トイガン写真撮影テクニック 第3回
自己流トイガン写真の撮り方解説パート3です。
撮影方法はいろいろありますが、皆さんのトイガンホビーライフの参考になれば幸いです。
今回は起し撮りについて解説します。
起し撮りとクォータービュー
前回は床やテーブルの上に銃を置いて撮る「置き撮り」を解説しましたが、今回は銃を立てて撮る「起し撮り」です。
起し撮りでは、こんな感じのクォータービューを撮れるようになります。
今回使用するのはマルチアングルバイスという角度を調節できる万力です。万力の下の部分がボールジョイントになっていて、ある程度自由に角度を調節できるものです。
このマルチアングルバイスを低めの踏み台に固定して、背景紙をセットします。
起し撮りのメリットは背景と距離を取れるので光を回しやすくなる点と、アングルの自由度が高い点です。
背景紙と銀レフ
万力にカットした角棒を挟みます。
この角棒にマガジンを抜いた銃を差し込み、レフ板でライティングしていきます。
ライティングのコツはすでにこれまでの回でも触れていますが、おさらいしておきましょう。
・光源はソフトボックスの一灯のみ。
・遮光カーテンなど使用し、部屋の照明は消して、余計な光は入れない。PCモニター光は要注意。
・銀レフを使用して光を面で反射させる。
といったところです。
レフ板は3枚使っています。マズル面、スライド側面、下面の3枚です。
トリミングした写真がこちら。スライドとマズルを見せたいときに使うアングルです。スライド上面が少し見えているのが私の好みです。ピントはAUSTRIAの刻印です。
参考までにカメラ側の設定は、焦点距離66mm、ISO200、絞りF13です。
この写真のライティングを分解してみます。青が右からのレフ板、赤が左からのレフ板、緑が下からのレフ板の反射となっていて、黄色は背景紙とソフトボックスのライトが直接反射しています。どのレフ板を動かしたら、どの面が明るくなるかが分かってくるとどんどん楽しくなってきます。
続いてのアングルはリアクォータービューです。
バイスをくるりと回転させて撮影しています。先ほどの写真同様に、スライド側面、後面、下からのあおり用で3枚のレフ板を使用しています。
トリミングした写真です。リアサイトにピントを合わせ、エジェクションポート、エキストラクター、フレーム刻印、スライドエンドプレート、バックストラップ上部までを映したカットです。エアガンレビューでは多用するアングルですね。
続いてはグリップを撮影します。角棒の代わりに「溝引棒」というアルミ製の丸棒を使用します。木の丸棒でも、ワリバシでもなんでも良いです。
根元に練消しゴムをクッション代わりに入れています。
この棒をマズルを差し込んで撮影します。
少しカメラの角度を傾けて撮影します。もちろん万力側を傾けてもOKですが、ライティングとの兼ね合いです。
トリミングするとこんな感じです。グロックの刻印にピントを合わせています。グリップ側面のテクスチャと底面。バックストラップ、トリガーガードの形状、マグキャッチ、スライドストップなどの解説用カットとなります。
マガジンバンパーの強度があれば直接バイスで挟み込んで固定してもOKです。プラ製マグバンパーでは割れたり、銃に跡が付いたりしますので、極力角棒を使用するのが良いと思います。
ホールドオープンも定番のアングルですね。アウターバレルやインナーバレル、リコイルスプリングガイド、エジェクションポート内やノズルなどの解説に使用します。直接マグバンパーを挟んでいるので少しバイスが写り込んでますね。これらもあとで消してしまいます。
溝引棒のもう一つの使い方ですが、私が購入したものは、ちょうど径がマガジンのガス注入口とあっていましたので、ここに差し込みます。
こんな感じで固定して、全体を浮かしたように撮影できます。
いかに安定して銃を固定するかが起し撮りのポイントです。不安定な固定方法は大切なトイガンを落としてしまう可能性がありますので細心の注意を払って作業しましょう。
棒が写り込みますが、Photoshopで消してしまいましょう。
さらに色調補正のレベル補正で背景を白く飛ばしてトリミングするとこんな感じになります。
レビューのメインカットにも使えますね。
このとき、周囲の余白を多めに取っておけば、色々なトリミングが可能となります。
こんな感じで文字組する場合にも便利です。
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