ベクターオプティクス FORESTER JR. 1-4x24 レビュー
ベクターオプティクスの1-4倍ズームスコープのFORESTER JR.。価格は直販サイトで12,400円(税込)、Amazonでも13,500円(税込)とかなりリーズナブル。全体的にさらっと手触りの良いマットブラック仕上げでエントリーモデルのスコープと思えない質感の良さがある。
デザインがすっきりしていて、メダリオンが埋め込まれていたり、ロゴの入り方も上品。いかにも海外メーカー製スコープといったカッコ良さがある。
今回はチームメイトのVSR-10カスタムにベクターオプティクス純正のローマウントリングで搭載してみた。モダンなスタイルのボルトアクションライフルもバッチリ似合う。ショートズームスコープなので、ハイマウントでARにも搭載可能だ。
ズームレバーも銃本体やマウントに干渉することなく使用できた。
チューブ径は30mm、対物レンズ径は24mm。リングがはまっていて、これを取り外せばオプションのキルフラッシュを取り付けることもできる。
ズームレバーで1-4倍のズーム調整が可能。レバーの操作も重すぎず、軽すぎずちょうどよい。リング手前に窓があり、ここに倍率を示す数字が表示される。
接眼レンズにはディオプター(視度調整リング)も付いているので、視力に合わせた調整ができる。
エレベーション、ウインデージダイヤルは1クリック0.5MOA。100MOAの調整ができるスペック。サバゲー用途としては十分すぎる性能。キャップを取り外せばダイヤルを手回しできる。クリック感もしっかりしている。
35m先のターゲットを等倍で覗いてみる。まず驚くのが視界の広さ。外周部の縁が非常に薄く、視界を遮らない。近距離戦闘ではドットサイトのように等倍を使用する場合もあるが、これなら快適な視界が確保できる。ただ、その分レンズ外周部の歪みは大きく、樽型収差がはっきりとわかる。
2倍ズーム。レンズの色はわずかに青みを感じるが、ほぼ自然な発色だと感じた。
レティクルはシンプルなクロスヘア。複雑な距離ゲージやミルドットは使わないという人には、狙うことに専念できるシンプルなクロスヘアがおススメだ。
3倍ズーム。色収差もほとんど感じられない。アイレリーフも90~110mmと長く設定されていて使いやすい。
4倍ズーム。FOV(フィールドオブビュー)が広いのは良いのだが、全体的にフォレスター JR.の拡大率は少し低め。手元のノーベルアームズのTAC ONEと比べてみたところ、TAC ONEの3倍とフォレスターの4倍が同じくらいだった。
ベクターオプティクスは中国上海に拠点を置く光学機器ブランド。いまや多くの有名トップブランドも中国での製造を行っているのが現状だ。そんななかで、ベクターオプティクスは2007年に立ち上がり、あっという間に米国や欧州にも展開するグローバルブランドに成長した。
実際の使用感もこの価格帯のライフルスコープとしては必要十分だと感じるし、サバゲーで使いやすい4倍までの機能を絞ったコスパの高いエントリースコープだ。
もしイルミネーションレティクルが欲しい場合はもう少し費用を足して、実売18,000円クラスの1-5倍 フォレスターという手もあるが、まだサバゲーでスコープを使ったことのない人は、このクラスのスコープから始めてみて、スコープによる索敵や狙撃の楽しさをフィールドで体験してみることをお勧めする。
なお今回搭載したVSR-10カスタムはダミーの.308マガジンはネジ止め固定されており、本来のマガジンは装填していない状態で撮影している。
スペック
価格 | ¥12,400(税込) |
本体全長 | 262mm |
チューブ径 | 30mm |
アイレリーフ | 110~90mm |
重量 | 376g (実測値、マウントリング含まず) |
倍率 | 1-4倍 |
レティクル | クロスヘア |
イルミネーション | なし |
調整幅 | エレベーション・ウインデージ共に100MOA 1クリック0.5MOA |
付属品 | レンチ、クリーニングクロス、英語取説、 ゼロイン解説書、レンズプロテクター |
発売 | 発売中 |
撮影協力:つぼみアームズ、フォレストユニオン
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