BOLT AIRSOFT 電動ガン MP5K P.E.A.K.E.R. with BEAST ETU
レポート:戸井 源太郎
BOLT AIRSOFTのリコイルユニットを搭載した電動ガンシリーズ、『P.E.A.K.E.R. (Precise & Effective Acceleration with Keen & Explosive Recoil)』からコンパクトなMP5Kが登場!
しかもBOLT初の電子トリガー『BEAST(Bolt Electric Advanced Shooting Trigger)』を搭載したモデルとなっています。 輸入販売代理店のセキトーさんからサンプルをお借りできたので、早速レビューしていきましょう。
誕生から50年経ってもまだまだ現役のMP5シリーズ最小モデルのクルツことMP5K(写真は民間用のSP5K)。MP5シリーズはSMGでクローズドボルト、ローラーロッキングを備え、SMGの概念を変えた画期的な1丁です。その機構により、高い命中精度を誇り、軍・警察から揺るぎない信頼を得ています。
またピンを抜くことで簡単に分解できるだけでなく、ハンドガードやストックなどシステマチックに変換できるのも人気の一つです。MP5Kはその扱いやすいコンパクトなサイズから日本のサバゲーマーにも人気の高いモデルです。
アッパーレシーバーはスチールプレス製でロアレシーバーは樹脂製と実銃同様の構成でモデルアップ!
しかもこのサイズで2kgと、ずっしりとくる重量感、質感とも非常にリアルにできています。
アッパーレシーバーとロアレシーバーの素材の違いがよくわかります。セレクターはアンビ仕様です。また日本国内流通品にはHKの刻印が入ります。※写真のモデルはサンプルなので刻印は入っていません。
フルオート時の銃口の跳ね上がりを抑えるため、フォアグリップを装備しているのもクルツの特徴です。
コッキングハンドルはホップアップを調整するだけでなく、ロックポジションではリコイルをキャンセルできます。コッキングハンドルの強度も高そうです。
コッキングハンドルを引くとエジェクションポート内に可変ホップアップの調節レバーが現れます。ただホップアップは最大でも効きが弱く、0.25g弾では、もう少しホップアップを掛けたいところです。
グリップはロアレシーバーと一体型のシンプルなもの。トリガーは実銃同様のプレスで断面が「コ」の字です。トリガープルは約310gと結構軽めです。
レシーバーエンドにはQDスリングスイベルが標準装備されています。QDタイプなので、ワンタッチでスイベルを着脱可能です。
マズルのキャップを外すと14mm逆ネジになります。各種サイレンサーやトレーサーなどが装着可能です。
フロントサイトは実銃同様スチールのポストが挿入されています。ドラム式のリアサイトも可動します。
アッパーレシーバーにはBOLTのMP5シリーズ対応レール・マウントベース(別売 3,300円)が装着でき、ドットサイトなどの光学照準器が搭載可能です。
BOLT MP5K専用の11.1V、900mAhバッテリー(別売 3,800円)をフォアグリップ内に収納します。
固定ピンを1本抜いて、フォアグリップを外してグリップ内にバッテリーを収納します。
BOLTオリジナルデザインのプラ製ストレートタイプマガジンが標準装備しています。スプリング式で装弾数は120発です。マガジン下方には30発、50発の残弾確認孔があります。
マガジン挿入口からみると、メカボックス底部に電子基板が貼り付けてあります。マガジン上部にあるホログラムシールを感知し射劇可能となるマガジンセフティを搭載しています。
この電子トリガー『BEAST』はBOLT設計で、弾速速定器などで有名なAceTechが製造を手掛けています。
4種の射撃モードを選択できます。モードの切り替えはセミの位置で1発空撃ちし、そのままトリガーを引き続けるとビープ音で知らせてくれます。
モード3、4にしたい場合も同じ動作を繰り返すことで切り替えられます。
モード2とモード3ではそれぞれ30発、50発を射撃後にユニットが自動停止する機能があります。
モード1 | モード2 | モード3 | モード4 |
ビープ音1回 | ビープ音2回 | ビープ音3回 | ビープ音4回 |
通常のセミ・フル | セミ:セミ | セミ:3点バースト | セミ:プリコッキングセミ |
フル:3点バースト | フル:フル | フル:通常のセミ | |
30発射撃後電源OFF ※マガジン再装填で射撃可 |
50発射撃後電源OFF ※マガジン再装填で射撃可 |
実射テスト
テストは東京マルイのパーフェクトヒットバイオBB弾を使用し、距離は30m、40m先のマンターゲットを射撃しました。
特筆すべきはそのリコイル!!
コントロールが困難なほどにリコイルが強いです!!
特にフルオート射撃ではストックがないので銃が激しく暴れ、脳にも振動が伝わってフルオート酔いするくらいです(笑)。
命中精度は30mならば25cmサークル、40mでもマンターゲット上半身に命中できるポテンシャルはありますが、やはりストックレスという事と、その強烈な反動でフルオートでは照準を一定に保つのは難しくなります。これがこのクルツの魅力なんですよね。この弾をバラ撒いて敵をなぎ倒す感じ、まさに快感です。
もちろんリコイルをキャンセルすれば、弾道はより安定します。サバイバルゲームで"ここぞ"というときは素早くコッキングハンドルをロックし、リコイルオフで戦うというのも作戦だと思います。
BOLT初の電子トリガー『BEAST』搭載と11.1Vリポバッテリーでトリガーレスポンスはキレがあります。
ストックレス仕様なのでバリケからの射撃やインドア・CQBフィールドではコンパクトに構えて機動力を活かした戦いも可能です。
あえて気になる点を挙げるとするなら、射撃モードの内容は再考の余地があると思いました。
電子トリガーの利点である、プリコッキングのセミオートと、フルオート射撃、あるいは3点バーストの組み合わせが選べないのはもったいないですね。また、30/50発で自動停止する機能は別設定出来ると良かったと思います。
またせっかくMP5をモデルアップしてますので、セレクターに3点バーストポジションがあれば良かったと感じました。
他に気になった点として、ホップアップの調整幅がもう少し欲しいところです。0.2gBB弾では問題ありませんが、0.25gBB弾では最大でも40mがギリギリといったところで、もう少しホップアップを掛けたいですね。ただ、これは初速が65m/sとやや低いことが影響しているかもしれません。
しかしMP5Kはコンパクトなサブマシンガンという特性を活かし、接近戦で弾をバラ撒くのが本来の戦い方といえます。実射テストでもトラブルは一切なく、信頼性も高く感じました。
総評
スチール製アッパーレシーバーでリアルで重量感あり、外観の完成度は高く、なによりクルツというコンパクトさがカッコいいですよね。
そしてリコイルショック、電子トリガー、オートオフ機能など様々な機能が搭載されており、電動ガンとしての性能、信頼性も高い仕上がりとなっています。
とにかく、このコンパクトさからくるリコイルショックは圧巻です。また必要な時、リコイルショックをワンアクションでキャンセルでき、狙撃も可能なの嬉しい機能です。
多機能でありながら、バリバリ撃っていて楽しい1丁です。これだけの機能が搭載されていて、定価59,800円はお得感があります。まるで実銃を撃っているような感覚を楽しめるリアルな電動ガン、BOLT AIRSOFT MP5K P.E.A.K.E.R. with BEAST ETUはオススメできる1丁です。
最後に余談ですが、やはりMP5Kというとアタッシュケースに組み込まれた「コッファー」モデルが有名ですよね。ケースがそのままガンケースにもなり、そのまま射撃できるモノをぜひ作って欲しいです!
スペック & 初速
全長 | 350mm |
重量 | 2,000g |
銃身長 | -mm(インナーバレル長) |
装弾数 | 120発 |
価格 | 59,800円(税込) |
発売日 | 2020年6月 |
動力源 | 11.1v 専用リポバッテリー |
初速 | 最高:65.58m/s 平均:65.00m/s 最低:64.34m/s ジュール:0.423J |
※東京マルイベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、屋外10発での測定、気温25.1度、湿度57%、XCORTECH X3200 Mk3にて測定。
協力:セキトー、ビレッジ2
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