消える戦車

BAEシステムズの迷彩技術です。
戦車の表面を埋め尽く特殊な素材が熱シグニチャを発生します。
それらはコンピュータ管理されており、たとえば「一般的セダンから発生する熱」を知ることで、サーモグラフィ(熱いと赤、寒いと青に見える映像)の上では敵を欺く事が出来ます。
あるいは背後の風景の熱シグニチャを知れば、背景に溶け込み、カメラ映像のうえでは姿を完全に消すことが出来るのです。
その精度は中々のもので、映像冒頭でも戦車の側面に文字を映し出しています。こんな宣伝、羨ましいですね。僕の名前も出してほしいものだ。

迷彩技術の極限は、やはり透明になる事なのでしょうね。
SFの見すぎと思うなかれ。透明になる技術、すなわち光学迷彩は今や着々と実現に近づいています。
世界中の大学で、それを研究する人々がいて、限定的ながら実現もしてきました。

イギリスも、早ければ2012年に光学迷彩を搭載した戦車を実戦投入すると言っていますしね。…まあ、これはちょっとハッタリの匂いがしますが。

HG.ウェルズの「透明人間」、ドラえもんの透明マントから、プレデターのクローキング技術、メタルギアシリーズのステルス迷彩など、
「透明化」する技術は様々なフィクションに登場しますが、どれも「商品名」というか、透明化技術を搭載した物の各名称でしかありませんでした。

この透明化する技術そのものに、「光学迷彩」という名前をつけ、一般に認知し語りやすくしたのは士郎正宗の「功殻機動隊」の功績です。