マルゼン ガスガン ワルサー PPK
実銃のワルサーPPKはドイツのワルサー社が開発した小型拳銃。
PPKの前身はPP(ポリスピストル)で、これをコンシールドキャリー用にコンパクトにしたものがPPKとなる。第二次大戦中はナチス将校の武器としても愛用されたPPK、戦後アメリカにも輸出されたが1963年のケネディ大統領暗殺事件を期にアメリカの武器輸入規制法が変わり、小型拳銃に規制がかかってしまった。これに対応すべくPPのフレームを使用し全高や重量の規制値をクリアしたものが1969年に発売されたPPK/sと呼ばれる。
今回マルゼンがモデルアップしたのは従来からラインアップしているガスブローバックPPK/sをベースにグリップが短いPPK。映画『007』シリーズでジェームス・ボンドが使用していたのと同じ仕様だ。
このモデルが欲しかった、というファンは多いんじゃないかな。
マルゼンと言えば1988年にリリースした最初のPPK/s固定スライドガスガンからずっとPPKシリーズを作り続けている。リアルなスタイル、エッジの立ったディティール、質感など、お家芸と言っても良いほどに高品質な外観だ。
現行モデルではワルサー社の正式ライセンスも取っており、グリップにはWaltherのバナーロゴも入る。
いかにも小型拳銃といったスタイル。グリップが短くなってより可愛くなった!
弾を撃ち尽くすとスライドが後退してホールドオープンする。スライドリリースレバーはないので、弾の入ったマガジンを装填したらスライドを引いてリリースする。
アウターバレルは樹脂製で、ホップアップは固定式となっているが、純正オプションパーツのサイレンサーネジ付メタルアウターバレルの可変ホップバレルも取り付け可能。
スライド左面の刻印。.32ACP(7.65mm)口径バージョン。
チャンバー周りの刻印。
アイアンサイトは前後共にスライド一体の固定式。ハンマーダウンの状態からでもダブルアクションで撃つことができ、その後はシングルアクションで撃てる。
PPK/sとは異なる薄いグリップパネル。バックストラップ部にもチェッカリングが入る。
グリップボトムにはスチールブレス製のランヤードリングがある。
スライド左面のセーフティレバーもライブで90度下に回すとハンマーがデコックされる。
PPK/sとのグリップ比較。PPKのほうが少し短い。
グリップの長さにあわせてマガジンも短くなっている。亜鉛ダイキャスト製マガジンはPPK/sが装弾数22発に対して、PPKは18発。PPK/sのマガジンをPPKに使ってみたところ、一応動いたが、ちょっと動作が不安定だった。
実測重量は374g、マガジン単体では95g。サイドアームとして持っていても苦にならない軽さ。
通常分解はまずマガジンを抜き、トリガーガードを下へ抜いて、スライドを後退させ上へ取り外す。
細身のリコイルスプリングがアウターバレルをガイドとして取り付けられている。バレルが固定されたストレートブローバックを再現。
シンプルでとても小さいパッケージはサイズ 20.5cm x 14cm x 4cm。店頭でみたとき、これくらいのサイズなら保管場所にも困らないなと思って買ってしまった。
内部ユニットは従来のPPK/sと互換性があるので、スライドの載せ替えが可能。シルバーのPPK/sを持っていたのでスライドシルバーやフレームシルバーモデルが簡単に作れちゃう。
実射
室内8mで0.2g弾を使用してアイアンサイトで狙い立射してみたところ、概ね6cm程度には集弾した。
とにかく小型拳銃ながらリコイルが小気味よく、バシバシと撃ってて楽しい。
初速は気温21℃の室内で62m/s程度。夏場ならもう少し上がりそう。
気温8度の屋外レンジでも撃ってみたが、さすがにこの寒さだと0.2g弾で、20m先を狙うとドロップ気味に弾が飛ぶ。マンターゲットには当てられる精度はあるので、温かい時期であれば十分ゲームのサイドアームとしても活躍するだろう。
固定ホップアップなので使う弾を選ぶ必要はあるが、この小ささと軽さならサバゲーでプレートキャリアやチェストリグのマグポーチに差し込んでおき、いざというときに抜いて戦うエマージェンシーウエポンとしても使えそう。
このサイズで、18発+1というキャパシティも実に頼もしい。
エージェント気分でサイレンサーを取り付けたい場合は別売の純正可変ホップバレルセットに交換するのが良いだろう。
この性能でメーカー希望小売価格が12,800円(税別)という今どき考えられないリーズナブルな値段。
圧倒的にお買い得な久しぶりのマルゼンの新作ガスブローバック、コレクションに加えるべき一丁だ!
スペック & 初速
全長 | 158mm |
重量 | 374g |
インナーバレル長 | -mm |
装弾数 | 18発+1 |
価格 | 12,800円(税別) |
発売日 | 2024年1月25日 |
動力源 | リキッドチャージ式ガスブローバック |
初速 | 最高:62.85m/s 平均:61.93m/s 最低:60.84m/s ジュール:0.384J ※東京マルイバイオBB弾 0.2g、HFC134a使用、ホップアップ適正、室内5発での測定、気温21.1度、湿度30%、ACETECH AC6000 MKIII BTにて測定。 |
協力:フジカンパニー
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