バイオBB弾! Vol.49
千葉県八千代市にある総合エアガンショップの「モケイパドック」にお邪魔して、技術主任の"でめちゃん"にカスタムガンのことをいろいろ伺ったので、連載で紹介しています!!
道楽「だんだんと暖かくなってきましたね。」
もう春だね~!!
道楽「そういえば昨年末にバイオBB弾の話題がありましたね」
あー、消費者庁からの措置命令が出た件ね。
SNS上ではかなり騒いでいたみたいだけど、まあ、措置命令が出た数社のBB弾メーカーさんは大変だよね。
ただ、我々ユーザーからすれば正直見守るしかないよね。
道楽「なるほど。結局あのBB弾の件はどういうことなんでしょう?」
バイオBB弾に使用されているPLAという植物由来のプラスチックだけど、パッケージに書かれていた「地面に落ちると微生物によって分解する生分解性だよ」っていう表記に根拠がないっていう話だね。
道楽「根拠がないと言いますと?」
どんな環境においても地面に落ちれば分解されるってわけではないということだね。土壌の環境って言っても様々だから。分解がなかなか進まない地面もあるでしょってことみたいよ。
道楽「なんだかこじつけみたいな話ですね...」
まあ、石油由来のプラスチックより、トウモロコシなどの植物由来の原材料のほうが環境に良いわけだし、今後しばらくはPLA製のバイオBB弾がなくなるわけではないと思うよ。メーカーもパッケージの表記を換えて再販売するみたいだね。
道楽「現状でメーカーからのBB弾の供給は止まっていますよね?」
マルイのバイオBB弾は5月くらいに再販されるって話だよね。パドックでは他メーカー含めていろいろ在庫しているけど、マルイの0.25g弾はやっぱり欠品しているね。他メーカーもまだ潤沢とは言えないかな。
道楽「バイオBB弾っていつからあるんでしょうか?」
バイオBB弾という言葉は使われてはいないけど、"自然に戻る"という概念でBB弾が発売されたのは1993年頃かな。サンエイの「NEW BATTLE.BB弾」とかね。
当時は電動ガン+多弾数マガジンも普及しはじめて、フロンガス同様、環境問題は業界としても解決したい課題だったんだろうね。
東京マルイ初のバイオBB弾は「バイオテックBB」という名前で1995年に発売されたよ。
トウモロコシが主原料で、当時バイオBB弾は精度が出ないって言われていたけど、マルイのこのバイオ弾は5.95mm±0.02を謳っていたね。
1995年末にはマルゼンからも「エコロジーBB弾」が発売、その後、エクセルなど、他メーカーからも発売されてバイオBB弾は普及していったんだ。
また、商業サバゲーフィールドも各地にでき始めたころで、"土に還る"、"環境にやさしい"といった触れ込みのバイオBB弾は地権者から許可を取りやすかったんだと思うよ。
ただ、当時のトウモロコシ弾は分解も早いけど、水分の吸収がよくて、保管環境によってはすぐに膨張してしまうという問題点もあってね。マガジンに装填しっぱなしで粉になってたとか、弾が詰まったなんて話もよく聞いたよね。それでしばらくしてから現在も使用されているPLA製のバイオ弾に替わっていったんだよね。
道楽「トウモロコシ弾!!、覚えています(笑)」