G&G 電動ガン PCC45
レポート:戸井源太郎
台湾のトイガンメーカー、G&Gアーマメントから.45口径サブマシンガン(SMG)スタイルの電動ガンが2021年10月に発売となります。現用SMGの特徴を捉えたG&Gオリジナルデザインです。今回G&Gジャパンから製品サンプルをお借りできましたので、早速、実射テストを交えてレビューしていきたいと思います。
.45口径弾を使用する現用SMGというと、ドイツH&KのUMPが思い浮かびます。このPCC45もなんとなくその面影があります。といっても各パーツは全くのG&Gのオリジナルデザインで、拡張性に優れたM-LOKにも対応した最新のアレンジが加えられています。UMPの最新仕様として実際に存在していてもおかしくないくらいスタイリッシュに纏められています。
レイルハンドガードはアルミ製、アッパーとロアレシーバーは樹脂製で構成されています。樹脂製フレームでも剛性は高く、構えても軋みもありません。メカにMOSFET、電子トリガーユニットが搭載され、トリガーの焼き付き防止だけでなく、レスポンスも優れています。またトリガー操作にてバースト射撃の設定も可能です。
パッケージはモデルの写真とデータ入りのステッカーが貼られています。サイズは940 x 270 x 75cmです。
ロアレシーバーはARにどことなく似ていますが、アッパーフレームは完全にオリジナルデザインです。両フレームとも樹脂製ですが、剛性も高く、軋みは全くないです。 最近では実銃でも拳銃弾を使用するピストルキャリバーカービンが流行りです。このPCCという名称もそこから来ているものだと思います。
マガジンハウジングに見えるレバーはボルトリリースレバーでアンビ仕様になっています。セレクターも左右操作できるアンビ仕様で、ポジションマークはピクトグラムとなっています。
マガジンキャッチはMP5と同様のマガジン後ろにあるレバー式です。
トリガーはストレートタイプで電子トリガーの搭載で速射しやすく、トリガープルも約550gと軽く、レスポンスもよいです。
G&Gの多くのモデルと同じく、バッテリーをつないでセレクターがセミオートの位置で、トリガーを10秒引き続けるとフル、バーストの切り替えができます。バーストモードは3点射のみです。
グリップはG&GオリジナルのAR用のV1を標準装備しています。
アッパーの上部両サイドには折り畳み式のコッキングハンドルがあります。レバーを起こして引きます。レバーはスプリング式で手を離すと畳まれます。
エジェクションポートには「.45 ACP」の刻印があります。コッキングハンドルを引けば、中にドラム式の可変ホップアップの調整ダイヤルが現れます。ボルトカバーはロックがかかります。
ハンドガードはM-LOKに対応しています。側面に1ヵ所QDスリングアダプターが装着されています。またマズルキャップを外すせば、14mm逆ネジのサイレンサーやトレーサーなどのマズルデバイスが装着できます。
フロントサイトは着脱可能なフリップアップサイトを装備しています。工具要らずのダイヤル式で上下調節できます。
リアサイトもフロントと同様、着脱可能なフリップアップタイプが付属しています。リアサイトはダイヤルで左右調節ができます。
G36に似た樹脂製のフォールディングストックが標準装備です。ロックはG36と同様、基部の半円ボタンを押します。
エジェクションポートの前に折り畳んだストックをロックするフックがあります。
バッテリーはハンドガード内に収納します。まずハンドガード基部のレバーを引いて、ロックを解除し、ハンドガードを前に引き抜きます。
ハンドガードを工具なしで取り外せます。取付時もしっかりロックされ、トップレールの噛み合わせでグラつくことはありません。
バレル上部にバッテリースペースがあります。両サイドにガードがあるので、ハンドガードの装着でもコードが引っかかることはありませんが、プレス製のガードで手を切らないように注意しましょう。バッテリースペースは約2.8 x 15cmです。
プラ製のシースルーでダミーカートが見えるマガジンです。装弾数は110発で、全弾撃ち尽くせるロングフォロワー式です。ただしオートストップ機能はありません。
実射テスト
実射テストは野外レンジで距離30、40mの人物大のターゲットへの射撃を行います。バッテリーはリポの7.4V、BB弾は東京マルイのベアリングバイオBB0.2g弾と0.25g弾を使用しました。
どちらのBB弾でも30mでは必中。しかもほぼ狙ったところにヒットします。40mでも0.25g弾ならヘッドショットできる精度が十分あります。0.2g弾でもほぼマンターゲット上半身にヒットします。非常に初速が安定しているので、弾道の乱れもなく、命中精度に貢献しています。優秀といえる精度でしょう。
3バーストに切り替えても確実に3発ずつ発射されます。ただし指切りで1、2発で止めることはできません。テスト中トラブルなどなく、快調でしたが、気になったのは、ホップが少々キツめだったことです。30mで0.2g弾だとホップ最弱がベストでした。あと筆者の場合、ストックが少し長く感じました。伸縮ストックでさらに折り畳みできるタイプだったら嬉しいですね。
総評
このPCC45にもそうですが、最近のG&G製品はルックスも良く、工作精度の高さ、そして実射性能と、どれも素晴らしいですね。樹脂製フレームでも剛性が高く、しかも軽く、コンパクトで取り回しやすいので、サバゲーユースに人気があるのもわかります。電子トリガー搭載で価格も手頃なのも嬉しいです。買ってきてすぐ箱出しでメインウェポンとしてサバゲーで戦えます。
スペック & 初速
全長 | 498mm / 740mm (ストック伸長時) |
重量 | 2,470g (空マガジン含む) |
銃身長 | 255mm (インナーバレル長) |
装弾数 | 110発 |
価格 | 48,300円(税別) |
発売日 | 2021年10月15日発売予定 |
動力源 | リポバッテリー |
初速 | 最高:89.97m/s 平均:89.69m/s 最低:89.10m/s ジュール:0.804J ※東京マルイベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、屋外10発での測定、気温31度、湿度52%、XCORTECH X3200 Mk3にて測定。 |
協力:G&Gジャパン、ビレッジ1
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