全日本模型ホビーショー 2022 東京マルイ / クラウンモデル 新製品
2022年10月1~2日に東京ビッグサイトで開催された全日本模型ホビーショー 2022にて展示された東京マルイとクラウンモデルの製品展示をご紹介します。
第60回 全日本模型ホビーショー、前回開催されたのが2019年の9月だから、3年ぶりの開催!!
東京マルイ
P-90+ 電動ガン プラスシリーズ。
スタンダード電動ガンのP-90TRをベースにマルイ純正のリポバッテリーに対応し、FETを搭載した新シリーズ。
従来のスタンダード電動ガンと異なるのは、
・マルイ純正リポバッテリーに対応 (ミニSニッケル水素も使用可能)
・FET搭載 (各種検知機能あり)
・トリガーセッティングの改善 (ストロークを短く、リポでレスポンスアップ)
・フラッシュハイダーがアルミ削り出しに変更
・ボディがブラック塗装仕上げになった。
といったところ。
アルミ削り出しのフラッシュハイダー。
トリガーの遊びを改善し、ストロークが短くなったとのこと。トリガースイッチは従来同様だが、FET回路搭載により、トリガースイッチの焼付防止、モーターブレーキを搭載し、つねにギアが適正位置で停止するようになった。そのためトリガーロック現象を解消している。また、バッテリーの動作チェック機能、異常電圧検知、バッテリー温度検知、バッテリーを繋ぎっぱなしでも8時間でオートカットオフとなる機能がある。バースト射撃やプリコック機能は付いていない。
レシーバーは樹脂製。トップレイルは金属製と従来同様。マガジンは従来互換となっていて、ダミーカートの見える68連が付属する。
リポバッテリーを使用するとトリガーレスポンスが向上する。そのため、メカボックスに負担がかかりやすくなるので、強化型のナイロン樹脂製ピストンと、表面硬度がアップしたメッキコーティングセクターギアを採用する。
こちらがマルイ純正リポバッテリーのMARUI SAFETY Li-Poバッテリー。
電圧7.4V、容量1500mAh、Cレートは35C平均。容量が増えたので発射可能弾数は少し増えるそう。
スタンダードタイプと呼ばれる形状。今後、電動ハンドガンやコンパクトマシンガンに対応する、より小型のタイプも発売されるだろう。
コネクターはMR30。既製品だが、ホビー用バッテリーとしてはマルイが初だと思う。その名の通り、定格電流は30A MAXとなり、従来のタミヤ系コネクターよりも大電流に対応し、逆差しできない形状だ。今後、電子回路を搭載した電動ガンを効率よく作動させるには30Aくらいあったほうが良いだろう。
このコネクター形状のため、従来形状のコネクターの電動ガンには使用できない。つまり、Mシステム搭載次世代電動ガンと、プラスシリーズ電動ガン専用バッテリーということになる。
保護回路基板を搭載しているのが特徴。過充電、過放電の防止、温度センサー搭載、短絡保護、0ボルト充電禁止機能がある。バランス充電は非対応で、内蔵回路によるセル管理を採用している。
バッテリー側に回路を搭載することで安全かつ、多機能化を果たす一方でコストは上がるので、従来のミニSニッケル水素バッテリー4,600円よりは価格は高くなると予想する。
ミニSバッテリーと比べるとスリムで全長も短い。厚みは同じくらい。またコネクター全長も短くなるので、省スペースとなる。キツキツだったMP5A5次世代電動ガンにもセットしやすいとのことだ。
ニッケル水素に比べて重量もかなり軽くなるそうだ。
こちらがバッテリーチェッカーと充電器。半導体不足で部材調達に難儀しているそう。P-90+と純正リポはできれば年末商戦に間に合わせたい感じだったが、果たして間に合うかどうか、というところのようだ。
充電器の端子は右側面にある。ボタンは充電モードとストレージ(保管)モードの2つだけとシンプル操作。
1A充電でチャージし、充電完了したらブザーが鳴って停止。すぐにコネクターを抜いてほしいので繋ぎっぱなしだと1分ごとに完了ブザーが鳴るのだそう。
ストレージモードは保管最適な電圧まで充放電してくれる。
バッテリーチェッカーはバッテリー電圧を確認するための差し込み口のほか、背面からスイングするオス端子があり充電器に接続できる。
充電器、チェッカー、バッテリーと接続することで、チェッカーの液晶表示に充電状況を示すことができる。
充電器接続時には電圧、充電経過時間、充電アンペア、合計充電容量を表示できる。
充電器にはACアダプターも付属する。
リポ用のバッテリーセフティバッグ。インナーケースとアウターケースの二つがセットになっていて、二重にすることでより安全性が増しているのだそう。
ドットサイトとサプレッサーを装着したドレスアップ例。
P90+、今後もスタンダード電動ガンを中心に、シリーズ化していく予定だそうだ。まずはトリガーレスポンスに難のあったP-90からのモデルアップというのは納得だ。
そこで、プラスシリーズで気になるのが価格帯とセグメント。
例えばベースモデルのP-90TRは29,800円(税別)、そして、ハイサイクル電動のPS90 HCは34,800円(税別)。ベースモデルよりは高くなるとして、ハイサイクルよりも高くなるのか? マルイスタッフ聞いてみたところ、明言はしていないものの、昨今の部材価格高騰もあって、ハイサイクルよりも高くなりそうな雰囲気を醸し出していた。
仮に同価格帯だったとして、ユーザーはどちらのモデルをチョイスするだろう?
プラスのギア比やモーターはスタンダードと同じだから、フルオートの連射力はハイサイクルのが上だ。
セミオートの切れは比べてみないとわからないがハイサイクルだって負けてない。作動安定性はプラスのが上。ユーザーの好みや使い方にもよるが、プラスとハイサイクル、カニバリしそうな気がするのは筆者だけだろうか?
あるいはスタンダードとハイサイクルがプラスに統合される形で、フェードアウト(カタログ落ち)していく可能性もスタッフとの話の中で示唆された。
また次世代電動ガンのARシリーズのプラス化はありえるのかも何人かのスタッフに聞いてみたが、中途半端になりそうで...という意見も聞かれた。確かに次世代をプラス化するよりも新世代電動ガンを作ったほうが良いような気もする。
実際SOPMODバッテリー仕様のM4カービン系統をプラスシリーズにするには、コネクター部やストック形状なども検討が必要だ。
また、スタンダード電動のM4A1カービンやRISといったモデルをプラス化する場合、古いモデルなので剛性面や各部ディティールアップなど、やりたいことが増えてしまい、価格がアップしてしまいそうなどの懸念も聞かれた。
ただ、いずれにしても海外製電動ガンでは7、8年前からリポバッテリー化および電子制御化は業界標準となっている。ラジコンやドローンといったホビーでも当たり前のようにリポを使っているし、子供から高齢者まで使用するスマホやカメラだってリポが普及している。幅広いユーザーがいるマルイのリポが安全なのは大前提として、ついにリポを出したマルイがこれからどんな製品を発売していくのか期待が高まる。
MP5 SD6次世代電動ガン。Mシステムを搭載しリポバッテリーに対応。年末発売くらいだろうか。
URG-I 11.5inch ブラック 次世代電動ガン。カラーバリエーション。なんだかんだいって、黒いほうが数売れるんだそう。
このモデルはリポには非対応。バッテリーがSOPMODなので、コネクター形状がそもそも異なる。将来的に対応するのかは詳しく聞けなかった。
MP5 A5 次世代電動ガン。こちらはMシステム搭載で、リポ対応モデルだ。
人気のSAAシリーズも展示。ぜひ51ネイビーもモデルアップして!!
デカ広報と話をしていたら、多くの方からいろいろな西部開拓時代のモデルアップをお願いされていて、多いのがウインチェスターライフルと水平二連ショットガンなんだって。水平二連ショットガン!! 欲しいぞ。
VSR-ONE ボルトアクションエアーコッキングライフル。
ブルーアーカイブというスマホゲームに登場するキャラが使用する銃のデザインを東京マルイが担当。こちらのノアの愛銃がマルイがデザインしたものだ。ハイキャパをベースとしたピストルカービンで、スライドワイヤーストック、フォアグリップにもなる予備マグホルダー、ドットサイトマウントにコンペンセイターと、サバゲーでもガチで使いやすそうなスタイル。これのブラックバージョンをマルイの公式ツイッターで公開してたんだけど、これがまたカッコいいんだ。
VRChatのVRサバゲーが体験できるコーナーも。
クラウンモデル
続いてはクラウンモデル。とある問屋さんのご担当とお会いしたんだけど、「マルイのあとにクラウンのブースに来るとホッとするなぁ。なんだろうこの実家感。」とおっしゃっていたw。
新製品の内容的には5月の静岡ホビーショーと変わらず、10禁仕様のエアコッキングガンが熱い!!
こちらのコルトマスタングは来年1月から順次発売になりそうだ。
ウッズマンはようやく設計が終わったとのことだ。
SIG P320、M17もまだモックアップで鋭意開発中とのこと。
スライドストップ P228。
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