BOLT AIRSOFT 電動ガン AKM B.R.S.S. HAMMER
レポート:戸井 源太郎
BOLT AIRSOFTからAK74Uに続くAK系第2弾、AKMが発売されました。BOLTといえば、強烈なリコイルショックを産むB.R.S.S.(ボルト・リコイル・ショック・システム)搭載で実弾射撃の感覚が味わえることから人気があります。このAKMではさらにリコイルを生む『HAMMERリコイルユニット』を搭載しています。そのリコイル、実射性能はいかなるものか、早速、レビューしてみていきたいと思います。
AKMはご存知、1949年にソ連が産んだ傑作アサルトライフルAK47の改修版になります。AK47は泥でも砂漠の細い砂など過酷な環境でも確実に作動する信頼性と耐久性の高さから本家ソ連だけでなく、全世界に行き渡り、現在でも争いがあるところに必ずAKがあります。
ただ唯一の欠点と言えるのが、射撃時の反動で銃口が跳ね上げられ、初弾以降は弾は頭上を超えていく傾向がありました。そのため、AKMでは銃口を竹槍状にし、発射ガスを右上に吹き出すことで銃口の跳ね上げを抑制するようになっています。
他にもストックが直銃床に近くなり、フレームの構造簡略化され、生産性も向上しているなど各部が改良されています。
主要パーツはスチール製で、ハンドガード、ストックはリアルウッド(白樺合板)と実銃と見紛うほどのリアルな仕上りです。
アッパー、ロアフーレムなど主要パーツは全てスチール製で剛性、質感はもう実銃としか見えないリアルな完成度です。
またトゥーラ造兵廠の刻印入り、AK47とAKMのフレーム細部の違いも忠実に再現しています。
AKMの1番の特徴といえば、この竹槍状のマズルです。これが発砲時の発射ガスを上に吹き上げることで、マズルブレーキの役割をします。
BOLT AIRSOFTのB.R.S.S.Hammerメカにより、AKMのボルトがブローバックします。
コッキングハンドルを引くと、エジェクションポート内に可変ホップアップの調節レバーがあります。強烈なリコイルでもホップが狂わないためなのか、レバーが固いので、微妙なホップ調整は難儀します。さらにボルトのリターンスプリングが非常に強く、ホールドオープンを維持するのも大変です。
グリップは樹脂製、トリガー、マガジンキャッチも忠実に再現しています。
リアサイトは距離に応じて簡単に調整可能なタンジェントサイトを搭載しています。
右に見えるハンドガードのロックレバーもライブで、実銃同様にハンドガードも分解できます。
レシーバーカバーは実銃同様スチールプレス製で、後部のボタンを押すと分解できます。
レシーバーカバーを外すとボルトキャリアとリターンスプリングが実銃同様に配置されています。ボルトキャリアがリコイルウエイトとなり銃の中央で可動するため、実銃と同質のリコイル感を味わえます。
ハンドガードはリアルウッドで実銃同様に合板で製作しています。リアルウッドなので、感触もよく温もりもあります。
ストックも合板によるリアルウッドで再現しています。またAK47とストックの角度違い、より水平に近い形状もしっかり再現しています。
バッテリーはこのストック内に収納します。バットプレートを押し上げ、上のネジを支点に回転させます。バッテリーはBOLT専用の11.1Vを使用します。
BTY-03A Li-Po バッテリー 11.1V 15C 1000mAh、価格は3,800円 (税抜)です。そのほか、BTY-04 (MP-5K専用)を除くBOLT製バッテリー全種に対応しているそうです。バッテリースペースが大きいのは嬉しいですよね。
マガジンはスプリング給弾式ですが、装弾数は200発もあります!
外側はスチールプレス製で重量は265gです。
実射テスト
実射テストはアウトドアで距離30、40mで、BB弾は東京マルイのベアリングバイオBB弾の0.2g、0.25g弾を使用しました。
射撃はまずその強烈なリコイルに驚きます。高電圧の11.1Vバッテリーが標準なので、その動きはよいです。重いリコイルバッファーも鋭く動き、その反動はGBB以上に感じます。
もちろん、リコイルだけでなく、実射性能は0.2g、0.25g弾のどちらでも40m以上の飛距離でボディ程度命中精度を有しています。0.25g弾で40mでは約25cm内、30mなら15cm内の精度があり、十分ヘッドショットが可能でしょう。
ただしセミオート射撃はよいとしても強烈なリコイルでフルオートのコントロールは難しくなります。しっかり構えないと実銃のように銃口が上がっていきます。さらにリコイルで頭が揺れて標的を狙えないというか、見えません! HOGサドルで銃を固定していてもリコイルで三脚ごと跳ね、着弾が上がっていきました。このリコイルはヤバいくらいです(笑)。
気になった点はホップアップです。調整幅は広く、しっかり掛かります。ただ、この強烈なリコイルでもズレないためかと思うのですが、ホップレバーが前後スライド式で少々固く、微妙な調整が難しく感じました。ここはドラム式のダイヤルのほうが良いのではと感じました。
しかし、手間取ったのはホップ調整くらいで操作や実射ではトラブルもなく、スムーズに楽しくテストが行えました。
総評
実銃のようなリコイルが楽しめる電動ガンをリリースしているBOLT AIRSOFTの最新作であるAKM B.R.S.S.Hammer。その特徴であるリコイルもM4系用のB.R.S.S.メカを、さらにパワーアップしたHammerメカを搭載し、文字通りハンマーで叩いたような衝撃には圧巻です。
もちろんリコイルだけでなく、命中精度、信頼性も高く、電動ガンとしても合格レベルです。
外観もAKMの特長をリアルに再現しているだけでなく、その強烈な衝撃に耐えるためだけではないですが、主要パーツの多くがスチール製で、剛性だけでなく、質感、重量感、色合いといい完成度が高く、これだけでもファンならずとも満足できるレベルに達しています。
外観のリアルで高い工作技術、射撃性能、電動ガン最強リコイルの実現など総合的に鑑みると、コスパは良いのではないでしょうか。
眺めてよし、撃ってよし。ぜひ、BOLT AIRSOFTのAKM B.R.S.S.Hammerで、実銃を撃っているようなこの射撃感を全身で体感してみてください。
スペック & 初速
全長 | 915mm |
重量 | 3,620g |
銃身長 | -mm(インナーバレル長) |
装弾数 | 200発 |
価格 | 69,800円(税込) |
発売日 | 2020年12月 |
動力源 | 11.1v 専用リポバッテリー |
初速 | 最高:88.55m/s 平均:88.01m/s 最低:87.27m/s ジュール:0.775J |
連射サイクル | 864rpm (14.4発/秒) |
※東京マルイベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、屋外10発での測定、気温13.4度、湿度32%、XCORTECH X3200 Mk3にて測定。
協力:セキトー、ビレッジ2
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