ARES エアガン WA2000 2020 Ver.
レポート:戸井源太郎
独特なスタイルでアニメやゲームで人気の高い高精度ライフル、WA2000がARESからエアコッキングガンで登場です。早速、レビューしていきましょう。
WA2000はワルサー社が対テロ用の高精度なオートマチック式のスナイパーライフルとして1985年に開発されました。ブルパップ式のフローティングバレル、バイポットが吊り下げ式という野心的で独特なスタイルのライフルです。
使用する弾薬は7.62mmの他、.300ウィンチェスターマグナム、.308ウィンチェスターがあります。
射撃時の反動に対応するため、約7kgにもなる重量、そして高精度ですが、あまりにも高価だったことから軍・警察からの制式採用には至らなかった不遇のライフルです。
しかし、そのSFチックな独特なスタイルからか、映画、漫画・アニメ、ゲーム界でWA2000は人気があり、エアソフトガンとしても過去にアサヒファイアアームズから電磁弁式ガスガンとしてモデルアップされています。
ボディやバレルなどの主要パーツはアルミCNC加工で質感、剛性も高いです。ハンドガード、グリップなどはウォールナットのリアルウッドを使用しており、忠実に再現しています。また外観だけでなく、実銃の約7kgに近い6.5kgとほぼリアルウェイトを実現しており、実銃と見紛うほど、リアル&ヘビーに仕上がっているエアコッキングガンです。
WA2000のほぼ実物大の線画がプリントされたパッケージです。中はバイポッド、マガジンが外された状態でスポンジで保護されています。
最近のエアソフトガンには取説が同梱されていないことも多くなってきました。このQRコードを読み込み、オンラインで参照します。
WA2000はマガジンがグリップの後ろに配されているブルパップです。箱型のレシーバーはアルミ製で美しく仕上がっています。コッキングハンドル、セフティはアンビ仕様です。『WALTHER』のロゴ刻印が眩しいです。
コッキングハンドルやセフティはアンビですが、ブルパップの構造上、エジェクションポートの位置、リアルウッドのチークパッドと左構えでの射撃は想定されていません。
レシーバートップにはスコープマウントベースを標準装備しています。
トリガーは遊びは少なく、わずかに粘る感触はありますが、かなりタイトなストロークです。トリガープルは約1kgで、軽くもなく重くもなくちょうど良いと思います。
コッキングハンドルは軽めで引きやすいのですが、リターンスプリングがないので、ボルトを手で戻す必要があります。コッキングするとホップアップ調整レバーが現れます。調整にはレンチやドライバーを使った方がよいでしょう。
珍しい吊り下げ式のバイポッドを標準装備しています。脚の長さは調節できませんが、バレル上の角フレーム上の前後の任意の位置に装着が可能です。ただしあまりにも後ろに着けるとスコープと干渉しそうです。
バイポッドはヒンジ式となっており、取外しも可能です。バレル上の角フレームに装着します。
ロック部分を押しこんでロックを解除すれば、脚を畳むこともできます。
複雑な形状を忠実に再現したウォールナットのグリップの後ろにBOXマガジンがあります。
実はこのBOXマガジンはダミーです。マガジンは着脱可能で、プラ製のダミーカートが3発付属しています。つまりBB弾はここには装填しません。では、どこにBB弾を装填するかというと…。
マズル下の下面にあるレバーを押します。そうすると給弾棒が出てきます。BB弾が装填されていない時はバレルを下に向けて取り出します。
給弾棒を抜いた銃本体の穴にBB弾を入れます。その後にまた給弾棒を挿入します。
バットプレートはネジを緩めれば、上下に調節できます。
実射
今回も距離30、40mで、BB弾は東京マルイのベアリングバイオBB弾の0.2g、0.25g弾でテストしました。実射テストはインドアのBATONレンジで行いました。
0.25g弾なら距離40mでもゼロインしたスコープのクロスヘア辺りにビシバシ当たります。0.2g弾でも十分な精度を発揮します。30mならどちらのBB弾でも顔どころか鼻をピンポイントで狙撃できそうです。
ただ気になったところとして、ホップアップの適性範囲が狭く、少々苦労したことと、せっかくマガジンまで着脱できるので、BB弾の装填場所をなんとかして欲しかったです。ただ、装弾数が50発もあるので、サバゲーの1ゲーム分として十分で、戦闘中に再装填することもないでしょうからあまり問題はないと思いますが…。
射撃中は、トラブルもなく信頼性も高そうです。エアソフトガンのスナイパーライフルの精度として、十分以上、素晴らしいといってよいでしょう。
総評
主要部分はフルメタル、グリップやストックなどは実銃同様リアルウッドと、その質感や重量感と、その外観の完成度の高さは実銃と見紛うほどです。
実射精度もさすが高精度、高級スナイパーライフルのエアソフトガン版といえる納得の弾道とグルーピングです。
スペック
全長 | 960mm |
重量 | 6,500g(バイポット搭載時) |
装弾数 | 50発 |
価格 | 92,000円(税別) |
発売日 | 2020年8月中旬 |
動力源 | ボルトコッキング式エアー |
初速 | 最高:90.13m/s 平均:89.98m/s 最低:89.06m/s ジュール:0.81J |
協力:キンワ、BATONレンジ
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