ARCTURUS 電動ガン KARAMBIT VG ULR PDW 5.5Inch
レポート:戸井源太郎
巷で話題となっている香港メーカーのARCTURUS(アークタウルス)の電動ガンを今回は取り上げます。ARCTURUSはデザインに拘り、内部パーツの精度、品質が高く、定評があります。その中でも軽量・コンパクトなKARAMBIT(カランビット) VG ULR PDW 5.5Inchをレビューします。M4系最小モデル、カランビットの実力を早速見ていきましょう。
5.5インチのレイルハンドガードにショートマガジン、PDWストック、CQBグリップが標準装備と閉所戦闘を意識した超コンパクトスタイルの電動ガンです。レシーバー、レイルハンドガード、アウターバレルと主要パーツは全てメタル製で、剛性が高いだけでなく、工作技術も高く作られています。内部メカはVer.2互換のスタンダード電動ガンとなっています。
パッケージデザインは白と黒を基調として特殊部隊兵士があしらわれています。銃本体はスポンジでしっかり保護されています。パッケージサイズは67.5 x 26.5 x 8.5cmです。
取説、初速証明&保証書、オリジナルリストバンドにコースターが同封されています。さらにTコネクター→ミニコネクター変換コネクターも付属しています。
フレームはアルミ製で美しく仕上げられています。マガジンハウジング部は無刻印で、左側面トリガー上に「ARCTURUS」の刻印のみが入れられているシンプルなデザインです。
トリガーはストレートタイプを採用。FETはありませんが、マイクロスイッチ方式なので、短めのストロークで、引いた時に「カチッ」とクリック感があります。トリガープルは電動ガンとしては少し重めの950g程度でした。
ボルトリリースレバーはボルトカバー後退保持のリリース機能があります。
グリップはMAGPUL MOE-K2タイプが標準装備です。グリップ角がより垂直に近く立っていて、狭いところでコンパクトに構える時に握りやすいのが特徴です。
チャージングハンドルを引けば、エジェクションポート内にドラム式のホップ調整ダイヤルが現れます。ボルトカバーを閉じる時はボルトリリースレバーを押します。
ハンドガードは八角形断面で5.5インチの米カスタムパーツメーカーのSLR ION Ultra Lite(ULR)M-LOKタイプを装着。アウターバレルは5インチでガスチューブまでしっかり作り込まれています。
大型のフラッシュハイダーを標準装備しています。実銃のショートバレルのライフルでは、火薬が燃焼しきれず、大きな火を吹きます。この発射炎を抑えるために、こういった大型のハイダー内で燃焼させるようにしています。
またショートバレルということもあり、ハンドガード下面にM-LOKで直付けのハンドストップ兼バリケードサポートが付属しています。さらにフリップアップ式の樹脂製フロントサイトも付属しています。
標準装備のフリップ式リアサイトも樹脂製です。精密射撃用に起倒式のヒープサイトも装備しています。フロントサイトは上下、リアサイトは上下左右の調整が可能です。
ストックはコンパクトなMAXIM DEFENSE SCWタイプのPDWストックを標準装備しています。バット部は樹脂製で軽量なのが良いですね。6段階に伸縮でき、ロックボタンはストック基部の下面にあります。
バッテリースペースはストック基部とバッファチューブ内にあります。ショートスティックが収納可能です。接続はラージTコネクターです。
嬉しいことに、この銃にはミニコネクターへの変換アダプターが同梱されています。ただし、その分、スペースの余裕がなくなります。ショートスティックのリポバッテリーの7.4V、1100mAhがギリギリ収納できました。収納スペースの内寸は12cm程度といったところでしょうか。
PMAGタイプのプラ製ショートマガジン2本同梱されています。しかもスタンダードマガジン(75発)、多弾倉マガジン(180発)が1本ずつ同梱されています。マガジン重量はスタンダードが115g、多弾倉が120gです。このサイズのマガジンは使いやすくてスタイルもカッコ良いですね。
高精度でコスパもよいことから、人気の光学機器ブランド、Vector Optics(ベクターオプティクス)の1〜4倍スコープ、Vector OpticsのVictoptics ZOD 1-4x20IRを搭載してみました。
明るい視野、歪みのないレンズと有名ブランドのスコープにも劣リません。さらにレティクルは赤、緑でイルミネーション仕様となっており、お値段以上の価値があるスコープです。
全長:235mm、重量:320g、チューブ径 25.4mmで、イルミネーション:赤/緑 各5段階可能。
使用バッテリー:CR2032(付属しません) です。
スコープマウントは、同じくVectorOpticsの、1"(25.4mm) One Piece Cantilever Weaver Mount EH SCTM-62を使用します。1インチ径用の一体型で、Victoptics ZOD 1-4x20IRと相性はバッチリです。
距離30mで4倍ズームでターゲットを狙ってみました。50m以内での撃ち合いとなるサバゲーでは視野もある程度確保でき、ピンポイントで狙える4倍率程度が一番戦いやすいと思います。
CQBでは素早いエイミングが可能な等倍率がおすすめです。等倍では周辺域にわずかに色収差はでるものの、全体的に歪みのないクリアな視野に驚きました。カメラレンズにもいえることですが、広角レンズは像の端が歪んだりします。極端な例として魚眼レンズで撮影したものといえばわかるでしょうか。実はズーム機能があるレンズで像が歪まない等倍率というのは実は難しく、非常に高価になります。それが1万円前後というのは、すごいことなのです。
実射テスト
実射テストはV2の屋外シューティングレンジで距離30、40m、BB弾は東京マルイのベアリングバイオBB弾の0.2g、0.25g弾を使用しました。
0.2g弾での平均初速が93m/sと高めなこともあり、どちらのBB弾でも40m以上は余裕で飛びます。命中精度も人物大ならほぼヒットできます。風の影響を受けにくい0.25g弾なら30mで25cm円を狙えるグルーピングがありました。
トリガーには独特のクリック感があり、短めのストロークでなかなかのレスポンスです。 発射回転数はいくつかの容量の7.4Vリポバッテリーで試してみましたが、秒間12発前後とゆったりとした連射速度です。
気になった点としては、バッテリーの収納サイズに制限があることでしょうか。特に変換アダプターを使用するとセットに苦労したので、Tコネクターに交換したバッテリーを使うのも良いと思います。
射撃に関してはトラブルは全くなしで、信頼性は高いと感じました。
総評
今、実銃で最新のカスタムスタイルがセンス抜群な上に、コンパクトで取り回しがよい実戦向けの一丁となっています。高い剛性、仕上がりの美しさも申し分ありません。
弾道性能もメカの信頼性も高く、短いバレルながら初速や飛距離も十分あるので、このクオリティでこの価格でしたらコストパフォーマンスはかなり高く感じます。
スペック
全長 | 510〜635mm |
重量 | 2,400g (多弾マガジン、アイアンサイト、ハンドストップ含む) |
銃身長 | 130mm (インナーバレル長) |
装弾数 | スタンダードマガジン75発 多弾倉マガジン180発 |
価格 | 38,280円(税込) 41PX販売価格 |
発売日 | 2021年1月1日 |
動力源 | 電動ガン 7.4v リポバッテリー |
初速 | 最高:94.01m/s |
協力:41PX、ビレッジ2
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