『レオン』『ニキータ』 リュック・ベッソン監督・脚本
× スカーレット・ヨハンソン & モーガン・フリーマン
『レオン』『ニキータ』『フィフス・エレメント』――時代に先駆け、儚くも力強い女性像を確立してきた映画監督リュック・ベッソン。革新的な映像と、普遍的なメッセージで、孤独の中で壮絶な運命を切り拓くヒロインを描き続けてきたカリスマが、16作目となる長編監督作『LUCY/ルーシー』で、映画史上もっとも鮮烈な印象を残す新たなヒロインを創り上げた。
“10%しか機能していない人類の脳が覚醒したら?”という、今までとは一線を画すテーマで人間の根源的な謎に向き合いながらも、極上のエンターテインメント作品に仕上げている。脳が覚醒し始めたタイトルロールの女性を演じるのは、06年と13年に「世界一セクシーな女性」(Esquire誌)として世界初となる2度の選出により大きな話題となったスカーレット・ヨハンソン。
『アベンジャーズ』シリーズで一躍トップスターとして活躍する彼女が、人類の明日の行方を握るヒロインをミステリアスに演じている。共演者も豪華な実力派キャストが顔を揃えた。ルーシーを見守る脳科学者ノーマン博士を演じるのは、アカデミー賞俳優の名優モーガン・フリーマン。また『オールド・ボーイ』の韓国の個性派俳優チェ・ミンシクがルーシーを陥れるマフィアのボス役として脇を固める。ニューヨーク、パリ、台北の3都市を舞台に、グローバルに展開する大胆で予測不能なストーリー、磨き上げられたスタイリッシュな映像世界で、観るものを目醒めさせていく覚醒型アクション・エンターテインメントが誕生する。
STORY
人類の脳は10%しか機能していない。
100%覚醒した彼女は、人類を救うのか?滅ぼすのか?
覚醒率10% ―― 一般的な脳
ごく普通の生活を送っていた女性ルーシー。
ある日、彼女は訪れた台北のホテルでマフィアの闇取引に巻き込まれてしまう。
彼らは人間の体内にある物質が入った袋を埋めて、
密輸の運び屋として海外へ送り込もうとしていた。
ところがルーシーの体内に入れられた物質が漏れ出すアクシデントによって、
彼女の脳は異変をきたすのだった。
10%しか機能していないと言われる人類の脳。
ルーシーは次第に自分の脳が覚醒し始めていることを感じていた。
それと共に次々と人智を超えた能力に目醒めていく。
覚醒率20% ―― 1時間で外国語をマスター
脳科学の権威ノーマン博士にコンタクトを取った彼女は、
自分の強大なパワーはやがてコントロール不能な状態へと
陥っていくことを告げ、パリへと旅立つ。彼女はマフィアの動きを阻止する
使命にかられていた。それはドラッグの流出を防ぐため、
そして自分と同じ人間を創り出さないための決心でもあった。
覚醒率30% ―― 自分の細胞のコントロールが可能
ノーマン博士はルーシーの手に入れた力が人類にとって
失ってはならないものであることを理解していた。反面、誤って悪用された場合の
影響力の大きさを案じ、彼女を迎え入れる準備を進める。
覚醒率40% ―― 空中を飛び交う電波など見えないものが見える
全速力でパリ市内を車で走らせるルーシー。
交差点を突っ切り、歩道を猛スピードで駆け上がっても、かすり傷一つつかない。
一方、マフィアは行方をくらませた彼女を執拗に追跡し、
巨大な組織全体で追い詰めていく。
覚醒率50% ―― 次第に人間性を失い、暴走していく
ルーシーはやがて、自分を制御できない状態へと陥る。
喪失していく人間性、始まる脳の暴走。
そして、ルーシーに向けられたマフィアの銃口はすぐ背後まで迫る。
100%へ向かうルーシー。
彼女の覚醒は、破滅か、それとも、救いか。
そして、100%へ
試写会を観ての感想
このルーシーを一足早く試写会で観てきました。
レオン、ニキータなどの名前シリーズ(!?)ともいえるこのルーシー。
銃撃戦、格闘シーン、カーチェイスなどなど、期待を裏切らないリュック・ベッソン節が大爆裂しています。
冒頭の台湾を舞台にした韓国マフィアのボス役、チェ・ミンシクの演技が恐怖。緊迫感の中ルーシーの身に起こる不幸にドキドキハラハラしながら見守ります。
ルーシーの体に異変が起こり始めるとストーリーは一気に加速。痛快感が気持ち良く楽しめました。
そして後半の脳の覚醒度が100%に近づくにつれての現実離れした現象、ルーシーの果てしないパワーに驚愕。
いつものリュックベッソン映画とは違った展開に「おお、これはこれでアリだな」と孤独のグルメの井之頭五郎のようにつぶやいてしまいました。
とにかく難しいことは考えずに一気に観られる超エンターテイメント映画です。ぜひ!!
LUCY/ルーシー
8月29日(土)、TOHOシネマズ 日本橋ほか全国公開
(c)2014 Universal Pictures
年齢区分:PG12
公式サイト:http://lucymovie.jp/
CAST
スカーレット・ヨハンソン
SCARLETT JOHANSSON [ ルーシー ]
1984年、米ニューヨーク出身。子役からキャリアをスタートし、『ノース/小さな旅人』(95)で映画デビュー。『のら猫の日記』(96)でインディペンデント・スピリッツ賞主演女優賞にノミネートされ、『モンタナの風に抱かれて』(98)、『ゴーストワールド』(01)で注目を集める。2003年の『ロスト・イン・トランスレーション』と『真珠の耳飾りの少女』の演技が高く評価され、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞の「ミュージカル/コメディ部門」と、「ドラマ部門」でダブルノミネートを果たした。2012年には全世界で大ヒットを記録した『アベンジャーズ』シリーズでヒロインのブラック・ウィドウを演じ、新境地を開いた。その他の出演作に、『マッチポイント』(05)、『それでも恋するバルセロナ』(08)、『アイアンマン2』(10)、『her/世界でひとつの彼女』(13)、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(14)などがある。
モーガン・フリーマン
MORGAN FREEMAN [脳科学者:ノーマン教授]
1937年、米テネシー州メンフィス生まれ。80年代初期から映画で活躍し、アカデミー賞作品賞に輝いた『ドライビングMissデイジー』(89)で、自身も主演男優賞にノミネートされる。『グローリー』(89)、『許されざる者』(92)、『セブン』(95)、『ディープ・インパクト』(98)などで独特の存在感を発揮。『ショーシャンクの空に』(94)で2度目のアカデミー賞主演男優賞候補となり、『ミリオンダラー・ベイビー』(04)では同助演男優賞を受賞する。深みのある声が魅力で『宇宙戦争』(05)、『皇帝ペンギン』(05)などナレーションを務めた作品も多い。近年もクリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』シリーズや、『ウォンテッド』(08)、『インビクタス/負けざる勇者たち』(09)、『RED/レッド』(10)、『オブリビオン』(13)、『トランセンデンス』(14)など話題作への出演が途切れない。
チェ・ミンシク
CHOI MIN-SIK [ マフィアのボス ]
1962年、韓国ソウル生まれ。『九老アリラン』(89)で映画デビューを果たし、『われらの歪んだ英雄』(92)でアジア太平洋映画祭助演賞を受賞する。その後、出演作ごとにその実力を知らしめ、99年には記録的ヒットとなった『シュリ』、『ハッピーエンド』などの出演によって世界的な注目を集める。03年にはカンヌ国際映画祭グランプリに輝いた『オールド・ボーイ』の演技が称賛され、大鐘賞、青龍映画賞をはじめ、多くの映画賞を制覇した。『悪いやつら』(12)で再び青龍映画賞を受賞。その他の代表作は、『クワイエット・ファミリー』(98)、『ブラザーフッド』(04)、『春が来れば』(04)、『親切なクムジャさん』(05)、『悪魔を見た』(10)、『新しき世界』(13)などがある。韓国映画界のトップランナーとして、圧倒的な存在感をスクリーン上で放っている。
FILM MAKER
リュック・ベッソン
LUC BESSON [監督・脚本]
1959年、フランス・パリ生まれ。短編映画『最後から2番目の男』(81)で注目され、これを長編映画化した『最後の戦い』(83)で数々の映画賞に輝いた。その後、『サブウェイ』(84)、『グレート・ブルー』(88)、『ニキータ』(90)、『アトランティス』(91)、『レオン』(94)と立て続けにヒットを記録。『フィフス・エレメント』(97)でセザール賞監督賞を受賞、『ジャンヌ・ダルク』(99)では世界的に大反響を巻き起こし、人気を不動のものとした。その後、映画会社ヨーロッパ・コープを設立し、『アンジェラ』(05)、『アーサーとミニモイの不思議な国』(06)、『アデル/ファラオと復活の秘宝』(10)、『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』(11)、『マラヴィータ』(13)などを手掛けた。また脚本家、プロデューサーとしてもその名を広く知られており、その代表作に『TAXi』シリーズ、『トランスポーター』シリーズ、『96時間』シリーズなどがある。