G&G 電動ガン TYPE 64 BR

この春、G&Gから64式小銃の電動ガンが発売されました。リアルな外観だけでなく、各種設定が簡単にできるリモコン付きETU搭載モデルとして登場です。早速、詳しくみていきたいと思います。


戦後初の国産小銃として前回の東京オリンピック開催された1964年に採用された64式小銃。当時、西側諸国共通の7.62mm×51 NATO弾を使用し、冷戦下、ソ連との最前線ともいえる日本の防衛を担ってきました。現在では引退しつつありますが、21世紀の東京オリンピック開催年に最上級電動ガンとして64式小銃が発売とは感慨深いものがあります。



主要パーツはメタル製で重量は約4kg。ほぼリアルウェイトです。高い工作技術により、リアルな質感、外観に加え、軋みのない剛性があります。赤味がかかったリアルウッドのグリップ、ストックとのコントラストがこれまた美しいです。最新のETUを搭載し、各種設定をリモコンでできるのが特徴です。



パッケージは木箱をイメージしたシンプルなデザインです。内部は発泡スチロールで保護され、銃本体の他に取説、弾速証明書、リモコン、クリーニングロッド、さらに脱落防止のための黒ビニールテープが同梱されています。


銃本体に搭載されたETUの射撃モードやトリガーの発射位置設定を変更するためのリモコンが付属しています。サイズは名刺くらいとコンパクトです。個人的には紛失防止のためにキーホルダーかストラップ用のループが欲しいところです。電池はCR2025（付属）を使用します。
リモコンサイズ：約85 x 40 x 7mm、重量：16g



レシーバーの各部エッジも立っており、素晴らしい完成度です。さらにマガジンが挿入されていないと作動しない「マガジンセフティ」、全弾撃ち尽くすと止まるオートストップを搭載しています。


刻印もしっかり入っており、気分が盛り上がります。マークは少しアレンジが入っているようですね。


トリガープルは約330gと軽くなっています。ストロークは長めですが、リモコンで簡単にトリガーの発射位置を手前、中間、後ろと3段階に設定できます。さらに長いストロークを活かして、手前でセミ、さらに引き絞って、フル or バーストで射撃できるAUGモードにも設定できます。AUGモードに設定するにはリモコンの[Fn]ボタンと各バースト or AUTOボタンを同時押しで設定します。


筆者は実銃の64式は握ったことないので、比べることはできませんが、リアルウッドのグリップは素材の強度やモーターを収納するためか、かなり太いと感じます。モーターはショートサイズのG&Gオリジナル18000モーターを搭載しています。


マガジンキャッチは前に押すレバータイプです。


セレクターは「ア・タ・レ」で実銃同様、ノブを引き上げてから回すリアル仕様なのが、嬉しいです。ETUの設定によりフルオート位置でセミ、３バースト、５バースト、AUGモードにも変更できます。セレクターの上に見えるボタンはボルトリリースボタンで、ライブで可動します。



エジェクションポートはトップにあり、ハンドルも上向きになっています。ボルトは引くことができます。ボルトは後退位置で止まり、解除はボルトリリースボタンで行います。エジェクションポート内にホップアップのメモリが表示されてますが、調節はここでは行いません。


ホップアップの調節はフロントサイト下にあるガスレギュレーター調節ネジを回して行います。調整幅は150段階もあり、微調整が可能です。ホップアップの掛かり具合はエジェクションポート内のメモリと連動しています。


フラッシュハイダー、アウターバレルはアルミ製で、着剣ラグの上のネジを外せば、ハイダーは14mm逆ネジで取り外し可能で、サイレンサー等装着できます。その際は着剣ラグと、バレルスリーブも外します。


折り畳んだ二脚と干渉しない複雑な形状のハンドガードも再現されています。ハンドガード前後にある固定するリベットはネジ仕様になっています。


二脚標準装備で折り畳み可能ですが、長さの調節などはできないシンプルな作りです。


二脚があると土嚢やバリケから安定して射撃するのに便利です。ただ、もう少し短いと使いやすいと思います。


折り畳み式のシンプルなフロントサイト。実銃同様にロック機構はありません。


リアサイトも折り畳み式です。リアサイトは上下左右の調整が可能です。


実銃のように上からみると左右非対称になってはいませんが、リアルウッドのストックは色味が鮮やかで美しいですね。


ショルダーレストも可動します。二脚で伏せ撃ち時にあると便利です。


バットプレートの蓋を開け、コンパートメントスペースにバッテリーを収納します。2000mAh前後のミニリポバッテリーがギリギリ入ります。奥まで丸くくり抜かれているので、長めのステックタイプのバッテリーも収納できます。


残弾がわかる窓のモールド入りマガジン。装弾数は90発で、重量は330gです。別売りで450連の多弾倉マガジンがラインナップしています。


マガジンはBB弾撃ち切りのオートストップ仕様のため、BB弾が装填されてないと空撃ちできません。でもご安心を。マガジンにあるレバーで「オートストップ」「空撃ち」モードを選択できます。この状態で「空撃ち」モードです。
また、マガジンセーフティ機能があるので、マガジンを抜いていると、ユニットは作動しません。

実射テスト

実射テストは、距離30、40mのマンターゲットへの射撃を行います。バッテリーはリポの7.4V、弾は東京マルイのベアリングバイオBB弾の0.2gと0.25g弾を使用し、その弾道を確認しました。
射撃したところ、どちらの弾でも30、40mでボディ必中です。真っ直ぐな弾道でフライヤーやドロップもありません。30mならボディ中心の25cmサークルにまとまります。素晴らしい精度です。射撃テスト中、トラブルもなく信頼性も高そうです。



実射性能も優れていますが、このG&G 64式小銃の特徴はなんといってもETU搭載にあります。特にリモコンで各種モードが簡単に変えられることにあります。各モードを試してみました。
設定はバッテリーを繋ぎ、マガジンは外した状態で行います。
まず、セレクター「レ」のモードをフル、セミ、３バースト、５バーストにボタン一つで切り替えられます。どのモードでも確実に作動します。

次にトリガーの発射位置を３モードに変更できます。トリガーを引くと3発が確実に発射されました。

セレクターの「レ」の位置で、リモコンの「Fn」＋フルや３バースト、５バースト発射モードボタンを押すとAUGモードになります。AUGモードとはトリガーがステアーAUGのようにトリガー手前でセミ、そのままトリガーを引くとフルやバーストで撃てることです。セレクターを切り替えないで、トリガーの引きだけでセミ・フルおよびバースト射撃ができるのです。

なお、リモコンの一番下の3つのボタンはとくに機能が備わっていないそうです。
これら各種モードの設定の他に、異常がないかの自己判断モードもあります。

総評

国産制式採用の64式小銃がメタルボディとリアルウッドで剛性高く、美しく仕上げられています。信頼性や射撃精度も高く、そして様々な射撃モードをリモコンで設定できる最新ETU搭載と、他の電動ガンにはない新要素も搭載しています。

ETU搭載モデルというとトリガーやセレクター操作による設定が多く、モデルによって操作が異なったりして設定が難しいものもありますが、このリモコン方式なら視覚的に簡単に操作できます。 ただし、リモコンを紛失しないように気をつけましょう。

これからの電動ガンはETU搭載が当たり前で設定も簡単にできるハイテク電子制御メカが主流になっていくのだと思います。G&Gは早くから電子トリガーを標準搭載するなど、この分野において意欲的に取り組んでいるメーカーです。このTYPE 64 BRも新型ホップアップ機構やリモコン設定などのチャレンジが感じられます。

価格は少々お高めですが、なんといっても日本人なら64式小銃は欲しくなる１丁です。コレクションとして飾っておくのではなく、バリバリとゲームで使っていただきたい電動ガンです。

スペック & 初速

パーツリスト.PDF (6.8MB)

協力：G&G JAPAN、ビレッジ2

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