (Z87+)規格の耐衝撃フレーム&レンズを採用。フレームとロゴマークがステルスカラー(マットブラック色)のディスクリート仕様が渋い人気モデル。一般兵とは異なる任務を遂行するエリート軍人、諜報員、捜査官、SP等の「密かにミッションを遂行するプロフェッショナル」をイメージしている。普段使いに便利な「アクティブ・シリーズ」の中にあって、横方向からの破片や埃の侵入からも眼を護れる幅広テンプルなのがより安心で頼もしい。

ジャパニーズフィット・フレーム
経年耐久性
じつは2013年からワイリーエックス版のジャパニーズフィット・フレームである「オルタナティヴ」の開発は始まっていた。筆者の元にワイリーエックス ジャパン様から最初の「度付きレンズ製作企画」が持ち込まれた際に選んだフレームこそ、「ツイステッド/オルタナティヴ試作第一号」だったらしい。ちなみに製作から7年を経た現在、コーティングが劣化し視力も変化したので一度レンズ交換こそしたものの、フレームはほぼ新品状態だ。 この「経年耐久性」こそ筆者がワイリーエックスを使い続ける最大の理由。

AFRICA ECO RACE 2020
前回記事での予告(?)通り、2020年1月6日〜19日の13日間をかけてアフリカのモロッコ → モーリタニア → セネガルの3ヵ国にまたがる6,108kmを走破する「AFRICA ECO RACE 2020」に参戦したバトン・オーツカ氏。1980年代にはテレビ中継もされていた「パリダカ」同様、サハラ砂漠を走ってダカールのゴールを目指すという憧れのコースで繰り広げられた大冒険クロスカントリーを支えたのもまた、ワイリーエックス認定眼鏡店が手掛けた度付きレンズ仕様の「ツイステッド/オルタナティヴ」だった。

ビクトリーラン
砂丘にハマって救助されたり、マシンがストップして救助されたり、最終的には膝の負傷で5日間の休養を余儀なくされ「完走」とは言えないものの、それでもダカール海岸でのビクトリーランには参加し、記念のフィニッシャーメダルを手にしたバトン・オーツカ氏。満身創痍で帰国したものの「身体が動くうちにまたアフリカを走りたい!」という湧き上がる気持ちは抑えきれず、次のAERにも参戦予定(^_-)-☆との事。

CAPTIVATE™ キャプティベイト・レンズ

2020年新発売のオルタナティヴ4モデルには、従来の高性能光学素材「セレナイト/SELENITE™」製のスモークグレイ・レンズ(可視光透過率15%)を採用したスタンダード・モデルの他、ワイリーエックスが「セレナイト/SELENITE™」をベースに新たに開発し、特許を取得した偏光レンズ「キャプティベイト/CAPTIVATE™」採用モデルもライナップに加わっている。この「キャプティベイト/CAPTIVATE™」はANSI Z87.1規格認証の耐衝撃レンズとしては異端とも言える「COLOR REDEFINED=色彩の再定義」機能を有している。

キャプティベイト/CAPTIVATE™
「キャプティベイト/CAPTIVATE™」レンズは、黄色と茶色の色彩コントラスを上げて、明瞭度が高くなる光学設計だ。人間にとっては曖昧で視認し難い「青と緑が混在する波長」「緑と赤が混在する波長」をフィルタリングすることで、裸眼では見逃してしまう細部をより視認し易くする効果がある。

緑色の木々
「キャプティベイト/CAPTIVATE™」レンズを通して見ると、緑色の木々がより明確な陰影と奥行きのある表現で描写される。もしこの中に迷彩服を着た人物が潜んでいたとしても、輪郭が強調される事によって存在を認知し易くなる効果が期待できる。

晴天の日中
「キャプティベイト/CAPTIVATE™」は基本的に遮光レンズのため、その性能を最大限に発揮できるのは晴天の日中だ。撮影日(2020年6月下旬)は梅雨の曇り空で、その性能を十分に体験できなかったが、それでもキャプティベイトのCOLOR REDEFINED = 色彩の再定義を感じることができたと思う。

薄く虹色に光って見える
「キャプティベイト/CAPTIVATE™」レンズは裏側から見ると薄く虹色に光って見えるのが特徴。

撥油、撥水
撥油、撥水に加えて埃や雪を弾き、指紋が付き難い効果もあるという独自の「オレオフォビック・コーティング/OLEOPHOBIC COATING」が施されている。

オレオフォビック・コーティング
また過酷な環境下での使用を想定し、一般的な眼鏡用プラスティックレンズCR-39と比較して約7倍の効果を実現した耐擦傷コーティングも採用されている。

卓越したフィット感
卓越したフィット感=度付きレンズにも最適なWILEY X®

フレームはWX VALOR/KRYPTEK® TYPHON™(ヴァロー/クリプテック®タイフォン™<WXJ-CHVAL12FJ>)、度付きレンズは「HOYA/NULUX RF SPORTS」、製作と調整はもちろんワイリーエックス認定眼鏡店が担当! 筆者にとって最もプライオリティの高い国内マッチ「JANPS」用として2017年に製作。もちろん現在も絶好調で快適に使用中♪

度付きレンズ
近視乱視が入り混じる筆者の複雑な視力を矯正する度付きレンズは分厚い。こうなると当然重量も嵩(かさ)むわけだが、ワイリーエックスのフレームはスロットが深く食い込む接合部でガッシリと、しかし柔軟にレンズを保持し、ハイレベルなプロテクション性能と抜群のフィット感を保つ。ワイリーエックス認定眼鏡店での度付きレンズ製作については過去記事を参照されたい。

最新の2020版カタログ
最新の2020版カタログや価格表はワイリーエックス・ジャパンの公式WEBサイトでチェック!
さらにアメリカ本社が行なった数々の耐久試験の模様等を記録した迫力ある動画もYouTubeに続々とUPされており、ワイリーエックスの凄まじい性能と実力をより深く識る事ができる。

■ワイリーエックス 紫外線暴露テスト

■ワイリーエックス フレーム自己消火/レンズ不発火テスト

<問い合わせ>
●ワイリーエックス・ジャパン
https://wileyx.jp

ワイリーエックス・ジャパン 2020年カタログ PDF (7.5MB)

提供:ワイリーエックス・ジャパン (アトミックストア・インターナショナル)

The appearance of U.S. Department of Defense (DoD) visual information does not imply or constitute DoD endorsement.

2020/07/03


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