“家族”と平穏な暮らしを送るジョン・ランボー
だが、初めてつかんだ幸せも束の間、愛する“娘”を奪われ、男の怒りは頂点へ
最強の一人軍隊VS最凶のメキシコ人身売買カルテル
今、ランボー史上最高の頭脳戦が幕を開ける!
かつてアメリカ陸軍特殊部隊、通称グリーンベレーの兵士として、ベトナム戦争を生き抜いたジョン・ランボー。帰還してからはPTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされながらも、伝説の戦闘マシンとして、世界各地で戦いに身を投じてきた。そんなランボーも今ではアメリカに帰国し、故郷アリゾナの牧場を営みながら、古くからの友人のマリアとその孫娘のガブリエラと、“家族”として平穏に暮らしていた。
ところが、自分を捨てた実の父親がメキシコにいると知ったガブリエラが、ランボーの反対も聞かず一人で危険な地に踏み込み、人身売買カルテルに拉致されてしまう。怒りに燃えるランボーは、最愛の“娘”を救出し、一味への復讐を果たすため、元グリーンベレーのスキルを総動員し、戦闘準備を始める──。
ジョン・ランボーには、アカデミー賞に3度ノミネートされ、『クリードチャンプを継ぐ男』でゴールデン・グローブ賞を受賞した、ハリウッドのトップスター、シルベスター・スタローン。マリアには、『バベル』でアカデミー賞にノミネートされたアドリアナ・バラーサ。ガブリエラには注目の新星、イヴェット・モンレアル。
天涯孤独だったランボーが初めて手にした“家族”を守り抜くためのパーソナルな戦い、そこには人間ランボーのリアルな姿があった。たとえランボーといえども、歳月の流れには逆らえない。その衰えた肉体を、変わらぬ熱い魂と叩き込まれた戦闘エリートの技術でカバーしながら戦う、まさに“今”のランボーに胸を熱くせずにはいられない。さらに最大の見どころは、一人でメキシコの極悪カルテルを制するために、自作の巨大地下壕に容赦なく仕掛ける、高度に設計された壮絶な罠の数々。スタローンが「必ずや観客にシリーズ初の驚きを与える」と豪語する、ランボー史上最高の頭脳戦が幕を開ける!
STORY
ランボーの傷ついた心に光を当てた最愛の“娘”がメキシコ最大の人身売買カルテルに拉致される
今、愛のために戦いの集大成を見せる時が来た──!
故郷アメリカへ帰り、牧場を営むジョン・ランボー(シルベスター・スタローン)は、古い友人のマリア(アドリアナ・バラーサ)と彼女の孫娘ガブリエラ(イヴェット・モンレアル)と一緒に暮らしていた。マリア、そして父親に捨てられ母を亡くしたガブリエラと養子縁組をし、“家族”になったのだ。
それから10年、遂にランボーは穏やかな人生を手に入れていた。だが、ベトナム戦争で負った心の傷は未だ癒えることはなかった。仲間を助けられなかったと自分を責め続けるランボーは、牧場の地下に広大なトンネルを掘って作った“地下壕”に、身を置くことで自らを保っていた。
ある日、ガブリエラが父に会いに行きたいとランボーに相談する。メキシコへ引っ越した友達のジゼルが、父を捜し当てたというのだ。出て行った理由を聞きたいと願うガブリエラに、ランボーは「クズだからだ」と強く反対する。
一度は納得したガブリエラだが、気持ちを抑えきれず、ランボーとマリアに黙って車でメキシコへ向かう。だが、父からは冷たくあしらわれ傷ついたガブリエラは、ジゼルに連れられてクラブへと繰り出す。翌日、マリアのもとにジゼルから、ガブリエラが父親に会いに行ったまま戻らないという報せが届く。ランボーはマリアに「必ず見つける」と約束してトラックでメキシコへと向かう。
ジゼルがガブリエラを売ったとすぐに見抜いたランボーは、ジゼルにクラブへと案内させ、買った男を締め上げる。ランボーは男が吐いた娼館へと乗り込むが、そこは裏社会を仕切る人身売買カルテルのボス、ウーゴ(セルヒオ・ペリス=メンチェータ)とビクトル(ビト) (オスカル・ハエナダ)のマルティネス兄弟の支配下で、ランボーはたちまち何十人もの男たちに囲まれ、袋叩きにあってしまう。
重傷を負ったランボーを、ジャーナリストのカルメン(パス・ベガ)が自宅へ連れ帰る。彼女も妹を拉致され、犯罪の証拠を掴もうと追いかけていたのだ。4日後、意識を回復したランボーは再び娼館へと向かい、客のふりをして潜入、鉄の意志でガブリエラを奪還する。
数日後、大量の武器を巨大地下壕に黙々と仕掛けるランボー。侵入者を確実に仕留めるために綿密に計算された罠だ。完成するとランボーは、再びメキシコへ向かい、ビクトルに復讐を果たして舞い戻り、巨大地下壕でウーゴの軍団を待ち受ける。やがて到着した車がランボーの仕込んだダイナマイトで爆発、燃え上がる炎が壮絶な復讐劇の開幕を告げる──!
PRODUCTION NOTES
シリーズ初の“家族”と共に生きるランボー
ジョン・ランボーの壮大な物語を総括すると決意したシルベスター・スタローンは、最終作でのランボーについて、「彼は長い間、社会から離れていたが、今は社会の一部に溶け込みたがっているように見える。愛する家族と養子縁組して、彼らの世話をしたいと思っているんだ」と説明する。
スタローンは、このキャラクターの定義を守りながらも、意外な面を掘り下げるチャンスだったと振り返る。「ランボーは長年、孤立していたが、今の彼には家族がいる。そうした原動力を見ることは、ランボーの考え方や行動の動機を深く理解する上で役に立つ。この映画は、シリーズのこれまでの作品とは大きく異なる。もっと個人的なんだ」
エイドリアン・グランバーグ監督が付け加える。「初めて、我々は家族という設定の中でランボーを見た。この家庭生活は、今までのシリーズ作品で我々が見たことのなかったランボーの一面を見せている。我々は、もっと人間的なランボーを描きたかったんだ」
ランボーを初めて理解する二人の女性のキャスティング
ランボーに、新たな人間性と家庭生活の幸せをもたらしたマリアを、『バベル』でアカデミー賞にノミネートされたメキシコの女優、アドリアナ・バラーサが演じた。彼女は「マリアは強い女性ね。ランボーが年老いていくのを見て、身体だけではなく心にも多くの痛みを持っていることを理解しているの。マリアとランボーの関係は、とても美しいものだわ。スタローンは素晴らしい共演者よ。彼の目をのぞけば、そのキャラクターの魂が見えるの」と語る。
これまで何度もスタローンと一緒に仕事をしてきた、プロデューサーのケビン・キング・テンプルトンは、「マリア役の心を理解できる役者を見つけるのは、たやすいことではなかった。アドリアナは実に堅実で、才能豊かな役者だ」と称える。
マリアの孫娘、ガブリエラは、人気急上昇中の若手スター、イヴェット・モンレアルが演じた。モンレアルは、「ランボーはガブリエラを自分の娘のように育てたの。彼女はランボーのPTSDを理解して、彼を支えている」と分析する。
ランボーの隠れ家〈巨大地下壕〉が果たす役割
ガブリエラとマリアの支えや事業の成功、安定した家庭生活がありながらも、ランボーの心は傷ついた戦士のままだ。スタローンは、「ランボーは自分自身と折り合いをつけ、家庭と家族を見つけながらも落ち着かずにいる。牧場でのランボーの生活に真の安らぎはない。彼の身体はそこにあるが、心はそこにない。PTSDを克服できず、コントロールがきかないままだ。ランボーにとって人生は一種の戦いで、家にいても彼はまだ自分につきまとうものから逃れられずにいる」と解説する。
退役軍人としての後遺症を抑えるために、ランボーは牧場の地下に長い迷路のようなトンネルと塹壕を作った。数点の持ち物と記念の品を置いているその場所なら、リラックスして眠れるのだ。グランバーグ監督は、「ランボーにとってそこは、自分がまだ戦場の塹壕の中にいるように思える場所で、恐れや心配を吐き出すことができる場所だ。地下壕は、彼の個人的な地獄だ」と分析する。
プロダクション・デザイナーのフランコ=ジャコモ・カルボーネが付け加える。「ランボーは何事も中途半端にはしないので、トンネルや塹壕は男の究極の隠れ家でなければならなかった。穏やかな景色となだらかな丘陵の下に、迷路のように入り組んだ地下トンネル・システムがあるなんて、凄いアイデアだよ」
スタローンは、こう説明する。「地下壕は、ランボーが経験してきた戦いの一時的な治療としての役割を果たしている。地下壕の意義は、ランボーにしか理解できないけれど、その地下壕が映画の最後で役に立つんだ」
シリーズ第1作『ランボー』への回帰
ランボーは巨大地下壕を戦場に変えて、そこで彼の家族に死をもたらそうとする奴らに報復する。壮大な復讐の最終戦で、テンポが速く、荒々しく入り組んだ戦いだ。グランバーグ監督は、「ランボーは、サバイバル技術、隠密の技術、兵器の操縦技術、地形の知識を駆使して、高度に設計された罠を作り、獲物を彼の領域である地下壕におびき寄せて一網打尽にしようとする」と説明する。
スタローンと25年以上一緒にやってきたグランバーグ監督と、第二班監督のヴァーン・ノーブルズは、クライマックスのアクションシーンは、第1作の『ランボー』への回帰として作ったと語る。サバイバル技術を駆使していて、スピード感のあるアクションと、激しく容赦ない処刑が入り混じっているのが特徴だ。グランバーグ監督は、「ランボーはもの凄い罠を準備する。それぞれの罠で彼が何をするのかを想像して、ワクワクしてくれるとうれしいね」
プロデューサーのレス・ウェルドンは、「今回のランボーは、我々が第1作の『ランボー』で出会ったランボーで、自分の技術や周囲の環境を駆使して、獲物を追跡して罠にかける。もちろん、アクション、銃撃戦、報復もたくさんあるけれど、すべてがより地に足がついた現実的なものになっている。ルーツに回帰したランボーなんだ」と説明する。
敬意を込めて作った伝説のヒーローの最後の姿
伝説的ヒーローの最終章を世界中の映画ファンに届けるのは、キャストや製作者にとって忘れられない体験だ。グランバーグ監督は、「我々はランボーとシリーズ全作に、心からの敬意を表したかった。そのために、観客が愛するランボーのあらゆる点を押さえたアクション映画を作った。同時に、ランボーを新しい環境に置き、これまでとは異なる敵とも対峙させた」と熱く語る。
スタローンは、約40年にわたった映画の旅の最終章は、必ずや観客にこれまでのシリーズ作になかったような驚きを与えると約束する。スタローンは、「決して変わることがないのは、ファンが愛してやまないランボーの生き様だ。物語はフィナーレへ向かってどんどん盛り上がっていく。まるで激しい火山のようで、とても満足できる仕上がりだ」と胸を張る。
歴史あるブルガリアでの壮大なロケ撮影とセット
撮影は、ブルガリアとスペイン領カナリア諸島のテネリフェ島で敢行された。
ブルガリアの首都ソフィアにある、ヌ・ボヤナ・フィルムスタジオが、製作事務所と美術、衣装、VFX(視覚効果)とSFX(特殊効果)部門の本部としての役割を果たした。ランボーの巨大地下壕のセットは、ボヤナのスタジオに建てられた。また、スタジオの新しい水中タンクも活用されて、ひどい嵐で山道が沈没して足止めを食らったハイカーを彼が助けにいく場面が撮影された。
ガブリエラが監禁された、怪しげな娼館のシーンは、旧ブルガリア王宮ヴラナ宮殿の内部で撮影された。ランボーが所有するアリゾナ州の牧場のシーンは、バルカン半島のヴィトシャ国立自然公園内で営まれる馬牧場で撮影された。風雨にさらされた平屋のランチハウスは、ロケ中にゼロから建造された。メキシコに設定されている屋外シーンはすべて、カナリア諸島のテネリフェ島で撮影された。
CAST
シルベスター・スタローン(ジョン・ランボー/脚本/ストーリー)
1946年、アメリカ、ニューヨーク州生まれ。自身で脚本を手掛けた『ロッキー』(76)で主役を演じて以来、俳優・脚本家・監督として、世界にその名を轟かす。大ヒットを記録し、アカデミー賞®作品賞を受賞した『ロッキー』はシリーズ化され、5作の続編が製作される。最終章の『ロッキー・ザ・ファイナル』(06)は多くの観客を動員した上に評価も高く、スタローンはスターの座を不動のものとする。2015年、『クリード チャンプを継ぐ男』で再びロッキー役を演じ、アカデミー賞にノミネートされ、ゴールデン・グローブ賞を受賞する。続く『クリード 炎の宿敵』(18)にも出演。
『ロッキー』と並んでスタローンの代名詞である『ランボー』(82)もシリーズ化され、『ランボー/怒りの脱出』(85)、『ランボー3/怒りのアフガン』(88)、脚本と監督も務めた『ランボー 最後の戦場』(08)に出演。
その後、『エクスペンダブルズ』(10)を発表、出演・脚本・監督の三役をこなし、ジェイソン・ステイサム、ミッキー・ローク、ジェット・リー、ブルース・ウィリスやアーノルド・シュワルツェネッガーなどアクションスターの夢の共演を実現させ、「50年間、興行収入1位に輝き続けた唯一の俳優」となる。続く『エクスペンダブルズ2』(12)は前作の出演者に加えて、リアム・ヘムズワース、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、チャック・ノリスらも出演。『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』(14)には、新たにメル・ギブソン、ハリソン・フォード、アントニオ・バンデラスらビッグ・ネームが出演する。
他に出演・脚本・監督の三役を担ったのは、『パラダイス・アレイ』(78)と『ロッキー2』(79)。共同執筆・監督・製作を担当したのは『ステイン・アライブ』(83)。
パス・ベガ:カルメン
セルヒオ・ペリス=メンチェータ:ウーゴ・マルティネス
アドリアナ・バラーサ:マリア・ベルトラン
イヴェット・モンレアル:ガブリエラ
オスカル・ハエナダ:ビクトル・マルティネス
STAFF
キャスティング:カーラ・フール(CSA)
音楽:ブライアン・タイラー
衣裳:クリスティーナ・ソペーニャ
編集:トッド・E・ミラー、カーステン・クルパネク
美術:フランコ=ジャコモ・カルボーネ
撮影:ブレンダン・ガルヴィン
共同製作者:アレン・ダム、イライジャ・ロング、ダメイン・ラドクリフ
製作総指揮:リウ・ロン、ジャン・チュン、ルイス・アリオラ、ジェフリー・グリーンスタイン、ジョナサン・ヤンガー、クリスタ・キャンベル、ラティ・グロブマン、アリエル・ヴロメン、ジェフ・ガム
プロデューサー:アヴィ・ラーナー、ケビン・キング・テンプルトン、ヤリフ・ラーナー、レス・ウェルドン
キャラクター原案:デヴィッド・マレル
ストーリー:ダン・ゴードン&シルベスター・スタローン
脚本:マシュー・シラルニック&シルベスター・スタローン
監督:エイドリアン・グランバーグ
6月26日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー!
© 2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.
配給:ギャガ
原題:RAMBO: LAST BLOOD/2019年/アメリカ・スペイン・ブルガリア合作/シネスコ/カラー/5.1chデジタル/101分/字幕翻訳:林完治
提供:ギャガ、ポニーキャニオン 配給:ギャガ(ロゴ)
© 2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.
公式サイト:gaga.ne.jp/rambo