ARES 電動ガン M45 M4 45PISTOL
香港のトイガンメーカー、ARESから流行りのM4系SMGの電動ガン、M45が発売されました。
単なるM4フレームを流用したコンパクトSMGモデルではなく、ARESオリジナルのEFCS(Electric Firing Control System) という電子制御システム、スリムモーター搭載、ワンタッチでハンドガードごとフロントアッセンブリーの交換が可能と他社にはないオリジナル機能が満載です。どんな電動ガンか早速みていきたいと思います。
元々、M4系のSMGはアメリカのSWATで、M16にUZIのマガジンを使用するCOLT 9mmカービンが採用されていました。これは市街地ではM16の5.56mm弾では威力がありすぎるので、M16で9mm弾を撃てるようにしたものです。操作方法もM16と同じなので、新たに訓練の必要もないというメリットがありました。
最近、アメリカではグロックのマガジンを使用したPCC(ピストル・キャリバー・カービン)が大人気となっています。現在、9mm、.45口径用と多くのメーカーがラインナップしています。
拳銃弾をライフルから撃つので、反動がマイルドで、とても撃ちやすいのです。私もグアムでCOLT 9mmカービンを撃ったことがありますが、ガスブローバックガンのようで、スピードシューティングでもビシバシ命中できました。
スペック & 弾速データ | |||||||||||||||||||||||
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パーツリスト |
中に梱包された状態をイラストにしたパッケージです。同梱物はBBローダーのみで、取説などは入っていませんでした。パッケージサイズは44 x 25 x 11.5cmと非常にコンパクトです。
メタル製のレシーバー、ロアはトリガーガード一体型です。グロック用マガジンの.45口径仕様をモデルアップしているので、エジェクションポートは短めで、マガジンキャッチは右側のみにあります。ただし、レシーバーの全長は5.56mm弾を使用するM4カービンと一緒です。M4と同じ感覚で扱えるという点がPCCの人気の理由です。
マガジンハウジングは無刻印で.45口径マガジンに合わせ、専用サイズになっています。チャージングハンドルを引くとボルトカバーが後退停止し、ボルトキャッチでリリースさせる仕組みとなっています。
トリガーはストレートタイプを採用しています。何よりトリガープルが軽く、計測したところ95gしかありませんでした。ストロークも短く、EFCS(Electric Firing Control System) 電子トリガーなので、トリガーロックもなく、セミでかなりの速射が可能です。
セレクターは左右から操作できるアンビタイプでピクトグラム表記となっています。
コンパクトに構えやすい角度が立ったストレートグリップを標準装備しています。それだけでなく、スリムモーターを採用しているため、実銃並みに薄いのが特徴です。
内蔵するARES スリム AEG モーターです。
マルイのEG1000モーターとの比較です。幅は18.26mm、シャフトを除くモーターケース全長は66.14mmです。対するマルイは幅24.92mm、57.86mmとなっていて、Aresは薄く長いモーター形状です。この薄さが従来の電動ガンとは一線を画すグリップの握り心地となっています。
チャージングハンドルを引けば、エジェクションポートにドラム式の可変ホップアップダイヤルが現れます。ダイヤルにクリック感はないので微調整が可能です。
上下左右にピカティニーレールを装備した3.8インチのハンドガードが標準装備です。
マズルはフラッシュハイダーなどなく、キャップ式になっています。マズルキャップを外すと16mmの正ネジ仕様となっています。
樹脂製のフリップアップフロント、リアサイトが標準装備です。フロントは上下、リアで左右が調整できます。折り畳みのロックはありません。
ストックはARESオリジナルのABS007が標準装備されています。二か所のレバーで伸縮操作でき、5段階となっています。小さいほうのレバーを引っ張れば簡単にバッファチューブから取り外せます。
このストックの特徴は実銃でも最近流行のフォールディングARストックのような折りたたみ機能があります。ロックボタンを押して左に折り畳めます。
バッテリーは11.1vに対応、ストックパイプ内に収納しますが、ストックの折りたたみ機構のため、キャッスルリング含めてパイプ長は約135mmとなっており、使用するバッテリーサイズは短いものがおススメです。
折りたたんだストックパイプには電極がみえます。このためストックを折りたたんだ状態では射撃はできません。バッテリーを入れた状態で、折りたたんだ接点が金属などに触れてショートしないか少々不安です。とくにバッテリーが接続されるストック側の接点は安全上、もっと奥まっていても良いと思います。
運搬の際などはバッテリーを外しておくことをお勧めします。
ショート(55発)、ロング(125発)のグロックタイプマガジン2種が同梱されています。ダミーですがインジケーターまでしっかり再現されています。どちらもプラ製で非常に軽いです。
ARES M45の特徴として、ワンタッチでフロントアッセンブリー、つまりハンドガード、インナーバレル、チェンバーごと脱着することができます。ハンドガード基部のレバーを引きつつ、ハンドガードを反時計回りに45度ほど回すと簡単に外せます。装着はその逆の手順になります。メンテナンスなどに便利です。
ARESではこのM45用にバレル長が異なるアッセンブリーをオプションで発売しています。ただし、交換する際はインナーバレル長に応じて初速が上がりますので、事前に弾速チェックをしたほうが良いでしょう。
M45は極限まで切り詰めたショートバレルが魅力です。ショートマガジンにNOVEL ARMSのコンパクトなSURE HITマスターを搭載してみました。圧倒的な取り回しの良さでインドア戦に最適です。
ゲームで沢山撃ちたい方には別売りのARES M45 電動サブマシンガン用ドラムマガジンがオススメです。ゼンマイ給弾式の多弾倉マガジンで、装弾数は約1,300発、価格は6,800円(税別)になります。
側面にある突起を引いてBB弾を入れます。テンションがかかっているので、不用意にカバーが開くことはありません。
底部にBB弾巻き上げ用のゼンマイがあります。
オプションとして、よりスリムなストックというかスタビライザーのAM-ABS007-BKも用意されています。下部のイモネジにより長さを調整できるようになっていますが、調節も可能な固定ストックのような感覚です。
価格:6,400円(税別)
さらにこのARES M45用の2WAYガンキャリーバッグの発売を予定しているそうです。キャリングハンドルとショルダーストラップの2WAYになっています。サイズは35 x 29 x 10cmと、かなりコンパクトです。
価格:9,100円(税別)
バッグにはM45電動ガン本体はストックを折りたたみ、フロントアッセンブリーを外して収納します。反対側にはロングマガジン2本、ショートマガジン4本分のポケットがあります。ショートマガジンの代わりにバッテリーを収納してもよいでしょう。
このサイズのバッグにフルサイズの電動ガンとマガジンをセットにして、持ち運べるのは大変便利です。バッテリーとBB弾を収めれば、このバッグ1つでサバゲーに行けます。
実射テスト
実射テストはいつもと同様、距離30、40mで行いました。30mは直径18cmの丸プレートとA3サイズ(29.7cmx42cm)のスチールプレート、40mは人物大のターゲットを設置し、BB弾は東京マルイのベアリングバイオBB0.2g弾と0.25g弾を使用しました。バッテリーは11.1Vのリポを使用しました。
まず撃ってみて、驚いたのはトリガーの軽さです。トリガープルはなんと100gほどしかありません。
そして11.1VのバッテリーとARES独自のEFCS(Electric Firing Control System) 電子制御システムにより、非常にセミでのキレがよいのです。EFCSは磁気センサーによりギアの回転を制御しているそうです。慣れれば、かなりの速射が可能です。
ホップも素直でまっすぐな弾道を得られます。短いバレルですが、飛距離は十分で40m以上飛びます。
精度も30、40mともに、ほぼ全弾命中します。この距離でピンポイント狙撃とはいきませんが、弾道の筋はよいので、何発か撃ち込めばヘッドもヒットできるでしょう。近距離なら問題ないですが、この距離での精度はやはり0.2gBB弾より0.25gBB弾の方がまとまっている印象でした。
飛距離、精度とも十分サバゲーで戦える性能を有しています。500発以上撃ちましたが特にトラブルもなく、信頼性も高そうです。その他、特に操作性やギミックなどで気になったところもなく、コンパクトで高性能で扱いやすく、このM45はとても気に入りました。
総評
今、アメリカでも流行りのPCCというスタイル、折り畳みストック装備、主要パーツはメタル製で質感、剛性とも素晴らしい出来です。内部メカもEFCS電子制御システム搭載で、11.1Vバッテリー対応、従来の電動ガンの不満点でもあったグリップの太さも、独自の薄型モーターにより改善されています。
実射性能も文句なしの合格点でサバゲーでも十分に活躍できるでしょう。豊富な純正アクセサリーが用意されているのも評価できます。この内容で、価格は市場価格で4万円台ならかなりの割安感があるでしょう。
ARES M45はCQBからスナイピングまでオールマイティに対応できる電動ガンです。もうこれ1丁あれば、あらゆるフィールドで戦えます!
協力:キンワ、ビレッジ2
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