
埼スタ赤外線サバゲー りりあんぬ定例会×埼玉スタジアム
2025年2月8、9、11日に開催された、りりあんぬ定例会の模様をレビュー。
埼玉スタジアム全面協力により開催された、りりあんぬ定例会×埼玉スタジアムのサバゲーイベント。
本ゲーム会の主催者はりりあんぬ葵さん。定期的に開催している彼女の定例サバゲー会で、今回は光線銃システムのファスガンを使用し、埼玉スタジアム全面協力の下、3日間貸切ってのサバゲー会だ。参加者は土日120名、火曜の祝日が70名、三日間で311名というビッグイベントとなった。
光線銃でサバゲーをするなら普段できない場所でゲームしたかったとのことで、関東圏のスタジアム等をいくつか見学して、ファスガンの長射程を活かせ、かつサバゲーとして楽しめる構造でこの埼玉スタジアムとなったそう。
ファスガンとは?
ファスガンとは静岡県三島市に拠点を置くファーストスナイパーが開発・提供する赤外線式の光線銃システムだ。赤外線を使用した交戦デバイスというのは昔からあって、ファスガンもその一種であるが、ファスガンはエアガンに取り付ける赤外線照射用のマズルデバイスとその受光機がひとセットとなっている。また、デバイスは基本的にレンタルなのが特徴だ。
晴天屋外でも200m以上の射程距離があり、弾の発射されるエアガンを使用したサバゲーに比べて、ヒットしても痛くなかったり、被弾によって施設を傷つけたり、散らかった弾を片付ける心配もないので、より幅広いロケーションでプレーできるという環境面でのメリットもある。
ファスガンにはライフルマン、ボルトアクションスナイパー、マシンガンナーといった兵科の概念があり、HP、攻撃力、マガジン弾数、携行弾数がそれぞれに設定されている。
この日に設定されたライフルマンはライフが5、攻撃力が2、マガジン弾数30、携行弾数150(5マグ)という設定だ。敵に3発当てれば倒したことになる。スナイパーは攻撃力が3、マシンガンナーは攻撃力が2となるが、マシンガンナーは弾数が多い分、リロードタイムが長かったり、スナイパーは携行弾数が少ないといったバランス設定になっている。
ゼロイン用のレンジが設けられ、各自ゼロインを行う。
ゆうに100mはあるターゲットに向けて試射をする。ターゲットには複数のセンサーが取り付けられていて、ある程度の拡散がある。見ていた感じだと100mで50cmくらいには拡散していた。
マズルデバイスはこのようにサプレッサーの形状でエアガンのM14ネジに取り付ける。
ヘッドには受光センサーを取り付ける。参加者の多くはヘルメットにベルクロで4個のセンサーを付け、後頭部にバッテリーを装着していたが、ヘッドバンドで固定することもできる。バッテリーは24時間くらいはもつとのことだった。
ゲーム直前にチーム分けのイニシャライズを行う。ブルーチームのセンサーが青色に一斉に光る。
戦場は埼玉スタジアム!
戦場は埼玉スタジアム!! ピッチには入れないが、スタンドと2Fコンコース、1F外周を使用できた。
スタートと同時にチームが展開。しかしスタジアムは広いなぁ!
チームでの参加者も多く、ユニフォームを揃えたり連携しながら戦っていた。
スタートと同時に横一列になって階段をあがるプレーヤー。カッコいい~!!
こちらは空自迷彩のグループ。装備をバチバチに決めている人が多かった。
稼働中のスタジアムということで、かつてないロケーション。その場にいるだけでもテンションが上がる。
マーカー着用は任意だったので、混戦になると敵味方の識別が困難になる。システム的にはフレンドリーファイアは無効となっていた。
コンコースは隠れることも十分できる。お互いにカバーしあってラインを押し上げていた。
スタンド内は敵から補足されやすいと言うこともあって、あまり使用されていなかった印象だが、出入り口での交戦は多く発生していた。
コンコースの外から、スタンド入り口を狙う。距離にして200mはある。
6倍スコープで覗くとこのくらいに見える。これでも十分有効射程で、多くの参加者がスコープ搭載の銃で戦っていた。
至近弾や被弾するとヘルメットが光り、音で知らせてくれる。1発ヒットなら即死にはならないので退避するという選択肢もある。
スタジアムでの戦闘中写真をモノトーンにしてみた。より一層雰囲気が出る。
コンコース内は暗い場所もあり、日没後までゲームが行われた。ライトやNVを使用するプレーヤーも多かった。
寒い日だったが、電動ガンだけでなく、ガスブローバックライフルの使用者も多かった。やはり反動やアクションを楽しむという点ではブローバックやリコイルありのモデルが向いている。
サバゲーフィールドでは味わえないようなロケーションを使用しての戦いにテンションMAX。
埼玉スタジアムは浦和レッズの本拠地なのでサッカーボール背景に戦う!
円形のコンコース内側沿いに進んで交戦。
金網越しでも光線銃なら跳弾することなく撃てる。
ドットサイトで200m先をピンポイントで狙うのはかなり難しい。そのため多くのプレーヤーが6倍や8倍といったスコープを使用していた。
埼スタ横丁看板越しの戦闘!
コンコースを連携しながら回り込む!
筆者は取材と言うことでPRESSヘルメットとボディアーマーを着用して同行した。
戦場カメラマンになった気分!
もしレシーバーを付けて参加していたらどれくらい撃たれただろうか?
珍しいUN装備の参加者!!
ライフが無くなるとセンサーが赤く点滅してヒット状態になる。その場でしゃがんで5分待つか、復活地点に戻ればリスポーンできるが、多くの参加者はその場で待機を選んでいた。
広い階段からの撃ちおろし。この日は寒く風が強い日だったが、光線銃なら光の速さで真っ直ぐ飛ぶ。
着弾までの時間差や、弾道の落差といった現象が無いのは光線銃独特の仕様だ。
サブマシンガンもライフルと同じ射程距離。
ハンドガンにデバイスを取り付けている。
攻防戦で南門を占拠!
1F外路と2Fコンコースでの上下のある戦いも結構スリリング。
至近距離での戦闘も発生していたが、照射範囲やヘッドの受光センサーと言うこともあり、なかなかヒットできないといったシーンもあった。
ボルトアクションスナイパーは攻撃力は強いが、装填時間や携行弾数が長いので不利になりやすい。ただ照射範囲内に敵のヘッドセンサー2個を収めて当たればダブルヒットとなり、1ショット1キルが可能。
フラッグ戦、攻防戦、コンテナ輸送戦など10時から20時くらいまでおこなっていた。
GUN&TACTICALショップのRATELさんも出店していた。
光線銃サバゲーの可能性
サバゲー専用フィールドとは異なり、普段はなかなか遊べない場所でサバゲーができるというのは、それだけで気分が盛り上がる。とくに埼玉スタジアムのような巨大施設は長距離の有効射程を活かせ、接近戦闘もある程度楽しめる場所。こういった施設で言うと遊園地やショッピングセンターといったシチュエーションも盛り上がりそうだ。
ファスガンは現在稼働している最も運用実績が多い光線銃システムといえる。デバイスはレンタル制なのでユーザーにとっては初期コストがかからず、メンテナンスやアップデートといったことも気にする必要がないのも手軽でよい。ヒット判定が明確なのも光線銃のメリットだ。
システムとしてさらに進化するポテンシャルはまだまだありそうで、ファスガンの魅力を存分に味わえたサバゲーイベントだと感じた。
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