東京マルイ 電動ガン M14 ウッドタイプストック 【エアガン レビュー】
M14はアメリカのスプリングフィールド国営造兵廠(1968年に閉鎖)が製造した7.62mm×51ライフル弾を使用するオートマチックライフルだ。M14は第二次世界大戦で使用されたM1ガーランドの後継として設計され、1957年に米軍に制式採用された。その後ベトナム戦争に投入されたが、当時アメリカ軍は小口径高初速の5.56mm×45弾を使用するアサルトライフルの導入政策により、短命のうちに米軍ショルダーウエポンの座をM16に譲ることとなる。
しかしながら、M14は7.62mm弾の長射程とパワーを有効視され、M21スナイパーライフルのベースとしても使用され、アフガンや湾岸・イラク戦争など、500m程度の中距離戦闘を重視する局面において、現代でも使用され続けている。
SOCOMやEBR SOPMODなどのショート化された派生カスタムモデルも数多く存在する。
M14はベトナム戦争映画によく登場し、トム・クルーズ主演の「7月4日に生まれて
」や、スタンリー・キューブリック監督の「フルメタル・ジャケット
」、また、最近では1993年のソマリア内乱を描いた「ブラック・ホーク・ダウン
」で米特殊部隊デルタのシュガートが使用しているシーンで一躍有名になった。
東京マルイはこのM14を2005年8月にモデルアップ。マルイお得意のウッドタイプストックと、ODカラーのファイバータイプストックを同時発売した。また2006年12月にはCQB用のショートカスタムモデルであるM14 SOCOMも発売された。
東京マルイ M14 電動ガンスペック & 弾速データ |
全長 |
1,127mm(ショルダーレスト収納時) |
重量 |
3,850g(バッテリー含まず) |
銃身長 |
500mm(インナーバレル長) |
装弾数 |
6mmBB弾
70発 |
定価 |
45,800円(税別) |
発売日 |
2005年8月9日 |
メカBOX |
Ver.7 / EG700 |
バッテリー |
ラージ |
|
最高 |
96.33m/s |
平均 |
95.76m/s |
最低 |
95.14m/s |
ジュール |
0.917J |
※SIIS ECOBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、10発での測定、気温19度
パーツリスト |
ODカラーのパッケージ。さすがに長い。
今回も中古を入手。
パッケージをあけるとODの敷き布に収められたM14本体がある。
リアルに再現された亜鉛ダイキャスト製のレシーバー。
フルストロークでボルトハンドルを引くことが出来る。ボルトハンドルを引くと、ロータリーボルトが右方向に半回転しながら引き込まれ、その作動音はジャキリーンと、実銃であるかのような金属音で気持ちが良い。
レシーバー左側面にはスコープマウントベースを取り付けるためのネジ穴と、ダミーではあるがボルトリリースレバーがある。
※中古品なのでストック左側面の丸いパーツが欠けています。
渋い黒染め処理がなされ、メカニカルなレシーバーとロータリーボルトの可動は見ていて飽きない。
東京マルイ M14 作動動画
レシーバー右側面にある小さなつまみはセミ、フルオートの切り替えセレクター。180度回転させて切り替える。Aの刻印が射手側に見えるとフルオートとなる。
↑セミオートポジション。
リアサイト左側面のエレベーションダイヤルを回すと、ピープ式のリアサイトがニョキニョキとせり出してくる。
右側面のウィンデージダイヤルで左右の微調整も可能。
レシーバーの刻印も良い雰囲気だ。東京マルイの刻印が控えめに入っているのも好感が持てる。
トリガーガードは実銃同様にスチール製。
トリガーガード前方にセフティレバーがあり、トリガーガード内にスイッチさせるとトリガーがロックされると共に、指を入れられなくなる安全機構だ。
トリガーは細身で、引くとわずかだがクリック感がある。
ガスチューブ回りも金属パーツがふんだんに使用されており重厚感あふれている。
アウターバレルはアルミ製でフロント周りの剛性の高さと軽量化を両立している。
ハンドガードは樹脂製ながら実銃から採寸されたリアルな形状。
亜鉛ダイキャスト製のロングなフラッシュサプレッサーが装着される。フロントサイトと一体になっており、矢印のイモネジを緩めると、フロントサイト下のリングが回せるようになり、フラッシュサプレッサーを取り外すことが出来る。
M14逆ネジ仕様なので各種対応サイレンサーを装着可能だ。
バットプレートは金属製でやや滑りやすい。
構えた印象は大きなライフルなのでどうかと思ったが、意外とストックがコンパクトで構えやすい。
左の写真のようにバットプレートを跳ね上げるとショルダーレストになり構えやすくなる。
実銃でのクリーニングキット収納用のトラップドアを開けると、ストック内にラージバッテリーを収納できる。
ホップアップ調節ダイヤルはマガジンハウジング前面、チャンバーの前にある。
マガジンを装着していても調節できる。
マルイのM14は実銃同様にテイクダウン可能だ。まず、最初にマガジン、バッテリーを取り外し、ストック内でZ字に収まっているヒューズボックスをトラップドアの外に引き出しておく。
次に、チャージングロッドやドライバーなどで傷がつかないように注意しながらトリガーガードの後部を引き抜く。
道具のない戦場では写真のように7.62mmライフルカートリッジを使用してテコの原理で引き抜く。トリガーガードにはそのための丸穴が開いている。
トリガーガードを引き抜くとトリガーハウジングが下方に取り外せる。
その後レシーバーを前方にスライドさせ、上方に取り外す。その際に引き抜き過ぎないように注意してストック側に引き込まれているコードのコネクタを外す。
レシーバー内のガスピストンなども実銃同様に再現されている。
マガジンはスチールプレス製のアウターでリアルだ。
マガジンの装着はAKシリーズやG3シリーズ同様、まず前面を引っ掛けてから後をはめ込む方式。
同梱のノーマルマガジンは6mmBB弾を70発装填できる。
オプションで440連多弾数マガジンが発売されている。
イーグルの1500SCニッカドラージバッテリーを装着しての重量は3,850g。
総評として、初速平均95.76m/sと非常に高く、500mmのインナーバレルとのマッチングで遠距離射撃向きだ。ただし、全長が長い7.62mmのフルサイズライフルとしては構えやすいが、さすがに重い。マウントベースと光学機器をつけると4.5kgくらいにはなるだろう。あまり動かないでセミオート射撃をするミドルスナイパーや、ディフェンサーに向いている。襲い掛かる敵アタッカーをブラックホークダウンのシュガートよろしくビシビシと倒していけたら、それは楽しいことだろう。ベトナム装備やチョコチップ、コーヒーステインにも幅広く対応できるので、ヒストリカルゲームやコスプレにもいいだろう。
This Is My Rifle, This Is My Gun. シャーリーンと名づけるのも良い。
2008/01/20
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