テロ対策特別装備展 SEECAT & 危機管理産業展 RISCON 2024
2024年10月09日~10月11日の期間、東京ビッグサイトで開催されたテロ対策特別装備展 SEECAT & 危機管理産業展 RISCONにて気になった展示を中心に紹介します。
自衛隊の大宮駐屯地から、除染車が展示されていた。除染車3形(B)の後継装備。散布部、水タンク部、混合加温給水部から構成されており、空輸も可能。
18式個人用棒後装備の防護マスク。フィルター部が以前の金属缶から樹脂製になって軽くなった。
またフィルターが前面一個から、側面二個になったことで、銃が構えやすくなったそうだ。
フィルターは一個でも運用可能。ただしちょっと息苦しくなるそう。フィルターを取り外して酸素ボンベをつなぐこともできる。フィルターは一種類で化学材、生物材両対応なのだそう。
サイトロンジャパンに展示されていたの2024年改良版89式模擬銃。タクティカルラバーガンでキャロット製。刻印には89R-TRG 3rd 軟式擬製銃とある。銃身部の強度が増し、重心バランスも前になってよりリアルになった。
サイトロンジャパンが代理店となっているVORTEXのマイクロドットサイト、DEFFEBDER-CCW。
NOBLEX 1x23 GLOCK MOS 4.0MOA。最近はハンドガンのスライドに搭載できる小型のドットサイトの需要が高まっている。
続いてはOTSのブース。桜護謨の偵察ドローン Skydio X10が展示。国防用途では、DJIなどの中国製よりも米国製のドローンのほうがニーズがあるそうだ。
OTSではB&Tの火器類も取り扱っている。展示はさすがにエアソフトだったが、こうやって展示されているといかにも海外のガンショーのような趣がある。
グロック用のカービンストック。
MP5用のレイル。これカッコいいなぁ。実銃用だが、展示はマルイの次世代電動ガンだったのでそのまま取り付けられる。
レスリーサルウエポンなども展示されていた。
ORIGINAL SWATのブーツ、ハイカットブーツながらサイドが柔らかい伸縮素材で手軽に履ける。
TASMANIAN TIGERのプレートキャリア。
SAKOやCADEXなどのボルトアクションライフルも展示されていた。自衛隊もそろそろこういった今どきの狙撃ライフルを導入してもよさそうだ。
89式小銃用のカートキャッチャー。前側にスイングできる。
OPSCOREのヘルメット。防災用にひとつ欲しいな~。
GLOCKも取り扱いがある。赤いのは発射機能のない操作練習用、青いのも訓練用のブルーガン。
1982年にオーストリア軍と警察で制式採用されたときの制式名P80のワッペンも配っていた。
続いてはノーベルアームズのブースへ。
Trijiconを中心にESSアイウェアとSCALARWORKS製品を展示。
Trijiconのサーマルスコープ、IR HUNTER MK3。
SCALARWORKSの正規代理店を発表してから、トイガンサバゲー関連からの問い合わせがかなりあったそう。官公庁からも発注あると良いですねぇ。
しれっと展示されていた、ABSOLUTE MPS1。等倍プリズムスコープの試作でまだ形状やレティクル仕様などは未定。発売は来年以降となりそうとのこと。
NV-Walkerでは、沢山のナイトビジョンが展示されていた。最近の複眼ナイトビジョンは視野角が広く、快適だった。
三井物産エアロスペースに展示されていたFLIRの大型サーマルビジョン。日の出桟橋から房総半島の山頂の人を判別できるそう。
東北エンタープライズで展示されていたBostonDynamicsのロボット犬。自立歩行可能で稼働時間は約1時間。こういった警備用のロボット犬は空自の基地などで導入が始まっている。
アーム付きのロボット犬もいた。
ボレー・ブランズ・ジャパンでは、度付きレンズを入れられるアイウェアを展示していた。
日本原子力研究開発機構で展示されていた6足ロボット。AIによる自立歩行可能でガイガーカウンターなど、様々なユニットと組み合わせて、人が入れない場所の調査を行える。
GATORZで展示されていたOPERATORというVR・CQBトレーニングシステム。
オーストラリアの企業が開発したものだそうで、手軽にVRトレーニングできるのが売り。
筆者も体験してみた。グラフィックは最新のPS/PCゲームと比べるとシンプルだが、これは訓練目的なのであえてそうしているそうで、ガスブローバックにセンサーを付けて、ヘッドセットも市販のものが使用されているそう。エイミングも普通にできて、ケーブル等の煩わしいものがないので、待機時間などで気軽に導入、運用できるのが良い。
教官用のモニターでは一人称視点はもちろん、俯瞰図による位置や射線を把握でき、敵側の動きや叫び声などもコントロールでき、すべての動きはログに残るのでアフターレビューもできるそう。
日本工機の対ドローンネット発射機Netshot。射程は30mと60mの二種類があり、それぞれ最大射程の10m手前でネットが展開。火薬を使用するので自衛隊・警察・警備を主とした官公庁での利用となるそう。
このようにドローンにネットが絡みつく。カウンタードローンというとマイクロ波や電波妨害などもあるが、こちらの装備は小型で導入も簡単なので、低高度域の対応策として良いかもしれない。
ジャパンセルで展示されていたポータブル高輝度LEDサーチライトALPHA-1。
P90みたいなグリップが付いていて個人運用できるサーチライトで3100000cd、7000ルーメン、重量約4kg、連続点灯60分。1.5km先を照らし、その場で新聞が読めるほどだそう。
ジャパンセルでもキャロット製の89式小銃ラバーガンが展示されていた。
BOLA WRAP150。小型デバイスからケブラーコードを展開し、対象を一瞬で拘束する非致死性の装置。
ボタンを押すとグリーンのレーザーでどの位置にロープが展開するかがわかる。
その後トリガーボタンを押すと火薬の力でロープが発射される。射程は8mほど。
ロープの先にフックが付いていてこれがぐるぐる巻きついて縛り上げる。ロープは単発カセット式で交換可能。本体内のバッテリーは100発程度持つそう。
テイザー銃などよりも対象を傷付けにくいので、日本で導入しやすいかも。
イベントの性質上、紹介はできないが興味深いものも多くあり、防衛産業の賑わいを感じた。
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