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東京マルイ ガスガン S&W M&P9 Vカスタム
実銃のM&Pは米国S&W社が開発したオートマチックピストル。ストライカー方式の変則ダブルアクションオートで、口径は.40SWをはじめ、9mmルガー弾、.45ACPなどのバリエーションがある。S&W社というとリボルバーのイメージが強いが、M39/M59シリーズのオートマチックも法執行機関には好まれて使用されていた。しかしながら新世代のポリマーフレームオートであるグロック人気に影響をうけて94年に発売したポリマーオートのシグマシリーズはグロックのデッドコピーだと揶揄され、セールスも不調に終わる。
しかしS&Wは2005年についにM&Pをリリース。ミリタリー&ポリスという名称はS&W社のベストセラーリボルバーM10に付けられた愛称であり、S&W社がいかにこの新世代オートマチックへの思い入れが強いかがわかる。
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S&W社のM&Pは様々なバリエーションがあり、M&P9 VTACは全体をタンカラーで統一し、フロント、リアサイトにはファイバーオプティクスとトリチウム ナイトサイトを2in1したVTACサイトが搭載される。
東京マルイ ガスガン S&W M&P9 Vカスタム スペック & 弾速データ | |||||||||||||||||||||
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パーツリスト |
東京マルイの2014年末の新作ガスガンは8月に発売したM&P9のバリエーションモデル、M&P9 Vカスタム。前述のVTACをイメージしたモデルだ。FDEカラーにハイブリッド・ナイトサイト搭載。なんと魅力的!!
半年も経たずにカラーバリエーション展開とか、もうね、まんまとマルイの戦略に乗せられて買っちゃうワケですよ。まったくもぅ...。
というワケで今回は東京マルイ ガスガン、S&W M&P9 Vカスタムのレビュー。
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パッケージ。ベーシックモデルの白に対してVカスタムは黒いデザイン。パッケージ内容は本体、マガジン、交換用のパームスウェルがS/M/L(Mが本体にセットされている)、FDEマガジンバンパー、保護キャップ、クリーニングロッド、取説とBB弾少々。

FDEカラーのスライドとフレーム。わずかにスライドの色が明るく、メタリックな仕上げとなっている。スライドにはSTAINLESSの刻印があるが、前述の実銃のVTACにはこの刻印はなかった。

Vカスタムの最大の特徴であるハイブリッド・ナイトサイトを標準搭載。いやぁ、スタイル抜群。美しいデザイン。チャンバー上部には9MMの刻印。ローデッドチャンバーインジケーターの穴から見える金色のダミーカートもベーシックモデル同様。

上下二段の構造になっており、上が集光チューブを利用したサイト、下が蓄光剤を使用したサイトとなっている。フロントサイトのブレードはやや薄め。実銃では側面にVTACのロゴが入るがマルイのは無刻印。
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明るいところでは上部の集光チューブが光を集めドットが光る。やや薄暗い場所でも光を集めて明るく見えるのでサイティングしやすいが、全く光がない暗闇だと集光チューブは使用できない。そこで下段の蓄光サイトが活躍する。
実銃のVTACはトリチウムという自発光する放射性同位体を使用したサイトだが、マルイのVカスタムは蓄光なので事前にライトで照らしておくとより明るく光る。
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ホールドオープン。アウターバレルは樹脂製の黒。フレーム両サイドから操作できるスライドストップ、サムセフティを装備。トリガーセフティ機能も備える。
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アンダーマウントレールにはウエポンライトなどのオプションを装着可能。SUREFIRE X300はちょっとキツめだが装着できた。

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パームスウェルと呼ばれるバックストラップを射手の好みで交換できる仕組み。
マガジンキャッチは黒。できればここもFDEカラーが良かったかな。
追記:2015年のSHOT SHOWにてS&Wブースのスタッフに確認したところ、公式サイトの写真が間違っていてマグキャッチボタンが黒になっているが、製品はどの口径でもタンカラーであるとのことだった。
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パームスウェルの交換は、まずマガジンを抜き、フレームパーツと呼ばれるグリップ底部のつまみを90度回して引き抜く。するとパームスウェルが取り外すことができる。サイズはS/M/Lの三種類から選べる。
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マガジンは亜鉛ダイキャスト製で装弾数は25発。もちろんM&Pのベーシックモデルと互換性がある。
違いはマガジンバンパーがFDEカラーに変更されている部分のみ。
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Vカスタムのパッケージに同梱するFDEマガジンバンパーを黒のバンパーと交換する。マガジンフォロアーを上へ持ち上げてバンパーを前方へ引き抜く。あとはFDEのマガジンバンパーをカチッとロックするまで差し込めばOK。
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フィールドストリッピング(通常分解)。スライドを引いてフレーム左側のテイクダウンレバーを90度回転させればスライドを前方へ引き抜ける。
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フロントサイトが高いので少し心配だったが、BLACHAWK!のSERPA LEVEL 2 SPORTSTERホルスターに問題なく入った。またBLACKHAWK!のGLOCK 20/21用ホルスターにも収まる。

ブラックのベーシックモデルとスライド&パームスウェルのスワップをしてみたが...うーん、なにか気持ち悪いカラーリング。そそくさと元に戻す。

FDEカラーのM&P、実にカッコいいなぁ。M&Pはアメリカ軍の次期制式拳銃の有力候補とも言われている。 自衛隊でも採用しないかな。あ、でもランヤードリングがないから軍用では難しいのかな?
実射性能は言うに及ばず、東京マルイのガスブロならではの素直な弾道はベーシックモデルのM&P同様。
ブローバックもスピード感あるものでバシッと切れが良い。ただまあ、発売時期が冬と言うこともあって室温が低いので初速があまり高く出なかったが、夏場になればさらにビシバシ元気良く作動するだろう。
Vカスタムの魅力は何といってもFDEカラーのスタイルと、戦う場所を選ばないハイブリッド・ナイトサイト。とくにナイトゲームやローライトコンディションのインドアゲームなどでは重宝するだろう。
前回のM&P9を買ったとき、それまでサバゲで使用していたサイドアームのSIG P226 E2+トリチウムサイトとチェンジするかとても悩んだが、発売当時、まだライラクスのトリチウムサイトが無くて結局そのまんまだった。Vカスタムならば、箱出しのままあらゆるゲームに実戦投入できる。
ベーシックモデルに対して2,000円アップとなるが、これはおススメ!!。すでにベーシックモデルを持っているユーザーでも満足できる一丁だと思う。
2014/12/31
■関連レビュー
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