株式会社日本ブレイク工業社歌

2チャンネルユーザーの方々からすると、もう何年も前に飽き飽きかもしれませんが、何なのか分からないという方が見る事を前提にお話させていただきます。

まずは動画ですね。なにやら激しい市街戦が行われている映像に、ロボット好きのお兄様方がつい体でリズムをとってしまうようなアニソン風の曲が乗せられています。
一見すると、何らかのアニメソングをいわゆる空耳化して動画を付けただけのものに見えますが、いくつかの事実をお知らせさせていただくと……

まず、盛んに叫ばれている「日本ブレイク工業」というフレーズ。これは、実在する会社です。
株式会社日本ブレイク工業は、神奈川県横浜市に本社をもつ解体屋さんです。1986年に設立され、代表取締役社長に荒谷辰郎氏という立派な人物をおく、紛れもない解体工事会社なのです。

初めて知った方。「えー!」でしょ? 筆者も「えー!」でした。
知っている方は、うなずいている事でしょう。だから面白いのですから。もうひとつ。本動画に使用されているBGM。「ブレイク! ブレイク!」……これは、この株式会社日本ブレイク工業の正式・公式の社歌です。…「えー!」でしょ。

この日本ブレイク工業は、独特なPR活動を行うことで著名です。

社歌については、「意外と地味な解体業のイメージを変える」という目的で、当時の契約社員さんの作詞作曲で作られたそうです。筆者も解体業の経験がありますが、確かにそうです。うるさいわりに、けっこう孤独に淡々と作業するだけの時間が長かったりします。このユニークな発想と独特な存在感がサブカルチャーで喜ばれ、2ちゃんねるで大いに流行したというわけなのです。

確かにこの社歌は、そういった解体業のイメージを変えてくれるかもしれません。株式会社日本ブレイク工業様は、いろいろと大変みたいですが、ぜひこういったハジケたセンスを貫いて、これからも頑張って頂きたいと思います。

ちなみに動画の元ネタは、大友克洋監督のオムニバス作品「MEMORIES」より「最臭兵器」。うっかり風邪薬と間違えて人類の脅威となるレベルの化学兵器のカプセルを飲み込んでしまったサラリーマンをめぐり、軍隊が総動員される大騒ぎになってしまうというストーリーです。大友監督の緻密な破壊描写や派手なドンパチと、その原因がひとりの平凡なサラリーマンというギャップが面白いお話です。