3月25日に日本公開となった映画『キングコング:髑髏島の巨神』、本作をようやくスクリーンで観てきた。
いやあ、想像していた通り、面白い映画だったので紹介。
キングコングというと、これまでも何作も作られてきたテーマで、だいたい1930年代のアメリカを舞台に、前人未到の島でキングコングを発見して捕獲、見世物として米国本土に連れてくると逃げ出して、摩天楼にキングコングが登ってレシプロ機と戦う、みたいなストリーだったんだけど、本作はちょっと違う。
まずミリタリーファンからして心躍るのがその時代設定。
1973年、ちょうどベトナム戦争で米軍が撤退するというベトナムのダナン基地からストーリーは始まる。
ダナン基地と言えばベトナム中部にある当時米軍最大の基地であり、テト攻勢の激戦地でもある。
ここで、撤退間際のサミュエル・L・ジャクソン演じるプレストン・パッカード大佐の元へ本国から、南太平洋で発見された未開の島、”スカル・アイランド(髑髏島)”の調査ミッションが届く。
戦争に負けたことをまだ受け入れられない大佐は部下と共に十数機のヘリ部隊を率い、元SASのジェームズ・コンラッド、写真家のメイソン・ウィーバーらと共に島の調査へと乗り出す。
パッカード大佐が使用する拳銃はM1900シリーズのM1902。マズルの大きさから.38口径とみられる。
当時すでに採用されていたM1911A1ではないところが渋い。また大佐はM16ではなく、M14ライフルを使用し独自の考え方を持っている軍人という描写がされている。
大佐の部下にはベトナムで鹵獲したAK47を使用する隊員もいる。
元英国陸軍特殊空挺部隊SAS隊員のジェームズ・コンラッドは調査団の用心棒として参加する。
写真家のメイソン・ウィーバー。
大佐の部下たちの兵士はベトナム戦争で活躍したM16ライフルやM60機関銃、グレネードランチャーなどで武装。
スカル・アイランドにはUH-1で乗り込むのだけど、このシーンがもう、ベトナム戦争映画の名作『地獄の黙示録』を彷彿とさせる。
武装したUH-1から音楽をバンバン鳴らして低高度で侵入…と思ったら突然のコング登場となるのだが、ここからはスクリーンで見てもらうとして。
本作のキングコングは超巨大。体長:31.6メートル、体重:158トンというこれまでのキングコングシリーズの中でも最大級。
しかも、本作、実際にベトナムでのロケ撮影を行っているというからある意味ベトナム戦争へのアンチテーゼともいえる。
次から次へと巨大怪獣(生物?)が調査隊を襲う。
飛ぶ奴も地を這う奴も沢山登場。
ああ、そしてこのシーン、思い出すだけでもゾワゾワする。
ミリタリー視点でも観るべき点は多いが、もうとにかく息もつかせぬ怪獣アクションムービーなので、気軽に楽しめること請け合い。
<STORY>
ハリウッド『GODZILLA ゴジラ』チームが贈る、暴走アドベンチャー・アトラクション超大作
全編、クライマックス。空前絶後の戦いが始まる!
それは簡単な任務のはずだった…。舞台は、神話の中にだけ存在するとされた謎の島、髑髏島(ドクロトウ)。未知の生物を求め調査遠征隊が潜入するが、島に着くやいなや、状況は一変する。島の至るところに、骸骨が散らばり、そして岩壁には血塗られた巨大な手跡。そこは人が決して足を踏み入れてはいけない場所だった…。そして遂にその姿を現す、巨大なる王コング。そして次々と現れる、正体不明の巨大モンスター達に人間は為す術もなく、逃げ惑うのみ。髑髏島の秘密とは-。果たしてコングは人類にとって悪魔なのか、神なる存在なのかー。果たして、人類は生きて、この島から脱出できるのか-。人類よ、命を賭けて脱出せよ! 戦う覚悟はいいか!!
■『キングコング:髑髏島の巨神』/原題:『KONG:SKULL ISLAND』
■出演:トム・ヒドルストン、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・C・ライリー、他
■監督:ジョーダン・ボート=ロバーツ
■公式サイト:kingkong-dokuro.jp #キングコング映画
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吹き替え版にはGACKT(主人公:ジェームズ・コンラッド役)、佐々木 希(ヒロイン:メイソン・ウィーバー役)が演じるのも注目だ。
そして、なんといってもエンドロールで席を立たずに最後まで観ることをお勧めする。
ちょっとしたオマケの映像が流れ、日本人なら「ああ~、なるほど、これは!!」となるはずだ。