G&G 電動ガン TR16 SBR 308 MK2
レポート:戸井源太郎
M4カービンに使用される.223口径より威力があり、中距離での精度も高い.308口径のAR10系をベースとしてモダナイズドされた、G&Gオリジナルデザインの電動ガン、TR16 SBR 308 MK2。AR系の操作性はそのままに、精悍にリデザインされています。そして内部ユニットもG2メカボックス搭載ということで、実射性能にも期待が高まります。それではさっそくレビューしていきましょう。
このTR16 SBR 308 MK2は、M-LOKハンドガードレール、各種操作系のアンビ仕様と現代戦で必須のアレンジが施されています。見慣れたM4系ではなく、イカつい大型のマガジンとダミーカートがシースルーで見え、リアルな迫力あります。
ちなみに.308口径とは0.308インチのことでメートル法では7.62mmになります。NATO弾の7.62mm x 51弾を指すことが多いですね。
レールハンドガードやフレームなど主要パーツはメタル製で重量感もあり、剛性も高いです。扱いやすいカービンタイプのバレル長で、サバゲーでも取り回し抜群です。電動ユニットはG&Gが開発したG2メカボックスを搭載し、MOSFET、電子トリガーユニットも採用されており、トリガーの焼き付き防止だけでなく、キレのあるレスポンスを実現しています。またバーストの設定も可能です。
パッケージは各モデルごとに銃の写真入りフォログラムステッカーが貼られています。サイズは1,060 X 270 X 75mmです。取説、クリーニングロッドが同梱されています。取説は日本語にも対応しています。
レシーバーはアルミ製で、セレクター、マガジンキャッチ、ボルトリリースレバーはアンビ仕様なので、全て両側から操作できます。右側にボルトフォワードアシストノブがないスッキリとしたデザインとなっています。
セレクターの表示はピクトグラムで、セーフ、セミ、フルポジションの切り替えは45度操作となっています。またトリガーの長引き操作でフル、バースト射撃の切り替え変更ができます。
トリガーはリブが施されたストレートタイプを採用しています。トリガープルは約520gと平均的で、細身の形状と相まってとても撃ちやすく感じました。
グリップはG&GオリジナルのV2グリップを採用し、シンプルで握りやすいですね。
エジェクションポート内にドラム式の可変ホップアップ調整ダイヤルがあります。ボルトカバーは後退位置でロックされるので、ホップ調節もしやすくなっています。ボルトリリースレバーを押せば、ボルトカバーがクローズします。
先端がスラントカットされた精悍なレールハンドガードです。トップはピカティニーレール、左右と下面はM-LOK仕様となっています。また両側基部にはQDスリングポイントがあります。
KNIGHT'Sタイプのフリップアップフロント、リアサイトが標準装備です。
チャージングハンドルはアンビ仕様のオリジナルデザインを採用しています。
スマートなG&G GOS-V8ストックを装備しています。二つあるロックレバーどちらでも操作でき、6段階に伸縮可能です。
バッテリーはストック内に収納します。バットプレート部分を掴んで開きます。リンクパーツのある多段階ヒンジ式なっているので、開けるのにはちょっとコツが入ります。
スマートなストックなので、バッテリー収納部はそれほど大きくありません。今回の試射ではG&Gのリポバッテリー11.1V / 12.21Wh / 20C 三又タイプを使用しました。
マガジンはプラ製のシースルータイプです。最後の1発まで打ち切れるロングフォロワー仕様です。ただマガジンの大きさに対して装弾数が40発というのはちょっと少ない気がします。ダミーカートでスペースをとってしまっているのでしょうか?
実射テスト
野外レンジで距離30、40mのマンターゲットへの射撃を行います。BB弾は東京マルイのベアリングバイオBB弾0.2gと0.25gを使用し、バッテリーはG&G製のリポバッテリー11.1V 20Cでテストをしました。
まず発射音がたまらなく良いです。“バシュ!”と良い意味で電動ガンらしくないです。11.1Vバッテリーということもあるでしょうが、とてもキレの良い、鋭い発射音です。
G2メカボックスなので弾を撃ち切るとユニットが停止する機能があります。高回転のフルオート射撃からでも確実にストップします。また、マガジンを抜いているとトリガーを引いても作動しないセフティ機能もあります。
ホップアップ調整はクリック付きで操作しやすく、その弾道は素直でまっすぐです。
命中精度はどちらの重量でも30mはいうに及ばず、40mでもマンターゲットセンターに必中です。風などの影響を受けにくい重めの0.25g弾の方がもちろん安定しますが、スコープを搭載すれば40mでもピンポイントで狙撃可能です。30mならヘッドショットどころかバリケから出ている僅かな部分も狙撃できるほどの高精度です。
フルオートはさらに圧巻です。11.1Vということもありますがハイサイクル並の連射力です。発射音も“ダダダダ”ではなく“ヴォォォォ”で、まるでガトリングガンのようです。G2メカボックスの凄さを改めて実感しました。初速の安定度、飛距離、精度とどれをとっても超優秀で、トリガーのキレも抜群でした。
電子3バーストモードでは確実に3発発射されます。切り抱えはセミオートポジションでトリガー長引きすればビープ音が鳴って切り替わります。
凄いことに連射が速すぎて、発射音が3発に聞こえず、30m先でも全く弾がバラけません。BB弾3発がほぼ纏ってヒットします。これはまさに3バーストショットガンと言っても良いくらいです。セミ、フル、3バースト、どれもとってもこの高性能に試射しながらにニヤけっぱなしでした(笑)。
総評
このTR16 SBR 308 MK2は、洗練されたスタイリングと使い勝手の良いデザイン、質感、剛性、仕上げ、どれをとっても素晴らしく、実射性能に関しても極めて優秀です。
気になる点としては、マガジンの装弾数が40発はちょっと少ないですかね。フルオートなら2秒で撃ち尽くしてしまいます! 予備マガジンや、多弾倉マガジンは必須でしょう。
あとはG2メカボックスはマガジンセフティがあるので弾抜きがしにくい点が挙げられるでしょうか。ゲームの時などはチャンバー内の残弾処理がちょっと面倒です。
スペック & 初速
全長 | 705〜800mm (ストック伸長時) |
重量 | 2,790g (空マガジン含む) |
銃身長 | 245mm (インナーバレル長) |
装弾数 | 40発 |
価格 | 66,100円(税別) |
発売日 | 2021年5月28日発売予定 |
動力源 | リポバッテリー |
初速 | 最高:87.83m/s 平均:87.39m/s 最低:87.16m/s ジュール:0.764J 回転数:1510rpm(25.16発/秒)11.1Vリポバッテリー使用 ※東京マルイベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、屋外10発での測定、気温31度、湿度52%、XCORTECH X3200 Mk3にて測定。 |
協力:G&Gジャパン、ビレッジ1
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