パッキン! Vol.26
千葉県八千代市にある総合エアガンショップの「モケイパドック」にお邪魔して、技術主任の"でめちゃん"にカスタムガンのことをいろいろ伺ったので、連載で紹介しています!!
道楽「こんにちは~!」
いらっしゃ~い!! 今日は?
道楽「今日はチャンバーパッキンについてのお話を伺いたいなと思いまして」
パッキンは命中精度に関わる重要なパーツだからね。
これが、東京マルイの電動ガンの純正チャンバーパッキンだよ。
この図のようにバレルとノズルの間でBB弾を保持して弾にバックスピンを掛けるためのパーツなんだ。
道楽「マルイが最初に市販化に成功した可変ホップアップ機構ですね。」
そうそう。この機構のおかげでBB弾が真っ直ぐ遠くまで飛ぶようになったんだよね。となりの小さいゴム管は上からホップアームで抑えるときに緩衝材の役目を果たす押しゴムと呼ばれるパーツだよ。正式にはクッションラバーと呼ぶみたい。
パッキンを裏返してみると、BB弾にホップ回転を掛ける出っ張りがあるでしょ。
道楽「ホップアームが下がるとこの出っ張りが突き出て、よりホップが強くかかるんですね。」
クッションラバーはあったほうが滑らかにホップを可変できるんだけど、電動ハンドガンやVSR-10、ガスブローバックなど、クッションラバーが無いエアガンもあるよ。
パッキン下側にはレール状の出っ張りがあって、インナーバレルの溝にハマって回転を防止するよ。
素材は公表されていないけど、おそらくニトリルゴム製だね。
道楽「オススメのカスタムパーツはありますか?」
うーん、実はマルイのパッキンはとても良く出来ていて、新品の電動ガンに交換してもあまり効果が感じられないかもね。でも海外製電動ガンなんかは効果が体感できるものもあるね。
いま注目なのは宮川ゴムかな。ここの親父さんが素材や形状を試行錯誤を繰り返しながら製品開発しているんだ。
ファイアフライの電気くらげは昔からある定番のカスタムパッキンだよね。あとこっちのシステマ エナジーホップパッキンもおススメかな。
道楽「システマって今ではトレポンのイメージですけど、昔からマルイの電動ガンカスタムパーツを作ってましたよね」
パッキンは寸法精度も大事だよ。チャンバーとの密着度で気密性も変わるからね。あと0.25g以上の重い弾を使うなら長掛けタイプのパッキンがオススメだね。
道楽「長掛け?」
うん、例えばこの宮川ゴムの長掛けダブルホールドを裏返してみると、突起はこんな感じ。二本の溝がBB弾を2点保持し、さらに出っ張りが長くなることで、より長い時間弾をパッキンに接触させて安定してスピンを掛けるんだ。
素材はニトリル製で硬度は60度だね。
パドックでは長掛けパッキンを使うときにはインナーバレルの切り欠きも長くして効果を高めているよ。
こんな感じで弾の進行方向にパッキンの突起を伸ばして、より長い時間BB弾にスピンを掛けるタイプを「長掛けパッキン」って呼んでいるんだ。
宮川ゴムのMIYA-ブイは素材がシリコンゴムだね。これは突起がV型になっているVパッキン方式。やっぱり弾を2点保持して左右のブレを軽減する効果を狙っているよ。
チャンバーパッキンはゴム製だから1万発くらい撃ったら摩耗してくるので交換がおすすめ。車のタイヤと一緒だよね。愛銃のメンテナンス時にはパドックでも確認するようにしているよ。
道楽「今回も勉強になりました!!」