BATON airsoft BS-STACCATO CO2GBB
レビュー: 金子一也 (Gunsmith BATON 店長)
ハイパー道楽読者ならお馴染みであろう、BATON's blogによる夏の第一報からおよそ5か月。JASG認定CO2ガスガン第二弾となる、BS-STACCATO CO2GBBが、2021年1月15日に発売される運びとなった。Gunsmith BATONでの『BATON airsoft』ブランドの商品として、これまで同様に全国の小売店で販売される。
販売されるすべての製品には固有のシリアルナンバーが刻印されており、日本中どこで購入しても、購入後三ヶ月以内はGunsmith BATONがガス漏れと動作不良についての修理を無償で行う保証付きだ。(JASG認定商品につき、特殊仕様のバルブが採用されているマガジンのため、ユーザーレベルでの分解・修理は不可能)
画像はBS-STACCATOの最終試作品だが、実際に発売される製品との外観上の差異は無いとのことだ。
このBS-STACCATOは、2019年に発表された STI 社の製品、STI 2011 Staccato P Duoをモチーフに開発されたエアガンだ。
ガンマニアが良く知るところの、テキサス州に拠点を置く STI 社だが、2020 年 5 月にその社名をSTACCATOに変更(STACCATO:英語では「スタカート」に近い発音となる)。
2011についても、20☆11とリブランドされているため、STI時代の製品であるこのStaccato P Duoについての情報をウェブ上で知ることは難しい状況となっている(現STACCATO社のサイト上に、このスタイルを持ったStaccato P Duoは存在していない)。
尚、名称のDuoは、Dawson Universal Opticの略称で、スライド上にダットサイトを搭載出来るシステムを表したものだ。
上の画像は、2019年7月に GUN'S.COMというサイトで公開された記事から引用したものだが、このSTI 2011 Staccato P DuoがU.S. Marshals Service( 米連邦保安局 )のSOG(特殊作戦グループ)に採用されたというニュースは、スライド側面にUSMS SOGの刻印が誇らしげに刻まれた画像とともに、全世界のマニアたちの間で大きな話題になった。
この記事の公開時点で、USMSはSOGオペレーター用に 160挺のStaccato P Duoを購入していたとのことだが、現在では全米各地の法執行機関で採用が進んでいるそうだ。
上はハイパー道楽代表、YAS氏によるSHOT SHOW 2020での撮影画像だが、国内のサイトで見られるこの銃の画像はこの1枚だけではないだろうか。
ちなみに、奥に見える固定サイトのStaccato Pも USMS SOGに採用されたもので、グリップが短いタイプとなっている。
では、BATON airsoft製BS-STACCATOのディティールを銃口周りから見て行こう。
スライド先端から顔を覗かせるアウターバレルはBS-H.O.S.T.同様のコーンタイプだが、こちらはマズルアダプターを取り付けるためのスレッドが付いておらず、肉厚のバレル先端が目立つ迫力のある面構えとなっている。
銃口の奥で顔をのぞかせているインナーバレル先端が黒くて目立ちにくいのも嬉しいポイントだ。
また、マズルの内側にはネジが切られているのが見て取れる。
マズル内側のネジには別売りのオプションパーツ、B-11-14 11mm正ネジ-14mm逆ネジアダプターが取り付け可能で、画像のようにガラリと表情が変わって見える。
外周にローレット加工が施されたアダプター先端のカバーを取り外すと 14mm逆ネジ部分が現れ、トレーサーやサプレッサーの装着が可能となる。
スライドを引くと、黒いブルバレルの迫力が一層際立って見える。
リコイルスプリングガイドはダストカバーの長さに合わせて短くなっているが、シャーシのサイズはBS-H.O.S.T.と共通である。
グリーンの透明樹脂が目に鮮やかなフロントサイトは、実銃が採用しているDawson Precision社製ファイバーオプティックサイト の形状を忠実に再現。
背の高さによる視認性の高さも相まって、圧倒的な狙いやすさを確保している。
ダストカバー下部はピカティニー規格準拠のレールマウントになっており、タクティカルライト等の装着が可能。
この部分の寸法は前作のBS-H.O.S.T.から微調整され、各種装備がより確実に取り付けられるようになっている。
フロントサイトと合わせた背の高いリアサイトは、後方中央の六角ネジを外すことでマイクロタイプダットサイトの取り付けが可能となる、BS-HOSTと共通の構成。
東京マルイ製のマイクロプロサイトであれば、ポン付けが可能だ。
スライド前後の両側面に設けられた間隔の広いコッキングセレーションは、STI時代の製品、DVIシリーズから採用され始めたもので、STACCATO製品のアイコンのひとつとなっている。見た目以上に掴みやすく滑りにくい、同社ならではの優れたデザインと言えるだろう。
BS-H.O.S.T.同様、ノッチの磨耗対策として、スライドの内側に金属製のスライドストップブラケットが設けられている。(※耐久性向上のため、STACCATOではスライドストロークが変更となっている)
度重なる使用により磨耗した際に、このブラケットを交換すれば良いというのは、ユーザーとしては嬉しい設計だ。
スライドの下から覗くホップ調整ダイヤルは、反時計回りに動かすことでホップの掛かりを強く出来るお馴染みの構造。
適正ホップが出た際に、ハンドガンとは思えないほど伸びのある弾道が得られるのは、TANIO・KOBAコバさん設計による『TK-WF面ホップアップパッキン』を搭載したBATON airsoft 製CO2GBBならではの特性だろう。
ハンマーは実銃に倣ったスクェア・ループタイプを採用。
サムセーフティはBS-H.O.S.T.と共通のアンビタイプで、優れた操作性を継承している。
グリップセイフティはテール部分の短いタイプで、ショートスライドと相まって軽快なイメージを演出している。
トリガーはSTI(STACCATO)のカスタムガンに良く見られるロングカーブタイプで、これもBS-H.O.S.T. と共通のものだ。
全面にスカレプパターンの滑り止めモールドが入ったグリップもBS-H.O.S.T.のものを踏襲。
各部のエッジが丸められており、CO2GBBが生み出す強烈なリコイルをしっかり制御出来る。
トリガーガードの下面とグリップ側付け根部分は、銃身の軸線に少しでも近い位置を握れるよう深く抉られており、ナチュラルなハイグリップが可能となっている。
アグレッシブなデザインのマグウェルはTTIコンバットマスターに採用されているものと同形のもので、素早いマガジンチェンジを可能としている。
ちなみにこれもBS-H.O.S.T.と共通の装備だ。
BS-H.O.S.T.と完全互換の2011 CO2マガジンもJASGの認定済みで、安全性の高さは折り紙つき。
マガジン底部の蓋を外してCO2 12gカートリッジのセットする扱いやすさも健在だ。
アウトプットバルブは従来通り改造防止対策が施された、特許取得済のTANIO・KOBA CO2バルブ(TANIO・KOBA CO2バルブ:実用新案 第3206631号)を採用。
これまでと同様、Gunsmith BATONにて販売中の [PUFF DINO] CO2 12gカートリッジ1本あたり100発前後の射撃が可能という燃費の良さを誇っている。
発売は2021年1月15日予定とのことだが、USMS SOGに採用されたという来歴もあり、これまで以上の人気が予想されるので、確実に入手したい方は早めに予約した方が良いだろう。
予ねてからの予告通りCO2GBB新機種を続々と発表しているBATON airsoftだが、JASGへの正式加盟を受けて、新たな企画も進行中とのことなので、2021年の動向にも注目していきたいところだ。
【 CO2 ハイキャパ 4.3!】BS-STACCATO COGBB 実射テスト
スペック
全長 | 205mm |
重量 | 605g(マガジン除く) |
銃身長 | 95mm(インナーバレル長) |
装弾数 | 6mmBB弾 29+1発 |
定価 | 21,800円(税別) |
発売日 | 2021年1月15日 |
初速 | 最高 82.97m/s 平均 80.73m/s 最低 81.85m/s ジュール 0.669J ※BATON airsoft アクリビスバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、10発での測定、気温28度 |
商品購入ページはこちら
[ BATON airsoft ] BS-STACCATO CO2GBB
https://www.gunsmithbaton.com/products/detail/3271
■関連リンク