2011年7月2日に埼玉県のトリガートーク インドアサバイバルゲームフィールドにてガンスミスバトン主催のサバイバルゲームが開催された。このサバゲーが普通と違うところはただひとつ、「TOPジャパンのM4A1カービンのみを使用する」こと。そう、2011年3月に発売されたTOPのM4カービンを使用したワンメイクゲームなのである。
TOPのM4は排莢式、つまりライブカートの電動ガンでTOP M4A1カービンのレビューはそちらをみてもらうとして、単独でサバイバルゲームに使用するにはリアルカウントの装弾数や排莢したカートの回収など問題点も多い。せっかくの排莢式をカートキャッチャーつけて遊ぶと言うのももったいない気もするし...。
と思っていたところへ、埼玉の中華ガン販売ショップ「ガンスミス バトン」主催による「ドキッ! TOP M4だらけのサバゲ大会」が開催された、というワケ。
とにかく家の中でTOP M4を撃てばカートは棚やタンスの隙間へ転がり、猫がじゃれ、家族は怒りだすと言う不遇のTOP M4ユーザーのための晴れの舞台、それがこのサバゲ大会なのだ。
さっそく今回のゲーム開催の話を聞きつけ、速攻でバトンへ参加のメールを送信する。人数にはまだまだ余裕があったみたいで当日、埼玉入間郡にあるインドアフィールド、トリガートークへと足を運ぶ。
所沢インターから5分と近くて便利。
トリガートークはAB二つのインドアフィールドで構成されており、今回はBフィールドを使用した。天候に左右されないインドアフィールドはなにかと便利だ。
Bフィールドの広さはおおよそだが20m×13mといったところ。電動ガンであればすべてが射界に入るが、建物の障害物が設置されているのでなかなかテクニカルなフィールドだ。フィールド奥には病院と呼ばれる白い建物がある。
今回はSATマガジンの皆様とご一緒できた! 左から戦う銃器フォトグラファーのトモさん、編集のテラさん、予備自衛官補で4号警備員、ライターの乙夜さん。
今回、私YASが使用するTOP M4は前夜に慌てて作ったミリタリーM4カービン風カスタム。
ストックをコルト製のエンハンスドテレスコピックストック、ハンドガードをナイツアーマメント社製のRASへ変更。レールにはAN/PEQ-2レプリカとSUREFIRE M600スカウトライト、レシーバートップレールにはAimpoint COMP ML2を同社の初期型L字マウントで搭載。その後にはMATECH BUISを装着と言った感じ。
TOP M4はコレまでの電動ガンパーツやリアルパーツで簡単にドレスアップできる。ストックチューブにバッテリーが入るのでカスタムの自由度が高い。
カートリッジに弾込めするのも普通のサバイバルゲームでは見られない光景。
今回は主催者のバトンさんにより数千発のトレーニングカートが用意された。
これを各自、分け合って利用する。携行弾数は150発まで。つまりマガジン5本となるが、実際にはそこまで使用せず、3本でも十分楽しめた。
BB弾の袋に空のカートを突っ込んでワシャワシャすると、右のようにBB弾がカートに収まって出てくる。
大きめの袋にカートとBB弾を一緒に放り込んでおいてもよいかもしれない。
プレキャリのポーチに収まったTOP M4のマガジン。実際にはリップ側を下向きに入れるのかもしれないけど、やはりここはカートが上向きに見えていると気分が盛り上がる。
真鍮製の削りだしカートを持ってきているプレーヤーがいた。ヤフオクなどで自作したものが出回っているみたい。結構高価なのでゲーム中に使用して紛失すると凹みそうだが、試し撃ちではキンキンッとカートが地面に落ちるシビれるサウンドを響かせていた。
TOP M4カービン 真鍮カートリッジ [ヤフオクで探す]
さて、写真で見るより動画のほうがゲームの臨場感が伝わると思うので以下より視聴してみてほしい。
今回のゲームは全員で14名ほどが集まった。トリガートークのBフィールドであれば、7人対7人くらいでちょうどよい広さ。
こちらはフィールド奥の病院建物に立てこもるチームSAT。左からトモさん、テラさん、乙夜さん。そして私YASがカメラを片手に加勢する。
「ゲームスタート!!」の合図と同時にバシバシとカートリッジをバラ撒きながら前進!! チャリチャリンッとカートが床に壁に弾かれる。こんな贅沢なサバゲーは初めてだ。
トモさんが病院の右端から敵を警戒する。
手馴れた動きで敵をけん制、次々とヒットを奪っていた。
テラさんは病院左部屋の中から射撃。
横で撃ったカートがバラバラッと飛んできて顔に当る。これが実銃ならばかなりアチチなことになるだろう。
実銃を想定したCQB訓練にはもってこい。
床に散らばったカートを踏んで転ばないように注意しながらプレーするのもまたリアル。
乙夜さんもバリバリと射撃!
左利きだからカートの排出が気になりそうなものだが、CQBでは左右スイッチすることも多いので慣れるしかないだろう。
バリケードの後にアンブッシュする乙夜さん。あれ? 今日はサンセイのフルフェイスゴーグル? なんかいつものゴーグルが壊れてしまい、急遽これを借りたそうだ。
バトン大塚さんのカスタムM4。東京マルイ電動ガン用のメタルフレーム内部を削ってコンバートしたワンオフカスタム。タンカラーに統一されたボディがカッコイイ!! ぜひPマグもあわせて作ってください。
フロントが長いレールカスタム。20インチクラスか。
こちらはデルタ装備のプレーヤー。M733風にアレンジ。トップレシーバーにはキャリングハンドルとCOMP M2ドットサイト。旧型のテレスコピックストック。フロントはKM企画のショートアウターバレル
のアタッチメントを利用して東京マルイのNEWフルオートトレーサーを装着している。
1ゲームごとにみんなで床に落ちているカートを回収した。この広さのフィールドならば5分程度とそれほど回収に時間はかからない。踏んづけて割れているカートはなかったが、リップが変形しているものはあった。そういうカートは発射不良の元となるので選別して廃棄する。
床に転がったカートの中にはごく稀に直立しているものもあった。
茶柱が立ったような幸せな気分になったりする。
1日TOPジャパンの排莢式電動ガン M4A1カービンで遊んでみた感想を。
カートに弾込めしたり、カートを拾い集めると言うのは今までのサバゲにはなかった作業。面倒かなと思っていたが、意外とこれはこれで楽しめる。カート拾いにはシュアファイアなどのライトがあると探しやすい。
ゲーム中、床に転がったカートに足を滑らせてスッテンコロリン、みたいな事態が発生しないか不安だったが、みんな慎重になるのか、しっかりと踵から着地して歩き、不用意に走りこまないなどCQBの基本を実践していてトラブルはなかった。カートがプラ製で弾力があるので金属カートよりは安全だと言うのもある。
携行弾数は150発といつものサバゲに比べると圧倒的に少ないが、皆セミ・フル射撃を適切に切り替えて射撃しており、弾が足りないと言うケースはまずなかった。仲間にマガジンを手渡し、「最後の一本だ。大切に使え!!」なんてちょっと言ってみたかったけど...。
カート式ということでゲーム中にマルファンクション(=ジャム)は少なからず発生する。
とくに暗いインドアフィールドで戦闘中にマルファンクションが起こると、とてつもなく焦る。いかに普段トリガーを引けば当然のように弾が出るということに慣れきってしまっているかがよくわかった。
トリガーを引いても弾が出ないと言う事態に対し、弾を撃ちつくしたのか、不発なのか、それともジャムが発生したのか、そのジャムの種類は、対処方法はということを戦闘中に判断しながらプレーしていくのは今までのサバイバルゲームにはない緊張感だ。
私は残念ながらというか、1日遊んでほとんどマルファンクションが発生しなかった。不発は何度かあったので、チャージングハンドルを引いてカートを排出、次弾装填というアクションは楽しめた。
また、セフティゾーンでの銃の取り扱いもいつものサバゲ以上にリアルな感じ。マガジンを抜くのはもちろんチャンバーにカートが入っていないか確認するためにチャージングハンドルをちょいと引き、カートを排出、あるいはチャンバーを目視で確認しチャコンとボルトを戻すこの感触!!
このTOP M4で突入訓練とかやったら楽しいだろうなぁとも思う。TTCあたりでワンメイクゲームやったら楽しそうだ。
とにかくこのTOP M4だけのサバイバルゲームはかつてないリアリティを追求したゲーム展開なので、とても新鮮で楽しめた。このバトン主催のゲームは2011年9月にも予定されているので皆さんも是非参加してみて欲しい。
ガンスミス バトンは中華ガンを専門とする輸入販売ショップ。インドアフィールドのトリガートークと同じ建物の2階に店舗を構える。
このかたが主催者のバトン社長、大塚氏。新しくできたばかりの店内でAT-4を構える!!
ガンスミスバトン オフィシャルサイト