東京マルイ ガスガン M320A1 グレネードランチャー

E&L Airsoft 電動ガン AKS-74N

実銃のAK74はそれまでのAKMに代わり、1974年にソビエト軍に採用された5.45×39mmライフル弾を使用するアサルトライフルだ。AKとはアブトマット・カラシニコバの略で、開発者のミハイル・カラシニコフから由来している。AK47に使用される7.62×39mmライフル弾はパワーに優れるものの、すでに時代は小口径高速弾の流れ。西側諸国で言えば、5.56mm×45ライフル弾を使用するM16アサルトライフルがすでにベトナム戦争で実用化されていた背景がある。

E&L Airsoft 電動ガン AKS-74N スペック&初速
全長 713/950mm(ストック伸長時)
重量 3,600g
銃身長 -mm
装弾数 6mmBB弾 400発
定価 37,990円(税別)※バトン価格
発売日 2013年10月下旬
最高 89.98m/s
平均 89.45m/s
最低 89.17m/s
ジュール 0.800J
※東京マルイ ベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、気温23.2度、湿度41.0%、XCORTECH X3200にて10発で測定。
パーツリスト

E&Lエアソフトは新しい中国のトイガンブランドで、中国政府公認とのことだ。
このE&Lを初めて見たのは2013年秋、秋葉原のGunsmithバトンでのこと。
店長と雑談をしているとどうも電動ガンが飾られた壁のほうから、なにやらただならぬオーラを感じる。
あまりにも気になったので店長との会話をさえぎって、「ちょ、ちょっとすみません、これ手に取ってみても良いですか?」と言ってしまう。
一種独特のムードを放っているそのAKS-74N、手に取るとその重量感、バランス、そしてなんといっても鉄感むき出しの迫力に圧倒される。実銃を持っていいるかのようなこの感覚、こ、これは...。

結局入荷連絡をもらって速攻で購入。家に帰って箱を開けると厚手のビニール袋にガンオイルまみれでベタベタのAKS-74Nが入っている!! あー、このガンオイルの香り。このガンオイルを拭き取ることから始めるのも楽しみの一つなんだよね~。翌日早速ゲームに投入。1日使ってみた感想も含めてレビューしていこう。

スチールプレス製のレシーバー
スチールプレス製のレシーバーはLCTのAKと比べても明らかに肉厚でハンパない重厚感。そしてその黒染めの荒々しい仕上げは完全に実銃のそれだ。セレクターの操作はかなり軽め。もう少し重くても良かった。

サイドロックマウントベース
レシーバー左側面を見るとこれまた無骨に張り出したサイドロックマウントベース。
「これ、もしかしてノリンコの工場で作ってませんか?」と思わず聞きたくなる。その気持ちを察してか店長も「いやこれホント。ヤバイくらいリアルですよね。一応エアガン用の設計になっているみたいですけど...」と説明する。レシーバーの刻印はすべてロシアンバージョン刻印だ。

マズルブレーキ
AK-74独自の大型マズルブレーキ。全て鉄製。このAK74、ハンドガード、グリップ、マガジン以外すべての外装パーツに磁石がくっつく。まさに鉄の塊。これぞThe AK、キングオブアサルトライフル!!

マズルブレーキを取り外す矢印のピン部分をマイナスドライバーなどで押し込めばマズルブレーキを取り外すことができる。
一般的なM14仕様ではないが、AKにサイレンサーを取り付けることはほとんどないだろう。
インナーバレル先端は結構タイトに固定されている。
タンジェント式のリアサイトタンジェント式のリアサイト。
もちろん可動する。射程距離の白文字も太く大きくて迫力がある。

木製ハンドガード
木製ハンドガード。本物の合板製木材に表面のみこげ茶色に塗りたくられたニス。
ガスチューブとアウターバレルには安全対策上のスリットや穴があけられている。

スチールプレス製のフォールディングストック
スチールプレス製のフォールディングストック。溶接痕が生々しい。とても頑丈な作りだ。
レシーバー根本の丸いボタンを押してロック解除すれば折りたたむことができる。

ストックを折りたたんだ状態
ストックを折りたたんだ状態。ストックはレシーバー側の詰めに引っかかってロックされるので不意に外れたりすることはない。サイドマウントしているとストックは折りたためないので注意。
ちなみにこの緑色のスリングはパッケージにオマケで付属していたもの。中国製で国内でもけっこう流通しているものと同じ。さすがに安っぽいのでロシア製のスリングに交換したくなる。

ストック基部ストック基部。
ちらりと見えるメカボックスはVer.3系だが、レシーバーエンドが短いのでマルイ製とは若干形状が異なるようだ。

グリップはプラ製
グリップはプラ製。そっけない感じの単色の茶色。撃っていてもグラつくこともなくガッチリ固定されている。レシーバーも含めて剛性感はかなり高い。

レシーバーの肉厚
このレシーバーの肉厚に注目。この分厚い鉄板と大型マズルブレーキのせいもあって構えた時のバランスは前方寄りにあって、かなりの重さを感じる。これは実銃のAK74よりも重いかもとか思うほど。

レシーバーカバー
レシーバーカバーももちろんスチールプレス製。この後部のロックボタンを押してカバーを取り外し、バッテリーを収納する。

ダミーボルトの肉厚感
レシーバーカバーを取り外すとこんな感じ。なんといっても注目はダミーボルトの肉厚感。

鋳鉄製ならではの表面の粗い質感
鋳鉄製ならではの表面の粗い質感が頼もしい。ボルトレバーも一体なのでテーブルの上に右側面を下にして置いてしまってもレバーが曲がるようなことはない。またこのダミーボルトを引いてパッと放した時にビキンッと鳴る金属音がたまらない。

可変ホップアップの調節レバーボルトを引けば可変ホップアップの調節レバーにアクセスできる。
Ver.3なので前後のスライド式レバーだ。
レバーにはメモリもあって親切。
このレバーにLAND ARMSの刻印がある。E&Lは公式サイトのドメインからも分かるように以前から国内でもトイガン用カスタムパーツが流通しているLAND ARMSによるもの。


メカボックス左側には小型のヒューズがセットされる。バッテリーはスティックタイプのバッテリーに対応。写真のET-1のほか、マルイ純正のAKバッテリー(ニッケル水素1300mAh)も収納できた。

マガジンはゼンマイ給弾の400連マガジン付属のマガジンはゼンマイ給弾の400連マガジン。マガジン底部を開いてジーコ、ジーコと紐を引っ張るとゼンマイが簡単に巻けるフラッシュマガジンと呼ばれるタイプ。
マガジンはスタンダード電動ガン互換だが、マガジンキャッチ周りの動きがやや渋く、いくつかの種類のマガジンを試したが、マガジンによってはカチッとしたロック感がないものもあった。

本体、マガジン、付属のスリングを装着しての実測重量は3.8kg。
これにバッテリーをプラスするならば、14000mAhリポなら約60g、マルイ純正ニッケル水素なら160gほどの重量増となる。これは鍛えられるぞ!!
クリーニングキットと空のガンオイルボトルサービス品としてクリーニングキットとガンオイルの空ボトルが付属していた。
このクリーニングキットは固定ストックのバット部の丸い穴、コンパートメントスペースに収納するもの。
カプセル状の金属ケースにクリーニングロッド先に取り付けるブラシなどが入っている。なおバレル下のクリーニングロットもリアル長で先端にネジが切ってある。
※初回限定サービスなので現在は付属していません。
日本語の操作説明マニュアルさらに日本語の操作説明マニュアル、そのマニュアルの裏にはE&Lの品質保証書と初速測定とジュール換算値が記載された証明書、またGunsmithバトンのチューニング済みであることを示す保証書も付属する。他メーカー海外電動ガンのなかには説明書の一枚すら入っていないものもあるのでこれは嬉しいところだ。

今回レビューしたAKS-74Nを含めレビュー現在で10タイプのAKがラインアップされる。
10タイプのAKがラインアップ

さてさて実射の感想に移ろう。いくら外観がよくても肝心の射撃性能がお粗末だとせっかくの興奮も一気に覚める。海外製トイガンにありがちな話なのだけど、そこはGunsmithバトンのチューニング済み商品ということもあり性能はすこぶる良かった。

まず何が良いって初速を測ってみて驚いた。初速が実に安定している。なんと高低差が約1m/s以内という奇跡的な初速。ジュール換算でピッタリ0.8J。こんなの東京マルイの電動ガンでも見たことない。
バトンにどんなチューニングメニューを施しているか確認してみたところ、以下の解答を頂いた。

調整&チューンは、基本的にはグリスアップやシム調整、ホップ調整、初速調整などですが、これは機種どころか、それぞれの個体により施工する内容が異なります。
1丁、1丁、チューナーがチェックをして、それぞれの個体に必要な処置を行い、当店の基準に基づく初速90m/sec前後、そして、Gunsmithバトン本店の30mシューティングレンジできちんとホップが効き、素直な弾道で発射されることを確認してから出荷されます。

またチューン内容は担当者だけでなく担当上司によるダブルチェックを行っているのだそう。

初速もさることながら弾道性能も良い。東京マルイの電動ガンと比べてもほぼ遜色はなく、海外商品とは思えないほどの安定度をみせる。ホップの効きも良く、ゲームでもバリバリと使用できた。
また海外製にありがちな甲高いギアノイズもなく、撃っていても耳障りではない。

気になったのはマガジン。給弾性能がイマイチでゼンマイを巻いてもそれほど撃たずに給弾が停滞する。使用したBB弾は東京マルイのベアリングバイオ、G&Gのバイオ、そしてバトンオリジナルの白バイオの各0.2gBB弾。なのでBB弾の性能ではなくてマガジン由来の現象っぽい。
また、マガジンを抜くたびに給弾口の蓋が開いてしまい、BB弾がボロボロこぼれてしまう。
フラッシュマガジンの使い勝手はとても良いのだが、リップのストッパーが弱くてゼンマイを巻くときにしばしばリップからBB弾が数発ポーンと飛んだりすることもあった。
この多弾マガジンはいかにも中華製といった感じで質感もチープなので、もっとリアルで性能のよいマガジンに交換してしまうのが良いと思う。
バトンの話によると将来的にマガジンは新しいものが開発されるという話も聞いたので、いずれ付属マガジンは違うものになるのかもしれない。

海外製電動ガンというと、買った後に自分でメカボックスをバラしチューンすることが前提の上級者向け、といった風潮がいまだにあるが、これなら箱出しですぐにゲームに投入できる。もちろんチューン調整済みということで値段はネットの最安値よりは少々高いのだが、それを鑑みても安心をとるという意味で、初心者にもおすすめできるだろう。

いやしかし、この質感、マジでよいのですよ。ほのかに香るガンオイルの香りも良し。
一度店頭で手に取ってみることをお勧めする。満足度はかなり高い商品だ。

2013/11/17

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