モデルガン&エアガンとトイガン業界の歴史 2000~2010年代

編集 STGA事務局長 斎藤 紘(元MGC社長)

1950~70年代 | 1980~90年代 | 2000~2010年代

西 暦 モデルガン&エアガンとトイガン業界の歴史

2000年
(平成12年)

<違法な改造エアガン事件>
熊本県西合志町でエアガン史上、凶悪な「改造エアガンによる強盗殺人事件」が発生。警察庁は、CO2ガス使用の改造エアガンと発表。

<ペガサスシステムのガス式リボルバー>
タナカは、拳銃型でガスリボルバーの「ペガサスシステム」搭載のコルトS.A.Aを販売。本製品は、シリンダーを二重構造にして、その外周をBB弾保持の部品でシリンダー内のガスタンクをガスチャンバーとしている。ハンマーをコックするとシリンダーの外枠部分のみが回転し、実銃と同様にシリンダーストップのノッチがシリンダーの溝に食い込んでシリンダーがストップするシステムである。画期的なシステムで評判を呼ぶ。

<WA特許権侵害差し止め裁判・控訴審判決>
WAは、タニオ・コバを相手に争ってきた「WA特許権侵害差し止め裁判」は、東京高裁の控訴審判決で「控訴人敗訴」の判決を下した。判決理由は、東京地裁の原判決は正当であり、本件控訴を棄却した。
同年10月、原告WAは、控訴審判決を不服として最高裁に上告提起と上告受理の申し立てをしたが、最高裁は、本件控訴を棄却する「控訴人(WA国本社長)全面敗訴」の判決を下した。そして訴訟費用は、控訴人に負担が命じられた。
*トイガン裁判では異例ともいえる最高裁まで争ってきた本件裁判でタニオ・コバ小林社長は地裁、高裁、最高裁と、ことごとく退き「全面勝訴」となった。
尚、タニオ・コバ小林社長が発明をしたアフタープレシュートシステムを採用した東京マルイ、KSC、国際産業の各社も本件裁判で争ってきたが、数年間に亘る小林社長の全面協力によって「3社とも全面勝訴に導いた」。

<エアガン>
マルゼンは、長銃型で短機関銃のニューイングラムM11ガスBLK、東京マルイは、トンプソンM1-A1/SMG電動ガン、ナイツM4/SR-16電動ガン、拳銃型でグロック26ガスBLK、KSCは、Cz75セカンドバージョン・ガスBLK、WAは、ベレッタM84FSチーターマグナガスBLK、ハドソンは、ジェリコ941ガスBLKを販売。

2001年
(平成13年)

<対象年齢18歳未満表示のエアガン>
ASGKは、対象年齢18歳未満(10歳以上用)表示のエアガンは、都道府県青少年健全育成条例で定める弾の威力値を「0.135J以下」に下げて整合性を図ることに決定。また、対象年齢18歳以上表示のエアガンは、弾の威力値を「0.8J以下」に決定。業界団体(JASG)とBB弾の威力基準値が統一された。

<8mmBB弾専用エアガン>
マルシン工業は、業界初の「8mmBB弾専用エアガン」を自社独自の規格で開発。拳銃型でコルト・アナコンダ44マグナム6inを販売。
新たなトイガンシューティングの幕開けとなる。

<エアガン>
KTWは、エアコッキング式長銃型でイサカM37/NEWソウドオフ、WAは、拳銃型でコルトM1991A-1/C.D.PガスBLK、KSCは、P230JP(日本の警察仕様)、東京マルイは、コンバットデルタ電動BLK、長銃型でエアコッキング式SOCOM/Mk23、AK47ßスペツナズ電動ガン、ヨシトモは、M249FNミニミ電動エアー、マルゼンは、MP5KA4クルツ/ガスBLKを販売。

2002年
(平成14年)

<金属製モデルガン>
アップルは、長銃型でMP18ベルグマン(キャップ火薬使用)フルオートタイプを販売。

<エアガン>
タナカは、長銃型でボルトアクションタイプのG33/44マウンテントルーパーガス銃、拳銃型でグロック17F.S.DガスBLK、コルトS.A.Aイーグルガス銃、東京マルイは、エアコッキング式でVSR-10リアルショックバージョン、マルシン工業は、8mmコルト・アナコンダ44マグナム4in、8inガス銃、WAは、ベレッタM8045マグナ/ガスBLKを販売。

2003年
(平成15年)

<ホビーEXPO 2003>
ASGKは、東京ビッグサイトで開催の日本最大級のキャラクター&ホビーの祭典「ホビーEXPO 2003」に組合員有志8社が出展・参加。新製品の発表・展示して不況脱出を図るため躍起たつ。

<トイガン業界に不況の風が吹く>
トイガンメーカー大手の(株)国際産業が倒産。また、東京・蔵前の流通業界大手の(株)三星商店も倒産するなど暗いニュースが続く。

<エアガン>
タナカは、拳銃型のコルトS.A.A.ペガサス式ガス銃、長銃型でボルトアクション式のM7000シリーズガス銃(作動は手動でBB弾の発射はガス使用)、東京マルイは、ボルトアクション式のライフル銃でVSR-10カスタム、SIG/SG552・SEALS電動ガン、拳銃型でニューパイソン2.5in、4in、6inガス銃、ハードキックデザートイーグル50AEガス銃、KSCは、H&K/UPSコンパクトスペックガスBLK、WAは、ウイルソンコンバットCQBマグナガスBLKを販売。

2004年
(平成16年)

<行政&トイガン業界団体が意見交換会>
経産省・警察庁は、経産省会議室にトイガン業界6団体(ASGK、JASG、東西玩具銃部品製造協同組合、3地区流通業者の遊戯銃防犯懇話会)を招集。「業界の関心事項」について警察庁生活環境課の小栗警視(課長)がトイガンの改造事例、模造けん銃、模擬銃器に関する解説。その後、意見交換会を行う。

<キャラホビ 2004>
ASGKは、千葉・幕張メッセで開催の日本最大級のキャラクター&ホビーの祭典「キャラホビ 2004」組合員有志8社が出展・参加。新製品の発表・展示して需要の拡大を図ると共に新しい顧客の獲得に期待する。

<エアガン>
東京マルイは、拳銃型でハイキャパ5.1ガバメント/ガスBLKを販売。本製品は、高い命中精度及び耐久性並びに作動性を高次元でバランスさせた名銃。初心者からカスタムファンまで飲み込んでしまう程、最高の出来栄えでヒット商品となる。
WAは、拳銃型でV10ウルトラコンパクト・マグナガスBLKを販売。
*この年の出荷丁数は、120万丁。1988年~91年の最盛期400万丁の33%と大幅に落ち込む。

2005年
(平成17年)

<改造エアガン発砲事件が多発>
近畿地方の阪和高速道と阪神高速道で「違法な改造エアガンによる発砲事件が連続発生」する。警察庁は、本件の発砲事件に使用されている改造エアガンは、「スライド固定式エアガン」であると業界団体に通知。

エアガン改造部品販売店「サンダースショップ」が摘発される。

<ASGKフェスティバル2005>
ASGKは、東京・浜松町で「ASGKフェスティバル2005」を開催。組合員有志10社が出展・参加。「STOP 改造」を呼びかけエアガンの改造防止と適正な使用方法について啓蒙啓発を行う。

<エアガン規制の動き>
国会の内閣委員会で、先の改造エアガン発砲事件を取り上げ警察庁は、銃刀法を改正して「エアガン規制」すると発表。法の整備を開始し11月に業界団体を招集して「威力の強いエアガンの所持を禁止する」と説明。

<エアガン>
東京マルイは、業界初のマシンピストル型電動ガンでグロック18Cを販売。本製品は、電動ガンのメカニズムを拳銃サイズに凝縮してセミ&フル切り替えでガス不要な機構である。他にシグザウエルP226ガスBLK、KSCは、自社ブランド10周年記念モデルで自社初の長銃型でシア電動ガンH&K33K、アップルは、M203グレネードランチャーガス銃、WAは、拳銃型でコルト09マグナガスBLKを販売。

2006年
(平成18年)

<トイガン文化を守る会組織>
エアガン愛好者達は、東京・御徒町で「トイガン文化を守る会(代表、弁護士中島博行)」を組織。エアガン規制の反対を掲げマスコミと業界専門誌各社に呼びかけ「パネルディスカッションと公開討論会」を開催。規制反対の署名運動を全国規模で行うことを採択。
後に規制反対2,763人の署名名簿とエアガン規制に関する要望書を添えて警察庁生活環境課に提出。

<エアガン規制>
国は、銃刀法を改正して「エアガン規制」する。銃刀法施行規則で6mmBB弾(重さ0.2g)ならば測定条件下で0.989J未満及び8mmBB弾(0.34g)ならば1.64J未満が「おもちゃ」、それ以上、威力の強いエアガンは、「準空気銃」とする。輸出などの例外を除き「所持が禁止」された。

* 今回のエアガン規制は、以前から業界団体が行政当局に申し入れていた弾の威力値が、法律で超えてはいけない弾の威力を具体的に数値で示され「エアガンは玩具銃」です、と云える環境が整った。

<エアガン簡易弾速測定器>
ASGKは、エアガンの弾の威力を簡単に且つ、正確に測定できる「簡易弾速測定器」を開発し流通・販売を開始。本測定器は、特殊加工の紙を使用し、弾の威力測定が一目で分かる打ち抜き方式を採用。ユーザーの安全を確保すると共に普及に努める。

<防衛庁・訓練用教材に電動エアガン採用>
防衛庁は、初期教育の訓練用教材として、「東京マルイの電動エアガン89式小銃」を正式に採用する。陸上自衛隊普通科歩兵部隊を対象に普段の訓練用に使用する。

<老舗のトイガン専門店ニューMGCボンドショップ閉店>
老舗のトイガン専門店「ニューMGCボンドショップ上野店」が閉店。31年の歴史に幕を下ろす。モデルガン発祥の地、上野アメ横からまた一つトイガンの火が消えた。

<JASG NPO法人化>
JASG(日本エアースポーツガン協会>は、東京・錦糸町で特定非営利活動法人「NPO法人化(後に、東京都の認証受ける)」設立の説明会を開催。本会は、ユーザーの育成と健全なエアースポーツガンを基本とした新たな市場づくりを目的に法人化する。同会員のマルゼン、KSC、ハドソンから「精密射撃専用競技銃」の新製品の発表・展示。参加した全国のショップは、関心を示す。特にマルゼン(前田社長)は、長年に亘り、JASG主催の「APSカップ」を主導し、エアガンをスポーツガンとして啓発に努めると共にトイガン業界の発展に尽力している。

<マルシン工業ASGK脱退>
ASGK理事でトイガンの大手メーカーマルシン工業(株)は、今回のエアガン規制による8mmBB弾使用銃の扱いについて組合員メーカー各社に意見の相違があることと組合対応のまずさを不服として組合を脱会した。
これを契機に銃刀法に適合した独自の自主規約を設け、8mmBB弾使用銃は「スぺーリアル・バレル」を採用して、6mmBB弾が発射できない改造防止を施して製造・販売すると発表。

<警察学論集・準空気銃>
警察庁生活安全局の菊沢信夫氏は、「準空気銃規制に至るまでの経緯」について警察学論集を立花書房10月号で発表・出版。
菊沢氏は、法改正の当事者で「危険なエアソフトガンを巡る遊戯銃業界の取り組みについて準空気銃規制に至るまでの経緯」CiNii論文とした。

<エアガン>
タナカは、拳銃型でS&W/M66スペックガス銃(ペガサスシステム式)、KSCは、SIG/P226ガスBLK、東京マルイは、コルトGM/M1911A1ガスBLK、長銃型電動ガンでMP7A1(M4-A1をリニューアル)、新型電動ガン5.56小銃、WAは、ミニUZIマグナ/ガスBLKを販売。

2007年
(平成19年)

<経産省エアガンメーカー視察>
経産省産業局日用品室(石井課長補佐)は、ASGK斎藤事務局長が同行し東京マルイ岩沢専務(ASGK理事)の案内で、エアガン規制の完全施行を目前にメーカー(株)東京マルイと協力会社のエアガン製造現場と弾速測定する現場及びサバイバルゲーム&シューティング場の現場を「視察」。

<エアガン規制施行>
6ヶ月間の経過措置が終了し、エアガンの威力を規制する。
ショップやメーカーが行ってきた「改修が禁止」となる。威力の強いエアガン(準空気銃)を所持していると「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」が科せられる。

<全日本トイガン安全協会組織>
トイガン業界に新たな団体として「全日本トイガン安全協会(以下、STGA)を組織。会長にマルシン工業(株)川嶋社長が就任。トイガンメーカー6社と全国のトイガン販売店250店が賛同し「製・販一体となって安全・安心」を目標にスタート。

<ソフトエアガン安全会議の声明>
ソフトエアガン安全会議(代表、木村普介)は、今回の改正銃刀法によるエアガン規制は、当安全会議の提言や業界団体の要望、ユーザーの署名活動等の努力もあって「弾の威力値が0.98J」に収まった。しかし、この規制値は、法改正なしの内閣府令によって簡単に変更できるので安心できません。今後も、業界団体は、法令の遵守を図ると共に安全性の確保に努めることを声明、発表する。

<プラスチック製モデルガン>
国際産業の会社自体は、トイガン市場から撤退しても「コクサイブランド」は引き継がれて復活。第1号製品が拳銃型でM29/4in、6inを販売。

<次世代型電動ガン>
東京マルイは、次世代型の電動ガンで長銃型のAK-74MN/BLKを販売。本製品は、「シュート&リコイルエンジン搭載」してあり、ボルトのBLKシステムとリコイルショック発生機構が組み込まれている。

<エアガン>
マルゼンは、射撃専用銃でエアーピストルAPS-3を販売。本製品は、コンプレスト・エアー(畜気圧式)を搭載してある。ニューAPSスタンダードと呼ぶに相応しい精密射撃のハンドガンである。
マルシン工業は、業界初のモデルアップした拳銃型でFNファイブセブンUSガスBLKを販売。このモデルは、特異なスタイルとユニークな製品でファンを驚かせた。
WAは、拳銃型でコルトGMカーボンブラック/マグナガスBLK、東京マルイは、デトニクス45コンバットマスターガスBLKを販売。

2008年
(平成20年)

<樹脂製エアガンS&W/M500カシオペア事件>
警視庁は、(株)タナカの回転式拳銃型で樹脂製エアガンS&W/M500、コルトS.A.A(蓄圧式ガスCART使用)を「拳銃と認定」。867丁を押収。業界団体に早期の回収を要請。本件は、改造された事実がない製品が取り締まりの対象となるのは異例なこと。

<銃刀法改正に伴う準空気銃について消費者への啓発活動>
経産省は、トイガン業界団体に対し「銃刀法改正に伴う準空気銃について消費者への啓発活動及び消費者対応への体制整備等について」と文書で周知徹底を図るよう要請。

<金属製モデルガン>
ハートフォードは、長銃型で全真鍮製のM66イエローボーイを販売。

<エアガン>
マルシン工業は、アニメとコラボになった回転式拳銃型で8mmガス銃のマテバM-2007を販売。本製品は、特殊な形態で銃身が下に位置し、シリンダーが上方向にスイングアウトする、かなり変わった形状とメカニズムからカルト的な魅力を忠実に再現して話題となる。
タナカは、拳銃型でS&W/M36ガス銃(ペガサス機構)、KSCは、M9ガスBLK、東京マルイは、拳銃型電動ガンUSPセミ/フル、長銃型でAKS74U次世代電動ガン、WAは、M4-A1カービンマグナガスBLKを販売。

2009年
(平成21年)

<トイガンメーカー(株)ハドソン産業廃業>
モデルガンの黎明期からトイガン業界を支えてきた、老舗の(株)ハドソン産業が廃業。また一つトイガンメーカーの火が消えた。

<経産省STGAを視察>
経産省日用品室(一柳課長補佐、鎌田係長)は、STGA事務局とメーカーマルシン工業(株)のエアガン製造現場及び弾速測定の現場を「視察」、後にヒヤリングを行う。

<復刻版銀玉鉄砲>
セキデンは、昭和37年に製造・販売したセキデンオートマチックSAP.50復刻版銀玉鉄砲を販売。銀玉はエコ弾(土にかえる素材に改良)。

<プラスチック製モデルガン>
タニオ・コバは、拳銃型でKOBA/GM-7BLKを販売。本製品は、MGC時代からのGMモデルガンの集大成メカニズムをM1911コバ・カスタムボディーにぶち込み、究極のオープンデトネーター方式を再現。エコ&セフティーな「強化樹脂CART」を使用。
マルシン工業は、拳銃型のワルサー社公認のワルサーPPKBLK・HW、アップルは、拳銃型で32オートHWブラックBLK(MGCのリバイバル型)、タナカは、業界初の8連発リボルバーをモデルアップしたS&W/M327R8/2inを販売。

<ニュー銀ダンエアガン>
東京マルイは、ニュー銀ダンエアガンで拳銃型のポリスピストルSS、グロック22を販売。本製品は、昔のストライカー式銀玉鉄砲とは異なり、通常のエアガンと同じシリンダーとピストンを搭載し、引金を引くだけで連射できる「指コッキング式」で対象年齢7歳用として「ST玩具安全基準」にも適合。脅威の命中精度と手頃な価格998円でヒット商品となり、低迷するトイガン業界の救世主となる。

<エアガン>
マルゼンは、長銃型でポンプアクション式のA870チャージャーを販売。本製品は、ライブアモ・スプリングエアコッキング式で20発の発射ができ、フォアグリップを引けば、ポートからCARTが飛び出す機構が組み込まれている。
KSCは、創業40周年記念モデルで最新鋭のPDW(パーソナル・ディフェンス・ウエポン)長銃型でMP7-A1ガスBLK、競技専用ライフル銃のノンブローバッカスGR1000/AR2000コンプレストエアー(AP/GPシリーズをベース)、東京マルイは、拳銃型で、FNファイブセブンガスBLK、次世代電動ガンの長銃型でM4-A1カービン(シュート&リコイルエンジンVerⅡ搭載)、ボルトアクションライフルでL96AWS、タニオ・コバは、M4-A1/GBB(ツイストバレル搭載)、コバプレシュートガスBLK、アップルは、自社初の電動ガンでM134ミニガン(トイテックのM134改良)を販売。

2010年
(平成22年)

<輸入エアガン取り扱い業者の会員加入制度>
STGAは、業界団体で唯一、輸入エアガン業者にも門戸を開いて加入を呼びかけ、国内市場から無証紙(安全シールなし)のエアガンを一掃する目的で業界専門誌とHPに発表し、会員の募集を開始。

<MGCをつくった男・出版記念パーティー>
MGC創業者・神保勉氏の自伝「MGCをつくった男」非売品。出版記念パーティーが東京・溜池で開催。モデルガンと命名し、起業から半世紀を迎えたのを記念してMGCの社史を出版。モデルガンの歴史を語るのには貴重な小冊子である。

<プラスチック製モデルガン>
コクサイは、拳銃型でS&W/M10/4inスタンダード、ハートフォードは、九四式自動拳銃(無発火)、タナカは、コルト・ディテクティブ、アップルは、レミントンM1861アーミー、長銃型でM3A1(ハドソンのM3リニューアル)を販売。

<エアガン>
KTWは、業界初の火打ち式エアコッキング銃でフリントロックピストル、東京マルイは、拳銃型でPX4/ガスBLK(ベレッタ社最新のハンドガン)、グロック18CガスBLKを販売。

2011年
(平成23年)

<エアガン用パワーソースに小型炭酸ガスボンベ採用>
STGAは、次世代のエアガン用パワーソースとして脱フロン・クリーンエネルギーの「小型炭酸ガス(CO2)ボンベ」を正式採用。銃本体及び小型CO2ボンベ内蔵の脱着式弾倉に改造防止の措置を施す安全基準を制定すると共に構造検査と弾速測定検査要綱を決定。

<銃の専門雑誌・月刊Gun廃刊>
国際出版は、会社の都合で銃の専門雑誌「月刊Gun」は、12月号で廃刊。実銃とトイガンに関する話題を扱う専門誌として49年の歴史に幕を下ろす。

<プラスチック製モデルガン>
タニオ・コバは、長銃型でM4-MG/BLK(改良ヘキサゴンCP-BLKカート使用)、コクサイは、拳銃型でS&W/M19/4inスタンダードを販売。

<エアガン>
ヨシトモ(TOP)は、長銃型で業界初のM4-A1/EBB電動BLKガンを販売。本製品は、実銃と同じ装弾数30発、装填、排莢の電動BLKが楽しめる。東京マルイは、拳銃型でシグザウエルP226E2ガスBLKを販売。

2012年
(平成24年)

<都条例違反の子供向けエアガン流通>
東京都は、エアガンの商品テストを実施したところ、東京都青少年健全育成条例の「不健全指定がん具類に該当するエアガン」が子供向けとして販売されていたことが判明。調査の結果、輸入品2機種、国産品1機種について弾の威力が、都条例で定める0.135Jを超えて「都条例違反」に該当。自主回収(改修)を行い販売済みの当該製品は、青少年に使用させないように注意喚起と再発防止の周知を図るよう業界団体を指導。

<銃の専門雑誌・月刊Gunマガジン創刊>
ユニバーサル出版は、月刊Gunの編集方針を受け継ぎ、実銃とトイガンを紹介する専門雑誌「月刊Gunマガジン」として復活。

<トイガンの生みの親・ヒゲKOBA回顧録Gunマガジンに連載>
トイガンの生みの親、タニオ・コバ小林社長は、月刊Gunマガジン創刊の目玉として、今日までトイガン史に残る、数々の名機を生みだし海外でもレプリカモデルとして高い評価を得た、自身の「ヒゲKOBA回顧録」を本誌に連載を開始。トイガンファン必見のコラム。

<プラスチック製モデルガン>
タニオ・コバは、GM7シリーズにまたしても魅力的なバリエーションでコルトではないGM-7/SW1911BLKを販売。

<エアガン>
マルシン工業は、業界初の小型炭酸ガスボンベ内蔵式長銃型でUS/M1カービン6mmBLKを販売。本製品は、STGA認定でパワーソースにCO2ガスを採用した銃で寒い冬でも安定作動と強烈なリコイルショックで好評。市場の活性化に新たな楽しみを呼ぶ。
東京マルイは、拳銃型の24連射システムガス式リボルバーでS&W/M19&M66、M9A1ガスBLKを販売。

2013年
(平成25年)

<東京おもちゃショー 2013>
マルシン工業は、東京ビックサイトで開催の「東京おもちゃショー2013」に業界で唯一、出店・参加。業界初の拳銃型でCO2小型炭酸ガスボンベ内蔵式のFN5-7/6mmBB・CO2ガスBLKを発表。STGA認定のCO2ガスBLKの開発でトイガン業界に一石を投じたといえる革命的トイガンと云える。

<プラスチック製モデルガン>
コクサイは、拳銃型でS&W/M29/6in、M60/2in、HWSは、二十六式を販売。

<エアガン>
クラウンモデルは、長銃型でスプリング式ドラグノフSVD、東京マルイは、エアコッキング式でVSR-10プロハンターG、次世代電動ガンでDEVGRUカスタムH&K416D、KSCは、長銃型でSMGのベクターガスBLK、拳銃型で電動ガンのMA-ERG(シア式+リコイル)、タナカは、拳銃型でM29/6.5inガス銃、東京マルイは、電動式ハンドガンでM9A1を販売。

2014年
(平成26年)

<ASGKフェスティバル2014>
ASGKは、都立産業貿易センター浜松町館で「ASGKフェスティバル2014」を開催。組合員メーカー10社が出展・参加。トイガンの普及とユーザーへの感謝祭を9年ぶりに開催。新製品の発表と話題の逸品を展示。

<日本トイガン射撃協会組織>
エアガンを使用したトイガン射撃競技会事業を行う、一般財団法人「日本トイガン射撃協会(JTSA)代表理事、中原昌憲」を組織。トイガンに関する法律及び安全啓蒙の周知と協議の振興、国際交流の輪を広げる活動。

<プラスチック製モデルガン>
東京マルイは、拳銃型のS&W/MP9ガスBLKを販売。

<エアガン>
KSCは、電動ガンでM4A1ERG(エレクトリックリコイル・ガン)、東京マルイは、拳銃型で電動ガンハイキャパGM、グロック18CシルバーSLを販売。

2015年
(平成27年)

<東京マルイ設立50周年>
(株)東京マルイは、創業50周年を迎えた。昭和60年にはエアコッキング式エアガンでルガーP.08を発売当時、1,900円と云う驚異的な価格で販売し、東京マルイの出世作として有名な話。同社の歴史は、旺盛な開発・販売力でエアガン史に残る多くの名作を造り出し、今では業界最大手の企業となる。

<第25回APSカップ東京大会>
JASGは、東京・浅草の都立産業貿易センター台東館で「第25回APSカップ東京本大会」を開催。エアガンを使用したスポーツシューティングを追及する精密射撃の競技大会。(265名出場)、同会員のマルゼン(後にKSCも参加)は、四半世紀に亘り、APSカップを主導し、エアガンをスポーツガンとして啓発に努めているメーカーは他にはいない。トイガン業界の発展に尽力している。

<銃の専門雑誌Gunマガジン休刊>
ユニバーサル出版は、「月刊Gunマガジン」休刊。昨今の出版不況に伴い僅か3年で休刊となる。

<香川大学遊戯銃同好会>
香川大学の学生は、4月に学生主体で「香川大学遊戯銃同好会」サークルを創立。同大学に届け出る。エアガンを使用して健全なスポーツシューティングを通じて有意義な学生生活を過ごすと共にチーム定例会や他校との交流ゲームを行う。

<エアガン>
東京マルイは、拳銃型でM4M1/MWSガスBLK、U.S.M9ピストル/ガスBLKを売。

2016年
(平成28年)

<マルシン工業(株)川嶋博社長 勇退>
マルシン工業(株)川嶋博社長は高齢(91歳)のため、社長を辞任と同時にSTGA会長も辞任、トイガン業界から勇退する。尚、後任社長には、次女の松本志寿氏が就任。
STGAの後任会長には事務局長の私、斎藤紘が就任(理事会の互選により員外理事として承認された)。
川嶋博氏は、トイガン業界の重鎮として日本モデルガン製造協同組合(現、ASGK)設立発起人メンバー理事、後に理事長また全国の流通業者を3地区団体に組織し、他に全日本トイガン安全協会(STGA)を組織し会長を歴任するなどトイガン業界で永きに亘り、業界の健全な発展及び普及に尽力した多大な功労者。

<トイガンショップ新店舗上野アメ横にオープン>
昨年、閉店した上野アメ横のトイガン専門店「マルゴー」は、元店員らが新店舗「TAKE FIVE(テイクファブ)」をオープン。モデルガンの発祥の地に明るい灯がともる。

<エアガン>
東京マルイは、世界初の電動ショットガンAA12を販売。本製品は、実現が不可能と云われたフルオート3発、同時発射する。他に拳銃型で電動ガンハイキャパE、グロック22ガスBLK、マルゼンは、拳銃型でワルサーP99ガスセミオートBLK(新生ワルサー社の意欲作を再現)、KSCは、マカロフPMガスBLK、長銃型でKTR-03ガスBLK、クラウンモデルは、ボルトアクションライフルTYPE96、東京マルイは、次世代電動ガンH&K417を販売。

2017年
(平成29年)

<エアガン>
STGA正会員(株)ハッチ(カーボネイト製品販売元)は拳銃型でSTGA認定銃のCO2小型炭酸ガスボンベ内蔵式Cz75/BLKを販売。
東京マルイは、次世代電動ガン長銃型でAK47、電動ガンSGR-12フルオート、拳銃型でデトニクス45コンバットマスターガスBLKを販売。
2018年
(平成30年)

<東京マルイ5周年フェスティバル>
東京・ベルサール秋葉原で「東京マルイ5周年フェスティバル」を開催。今回は、イベント会場を300坪に拡大。ゲストにミリタリー業界では有名な米国の実銃トレーナー「アンソン・ベック」氏を迎えて、エアガンの適正な作法とエアガンシューティングを披露し、大勢のトイガンファンが集う。

<有限会社 前田徹雄社長 死去>
10月、エアガンメーカー(有)マルゼン前田徹雄社長(JASG会長)が亡くなる(67歳)。
前田氏は、1981年にエアガンメーカー7社をまとめ自主規制団体「エアソフトガン協議会」を組織し、後に日本モデルガン製造協同組合との合併にも尽力され、日本遊戯銃協同組合(ASGK)副理事、理事長、JASG会長を歴任。四半世紀に亘り、スポーツ射撃競技会「APSカップ」を主導するなど、スポーツ射撃のアスリートを育成すると共にエアガン業界の健全な発展及び普及に努めた多大な功労者。

<エアガン>
東京マルイは、長銃型電動ガンでスコーピオンモッドM、拳銃型でグロック19ガスBLK、タナカは、SIG/P220ガスBLK(改良ホップ機構)を販売。

2019年
(平成31年)
(令和元年)

<(株)中田商店(上野アメ横)中田忠夫社長 死去>
日本のミリタリー業界の先駆者(株)中田商店中田忠夫社長(92歳)が高齢のため亡くなる。昭和35年頃、上野アメ横でキャップガンと米軍関係の服飾品を輸入・販売を始める。モデルガン史を語る時、絶対に欠かせない中田氏です。米国の子供向けキャップガンをいち早く販売し、当時、大人たちにとって希少で高級なトイガンとして受け入れられた。また、今日まで、ミリタリーショー及びトイガンのイベントにも積極的に出展・参加してミリタリー業界の発展に尽力した功労者。

<経産省要請文書から炭酸ガス[CO2]削除>
毎年、経産省は、トイガンの業界団体に「モデルガン、エアソフトガンの製造・販売の慎重な対応及び消費者に対する銃器対策の啓発等の推進について(要請)」の文書が送達されますが、この本文から「炭酸ガス[CO2]」の文字が削除されました。
(新)モデルガン、エアガン及びこれらの改造用パーツ(特に金属製パーツ及び法令で定める弾丸の運動エネルギーの基準値を超える威力で発射可能とするためのパーツ)
               ↑
(旧)モデルガン、エアガン及びこれらの改造用パーツ(特に金属製及び炭酸ガス[CO2]用)
経産省も旧文の表現では、エアガンに炭酸ガス(CO2)を使用してはならないと誤解される恐れがあると鑑み、炭酸ガス(CO2)の文字を削除したことをSTGAは歓迎する。
従って、小型炭酸ガス(CO2)ボンベの使用は、STGA自主安全基準に定める方法で製造されたSTGA認定のCO2ガス銃は、適正な使用方法で取り扱えば、法的には何ら問題のないエアソフトガン用のパワーソースです。

<エアガン>
STGAハッチは、拳銃型でSTGA認定CO2小型炭酸ガスボンベ内蔵式の1911BLK、タニオ・コバ(バトンと協業)は、BM-9/GBB・CO2ガスBLK、東京マルイは、FNX-45タクティカル/ガスBLK、電動ハンドガンHK45、長銃型次世代電動ガンAKS47、FNX45タクティカル/ガスBLKを販売。

1950~70年代 | 1980~90年代 | 2000~2010年代

※本データはSTGA(全日本トイガン安全協会)掲載の情報を許可を頂いて転載しています。本データの無断転載を禁じます。

2016/10/02


■関連リンク


ビンテージ エアガン レビュー