GALLOP(ギャロップ) バイオBB弾
リポート: トモ長谷川
今回のアイテムはBB弾!
今回のアイテムはBB弾!
新鋭“GALLOP(ギャロップ)”というブランドのBB弾シリーズ。
当初このお話しを頂いたとき、正直身体が硬くなりました。
エアソフトガンにとってBB弾の性能はかなり重要です。ところが、BB弾への意識があまり高くないという現状は否めません。さらにBB弾の性能差をヴィジュアル化するのは難しく、どうしても地味になりやすい。ページから楽しさが伝えにくいからです。その上、それほどの性能でなければ表現し難い。。。
でも!……そんな心配は無用でした! 実際にギャロップBB弾をテストして、すべて吹き飛びました。
すごく良いんです! 性能が!!
ギャロップBB弾。金型のズレはもちろん、パーティングラインや湯口痕も無しの美しい仕上がり。
BB弾の選び方
さて、BB弾を購入する際、何を基準に選ぶでしょう?
エアソフトガンメイカーさんの純正品からBB弾メイカーの品まで、いろんな種類があります。エアソフトガン本体を選ぶ時は、外観や大きさ、性能など好みから選びます。BB弾となると銃本体を選ぶ時のようなほど好みは反映されてない。
でも、先述のとおり、BB弾選びは重要です。使用するBB弾によっては、命中精度など銃本体が本来持っている性能を発揮できません。発揮できないばかりか、弾詰まりなど、トラブルや故障を引き起こす要因になります。BB弾次第で愛用銃を活かしも殺しもする。できるだけ良いBB弾を使いたいものです。
BB弾を選ぶ時は以下の要素を見ます。
(1) 加工精度(サイズと気泡の有無)
(2) 素材(ワックスなど研磨剤含む)
(3) 重量
(4) 命中精度(1〜3の総合力)
(5) 価格
高精度なBB弾を選べば良いのは誰しも解っているが...ついつい安価なBB弾に走りがちです。
昔は...な〜んて書くと年寄り臭くなりますが...エアソフトガンの黎明期、BB弾1発は4〜5円と高価でした。しかも、形が不揃いだったため、命中精度はあまり望めませんでした。BB弾の形状が不揃いだと滑りが悪いだけでなく、インナーバレル内で飛び跳ねるように弾道を乱してしまう。酷いときはバレルやマガズィン内で弾詰まりを起こし、愛用銃を壊してしまうことも...。
現在は一般的なBB弾の価格は0.2〜0.5円と当時の1/10以下。形状も格段に良くなってます。それでも安価なBB弾は精度を欠いたものが多く、理由は以下のとおりです。
販売されているBB弾のほとんどが金型成型で製造されてます。金型の加工精度や使用回数にもよりますが、成型直後のBB弾は「パーティングライン」と呼ばれる型の合わせ目があります。これを研磨してさらに真球度と滑りの良さが高められ、製品になります。
高精度なBB弾ほど型ズレの少ない金型で必要最低限の研磨で加工されます。金型の精度が悪いほど成型のズレが大きくなり、これを研磨で補うとBB弾の直径が小さくなって本来のパワーが得られなかったり、チェンバーから外れてしまう“弾ポロ”トラブルを起こします。
金型のズレや素材の流し痕である「湯口」が残っていたりするのは最悪。一見、BB弾の表面がキレイに研磨されているように思えても、サイズが狂っていたり、真球度が低いものがあります。価格の違いはBB弾のクオリティの基準と考えましょう。
0.2g 1.2Kg(6000shots)入 ¥2.100-
0.25g 1.2Kg(4800shots)入 ¥2.200-
0.28g 1.0Kg(3571shots)入 ¥2.400-
0.3g 0.6Kg(2000shots)入 ¥2.160-
粗悪なBB弾はインナーバレルやマガズィン内で弾詰まりの原因となる。とくに注意したいのがダブルカーラムマガズィン。ギャロップBB弾はどれも成型精度が高く、滑りも良好。今回のテストではトラブルは一切見られなかった。
"精密"BB弾の秘密️
BB弾製品の多くに「精密」とか「競技用」という文字が記されてますが、裏付ける基準がありません。代わりに"高精度"を売りにするBB弾には、
「5.95±0.01mm]
という具合に加工誤差を示す“公差”が記されてます。実際のサイズを計測するにはマイクロメーターが用いられますが、一発一発計測するには時間がかかります。エアソフトガン競技に参加する際は、専用のゲイジでBB弾を選別し、より高い命中精度を求めます。ゲイジはマイクロメーターよりも簡易で、しかも選別時間も圧倒的に早いのが利点です。
公差が明記されていたとしても、大抵はBB弾ゲイジで5%以内ですが、酷いもので20%以上の規格外品が選別できる場合があります。
ギャロップBB弾をチェックしてみたところ、なんと規格外品はほとんど無し! 疑いたくなる様なもの凄く高い精度!!
しかも、BB弾の重量によらずいずれも同等の公差をキープ!
普段、某有名メイカーの最高級BB弾を愛用してますが、これに匹敵するクオリティは今回のギャロップBB弾が初めてのこと。素晴らしい結果です!!
■BB弾ゲイジ
シューター仲間、長野県在住のマシーニストが製作してくださった"BB弾チェッカー"。
上の段で5.96mm以上をカットし、下の段で5.94mm以下を振り落とす。表記のとおり5.95±0.01mmの公差をクリアしたBB弾が抽出できる。一袋に納められたBB弾全部をチェックする事はできなかったため、4種類の重量をそれぞれランダムに100発ずつテスト。そのうち規格外は3発だけ。脅威の加工精度!
気泡チェック
形状精度の次は、BB弾を割ってみて気泡がないかを確認。
気泡があるとBB弾の重心が変化、とくにホップアップ弾道への影響が心配されます。ペンチなどでBB弾を切り割って見る。全弾を割るのは大変ですが、BB弾の加工精度を観る時のチェックに加えてます。
この点でもギャロップBB弾は素晴らしい結果。重量の違いによらず気泡は見られませんでした。
素材を意識する
多くのサバゲフィールドでは生分解性の“バイオ”BB弾の使用を推奨しています。環境に配慮する。これもエアソフトガン愛好者として大切なマナー。そんな観点から、BB弾選びに欠かせないのが素材です。
以前、バイオBB弾は成型し難く、また湿気で変形しやすいという短所がありました。インナーバレルやマガズィン内に詰まってしまうトラブルも散見され、精度を求めるならバイオBB弾は不向き...とする考えもありました。しかし、加工法が進化し現在のバイオBB弾は性能が安定。高品質なものが増えてます。
さらに大切なのが研磨剤...ワックスです。BB弾の滑りを向上させるのに欠かせませんが、間違えるとチェンバーパッキンやインナーバレルを汚すなど、エアソフトガンの性能を劣化させます。
ギャロップBB弾はバイオBB弾として耐久性のある素材を使用。また、ホップの掛かり具合を妨げることなく、適した滑りを実現し、かつ、インナーバレルを汚しにくいワックスを厳選するなど、従来のノウハウに適した素材選びを実践したそうです。
重量と飛距離
BB弾の重量が重いほどに、空気の影響を受けにくいため、命中精度が高まります。しかし、重い分、BB弾の飛距離は短くなり、軽いと飛距離は伸びます。これはホップアップでも同じ。「BB弾の重量と命中精度は比例し、射程距離は反比例する」事を知っておけば、サバイバルゲイムでの使用もしくは競技射撃での使用など、目的に合わせ適切なBB弾選びができます。
また、インドアフィールドなど、近距離での撃ち合いが数多く想定されるフィールドでは、重量BB弾の使用を禁止していたり、ルールによって使用可能BB弾の重量を制限しているところもあります。事前にチェックしましょう。
トモ愛用の東京マルイハイキャパベイスのJANPSカスタム。発射機構周りの加工を新潟の名シューター横田雅樹氏が手がけ、8mで18mmという命中精度を叩き出す。
ギャロップBB弾(上から)0.2g、0.25g、0.28g、0,3g弾をそれぞれ10発ずつ、7mの距離から射撃。左列がそれぞれ実際に射撃したもので、視認性を高めるため右側にその着弾を黄色い○シールで再現。0.3g、0.28g弾だけでなく、0.25g弾までが黒丸より小さいグルーピング。某有名メイカーの最高級BB弾と同等の成績。0.2g弾も重量弾よりグルーピングは大きいものの、黒丸にかかるグルーピングだ。BB弾の重量によって着弾点が異なるが、いずれも高い命中精度を発揮。注目は0.25g弾。重量弾とほぼ同等のグルーピング。0.2gもこれまでのどのBB弾よりも当たる。
さらに凄いのがKSC GP100カスタム。0.2gと0.25g弾のグルーピングはほぼ同等で、狙点違いはあるものの、グルーピングはいずれも黒丸サイズ。注目は0.28g弾と0.3g弾。縦18mm、横方向12mmというグルーピング。軽量2種との違いが大きく思えますが、これは気温によって初速が低かったからと推測されます。
保冷温庫で温めて射撃してみた結果、よりタイトに集弾。さらにマルゼンAPSⅢで射撃しても同等の20mm以下のグルーピング。これまでの最高級BB弾と肩を並べる成績。とくに軽量0.2gBB弾クラスでは優れている!
実射!...トータルバランスに優れたギャロップBB弾の本領発揮!
いくらデータ上の数値が良くても、実射して性能が悪ければ意味が無い。さっそく実射テスト。
命中精度をチェックするため、東京マルイハイキャパベイスのJANPSカスタムと、APSカップ競技用KSC_GP100カスタムを使用。いずれもトモが愛用しているもの。
ターゲットはAPS公式のものを練習のために縮小コピーしたグルーピングチェック用。センターの黒丸の直径は約22mm。100円玉サイズ。これに7mから0.2g弾、0.25g弾、0.28g弾、0.3g弾それぞれターゲットに撃ち込んで、グルーピングをチェック! それも、途中で変な手心を加えたくないのでゼロインせず、途中のグルーピングチェックは無しにして、ガンケイスから出したままの一発勝負。長い時間を費やし、重量違いの4種類を連続的に射撃。ターゲットを見に行きます...と。
この日の気温6℃。気温やBB弾の重量による着弾点の違いはあるものの、ほぼ20mm内に収まる好グルーピング!
とくにハイキャパベイスのJANPSカスタムに注目です。加工精度と素材への追求が、良い結果として現れているのではないでしょうか。これは凄い!
つぎにサバゲ用として愛用の東京マルイ次世代電動ガンM4A1カスタムを射撃。それぞれのBB弾の重量にホップアップを調整して射撃。いずれも素直で伸びのある弾道でした。その中でとくに注目したいのが0.2g弾。一般的にはBB弾の重量が軽くなるほど30、35m先でのグルーピングがどうしてもバラつくものですが……これが無いんです! 失速するまで同じキレイな弾道でまとまりがいい。これまで色々なBB弾を試しましたが、0.2gBB弾ではダントツの高性能。遠距離のグルーピングにも、加工精度と素材が活きている結果ではないでしょうか。素晴らしいです。
東京マルイ次世代電動ガンM4A1によるフルオート射撃。13mから3cm四方のシルエットターゲットを弾き飛ばす。0.2g弾使用でも20m先でヘッドサイズに集弾。35m先のマンターゲット上半身サイズを楽々ヒット。
これまで弾にはお金を使ってきました。実銃とエアソフトガンによらず、命中精度を大切にしてきたからです。狙って外すのは自分の技術不足によるもの。ターゲットを外したとき、失敗の原因をガンや弾に転換していては技術力が育ちません。そのために実銃もエアソフトガンでも命中精度のある弾を選んできました。
価格は精度の違い。
そう言い切ってましたが、エアソフトガンでは考え方を改めなければならないようです。ギャロップBB弾は……、
0.2g 1.2Kg(6000shots)入 ¥2.100-
0.25g 1.2Kg(4800shots)入 ¥2.200-
0.28g 1.0Kg(3571shots)入 ¥2.400-
0.3g 0.6Kg(2000shots)入 ¥2.160-
もっとも高価な0.3g弾で1発1.08円。0.2g弾で0.35円ともの凄いコストパフォーマンス。
低価格で高精度。
新常識の高性能。
今回テストさせていただいた分だけが特別なものでない限り大丈夫...な〜んて心配になってしまいます。
この性能、まずは皆さまご自身でお確かめください!
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GALLOP バイオBB弾 0.2g 6,000発 2,100円(税込) |
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GALLOP バイオBB弾 0.25g 4,800発 2,200円(税込) |
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GALLOP バイオBB弾 0.28g 3,571発 2,400円(税込) |
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GALLOP バイオBB弾 0.3g 2,000発 2,160円(税込) |
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