東京マルイ FA-MAS 5.56 F1 カスタム レビュー

東京マルイ 電動ガン FA-MAS 5.56 F1 カスタム 【エアガン レビュー】

FA-MASといえば1991年の4月に発売された東京マルイの記念すべき電動ガン第一作目だ。フランス軍制式採用のブルパップアサルトライフルにEG560モーターを内蔵したメカボックスVer.1を搭載、定価は19,800円(本体)だった。93年7月には電動ガン初の可変ホップアップ機構を搭載したスーパーバージョン(SV)が発売される。SVはバイポッドを取り外し軽量化され、空挺隊員用にグローブをしても取り扱いが容易な大型のトリガーガードが特徴。96年9月には5.56F1にもホップ機構が搭載された。実銃はNATO規格の5.56mmライフル弾を使用し、その特異な形状からトランペットの愛称を持つ。

東京マルイ FA-MAS 5.56F1スペック
全長 757mm
重量 3000g
銃身長 488mm(インナーバレル長)
装弾数 BB弾 60発
定価 24,800円(税別)
発売日 1996年9月
メカBOX Ver.1 / EG560
バッテリー ラージ
東京マルイ FA-MAS SV スペック
全長 760mm
重量 2800g
銃身長 488mm(インナーバレル長)
装弾数 BB弾 60発
定価 24,800円(税別)
発売日 1993年7月
メカBOX Ver.1 / EG560
バッテリー ラージ

FA-MAS スーパーバージョン分解図1 | 分解図2

■カスタムコンセプト
ブルパップという特徴をいかして、ショートスタイルのスナイパーライフルを作る。

■組み込みカスタムパーツ
SYSTEMA M90スプリング
1,200円
SYSTEMA サイレントヘッドセット ver.II
4,600円
SYSTEMA ポリカーボネイトピストン
3,500円
SYSTEMA エクセライド・シム・セット
600円
SYSTEMA ペアリング付きスプリングガイド FA-MAS用
2,400円
KM企画 TNパーフェクトバレル 509mm
5,300円
KM企画 FA-MAS用サイレンサーアタッチメント
2,800円
KM企画 山猫サイレンサー
6,500円
KM企画 ロングサイレンサー
8,800円
KM企画 スコープマウントベース 20mm幅
900円
K2 スーパー9用 スコープマウントベース
1,200円
ハッコー商事 エアーガンプロ TM-00016
6,700円
KM企画 FA-MAS用サイレンサーアタッチメント
1,500円

44,500円

■チューン過程-外観-
1992年当時のスケッチ
1992年当時のスケッチ。
このカスタムを思いついたのは、1992年頃だ。何気なくスケッチブックにファマスのスナイパーバージョンってこんなかんじかな、などと描いているところへ友人が来て、「おー、かっこいいじゃん」などというものだから、いつか作りたいなあと思っていた。

レタッチ
そのスケッチを元にして、レタッチしたのがこの写真。
キャリングハンドルを廃し、スコープはPSG-1のもので、ブルバレル調のサイレンサーを装備するというもの。
バイポッド、チャージングレバー まずはバイポッド、チャージングレバー一式を取り除き、カナ鋸で、アッパーレシーバーのキャリングハンドルを切断する。
その後、ヤスリとサンドペーパーなどで綺麗に整形する。
グレネードランチャーがらみの穴は適当なジャンクパーツで塞いだ。

そして「G.スミス.Sの極黒」で塗装。
フロントサイトも根元でカットして整える。
スコープのマウントベース 整えたアッパーレシーバーにスコープのマウントベースを取り付ける。
K2のスーパー9用ベースがレシーバー裏のチャージングハンドルのガイドレールにぴったり納まる。そして、表からは、KMのマウントベースをあてがい、2箇所の穴で、ボルト止めした。両方ともスーパー9用なので、ネジ穴は完全に一致していて、フレームの剛性も高まった。その上に、ハッコーのエアガンプロを載せる。これは背の高い、リング一体式のスコープマウントだ。
フロントサイト フロントサイト。根元から切り取って平らに成形。

KM企画のサイレンサー用アタッチメントに交換し、同社のロングサイレンサーを装着。

バイポッドは重たいので取り外し、スーパーバージョンのフロントスリングフックを取り付けている。
FA-MASのセレクター FA-MASのセレクターはストックの下側にある。OFFでセーフポジション、SがセミオートでFがフルオート。SとFの間にあるスイッチはスプリングを開放するためのラッチレバー。FA-MASシリーズにのみ存在する機能だ。

ブルパップなのでストック内にバージョン1のメカボックスが収納されている。モーターはEG560。
ホップアップ調整 ホップアップ調整はアンビタイプのポートカバーを取り外すと出現するリアサイトの後方にあるダイヤルで調節する。

リアサイトは後方がラウンドするように加工。
バッテリーケースであるフォアグリップ バッテリーの装着はトリガーの前にあるセフティレバーを前方へ回転させ、バッテリーケースであるフォアグリップを取り外す。

トリガーガードは経年変化により錆が発生している。
ラージバッテリーが装着 写真のようにラージバッテリーが装着できる。
グリップにはモーターが入っていない ブルパップのためグリップにはモーターが入っていない。小物入れになっているが、蓋の保持がスカスカなので、小物は入れないほうが良い。
KM企画のサイレンサー用アタッチメント KM企画のサイレンサー用アタッチメントに交換。
ノーマルより3cmほど長いKM企画のTNテフロンバレル509mmを装着。ロングバレルでも問題なく取りつけられる。

9ミリドリルで内部を削る
ノーマルのアウターバレルには純正バレル長488mmのバレル止めがあるので、このパーツを使用する場合は、9ミリドリルで内部を削る必要がある。
重量は3290g スコープ一式、ニッカド1500SCラージバッテリー、ノーマルマガジンを含む重量は3290g。

スナイパーライフルといった迫力
いかにもスナイパーライフルといった迫力。スコープは、レッドイーグルの4×42。
KM企画のロングサイレンサーは、径が39mmあるため、少々太い感じがする。30mmくらいのサイレンサーをとりつければ、もう少しシャープになるだろう。ちなみに、最初は、山猫サイレンサーをベースにしたオリジナルサイレンサーを装着していたが、サイレンサーアタッチメントを試したところ、フレームの剛性が大幅にアップしたので、現在はこの状態になっている。
スコープのマウントもかなり悩んだ結果、PSG-1風に見えるエアーガンプロにした。これは、20mmレールに取り付けられるので、スーパー9用のマウントベースにとりつけた。


■内部チューン
システマのサイレントヘッドセット 内部は、静粛性を高めたかったので、システマのサイレントヘッドセットをベースにチューンをおこなった。しかし、チューン当時、FA-MASの内部パーツはほとんど発売されてなかったので、VerⅡ用のもので組み込んだ。一番問題だったのが、シリンダーとシリンダーヘッドの固定だった。FA-MASのメカボックスには、シリンダーヘッドを固定する突起も無く、シリンダー自体の保持も、フレーム側ではなく、シリンダーヘッドの段差(赤矢印)で固定されている。このため、VERⅡのヘッドをFA-MASに使用できるように、ヘッド外周(青点部分)均等3箇所にネジを打ち込み出っ張りとした。
最高初速
99.01m/s
初速平均
98.26m/s
最低初速
97.63m/s
エネルギー
0.966J
※SIISエコBB弾0.2g、HOP UP適正、
16発、室温26度で計測。
ポリカーボネイトピストンとスプリングをM90へ交換、その後に発売されたFA-MAS用のスプリングガイド、エクセライドシムでギア音を調整した。なお、メカボックス内部の隙間には、ブチルゴムを張りつけて、フレームの共振を防いでいる。

※本記事は平成18年8月21日に施行された銃刀法改正前に書かれたレビューです。トイガンのパワーには法規制がありますので、遵守・ご注意ください。

サイドから見た写真
サイドから見た写真。最初に設計したレタッチ画像とほぼ同じ形状にまとまっている。全長は835mmで、かなりコンパクトにまとまっている。バイポッドは重いので取り外し、スーパーバージョンのスリングフックをとりつけた。ストックには外側からウレタンシートを防音用に張っている。野外で射撃音を聞いてみたが、20mくらいでのセミオート射撃音はほとんど聞こえない。

スーパーバージョンのスリングフック