東京マルイ 電動ガン H&K G3 SG-1 【エアガン レビュー】
ドイツのヘッケラー&コック社が製造するG3アサルトライフルは、もともと第二次世界大戦末期にモーゼル社の開発陣が、スペイン政府の兵器研究機関セトメ(CETME)に渡り開発したセトメライフルが原型となっている。G3は7.62mm×51NATOライフル弾を使用するアサルトライフルで、1959年に旧西ドイツ軍に制式採用され、1996年にG36アサルトライフルが制式となるまでドイツ連邦軍に採用されていた。
そして、そのG3の中から特に優れた命中精度のものだけを選りすぐり、スコープ、バイポッド、通常より長いストックにチークパッド、専用のトリガーグループなどのカスタムパーツを加え、スナイパーライフルに仕上げたのがG3SG-1である。
東京マルイ 電動ガン H&K G3SG-1スペック & 初速データ(中古) |
全長 |
1,040mm |
重量 |
3,200g(バッテリー含) |
銃身長 |
470mm(インナーバレル長) |
装弾数 |
6mmBB弾 70発 |
定価 |
33,800円(税別) |
発売日 |
1995年4月7日 |
メカBOX |
Ver.2 / EG700 |
バッテリー |
ラージ |
|
最高 |
82.77m/s |
平均 |
80.73m/s |
最低 |
79.16m/s |
ジュール |
0.652J |
※SIIS グリーンマキシマスBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、10発での測定、気温18.7度、湿度42.0%
パーツリスト(G3 SG-1補足説明書) |
東京マルイの電動ガンG3シリーズの3作目として1995年4月に発売されたG3SG-1。
2008年11月現在、G3A3とG3A4はすでに生産終了しているので、現ラインナップ中、東京マルイG3シリーズ最古の電動ガンとなる。
今回、中古品ではあるが、メンバーが所有するG3SG-1を借りられたのでレビューすることにした。
SG-1といえばやはりトム・べレンジャー主演の映画「山猫は眠らない」で、ミラー大尉が使用するスナイパーライフルが印象的。※正確にはPSG-1のレシーバー、グリップとストックがベースのH&K SR9TCのようなのだが、まあそこは雰囲気ということで。
山猫は眠らないのトレーラーをみてスナイパー気分を盛り上げる!!
トム・べレンジャーは映画「プラトーン」でバーンズ役として出演していた兵士役の似合う俳優だ。
レシーバーは艶消しのグレーに塗装されている。ストック基部は亜鉛ダイキャスト製で経年変化により塗装が禿げてきているが、使い込んだ雰囲気が実に渋い。レシーバー左側面にはセミ(E)、フル(F)、セーフティポジション(S)を切り替えるセレクターがある。
レシーバー右側面。
セレクターポジションをあらわすインジケーターはライブで稼動する。
マガジンキャッチはトリガー前方と右側面のマガジンハウジング後の二箇所にある。
やはりG3SG-1にはスコープが似合う。
マルイ純正オプションのマウントベースを取り付け、レッドイーグル4×40スコープを搭載してみる。
リアサイトはG3系同様のドラム式で、射撃距離に合わせてドラムに刻印された1から4を回して切り替える。ただし、1はピープではなくV時にカットされている。
リアサイトベースは左右調整も可能だ。
フロントサイトはMP5などでもお馴染みののも。フロントサイトポスト、アウターバレル、フラッシュハイダーは亜鉛ダイキャスト製で耐久性が高い。
ハイダーはイモネジでアウターバレルに固定されて取り外すことが出来るが、逆ネジ仕様にはなっていない。ゲーム中にイモネジが緩んでハイダーを紛失しやすいのでこの銃のオーナーMAGはエポキシ接着剤で固定している。
樹脂製のハンドガードはG3よりも角ばっていてカッコいいシルエットだ。亜鉛ダイキャスト製のバイポッド(二脚)が標準で装着されている。さすがに設計が古いのと、中古だということもあり、ハンドガードを握りこむとややギシギシと音を立てる。だが、社外品の強化スリーブなどのカスタムパーツを組み込むことで剛性を上げることは可能だ。このSG-1も強化スリーブが組み込まれていてキシみは若干あるものの、剛性感は高い。
バイポッドは矢印のレバーを押してロックを解除して開く。閉じるときも同様にレバーでロックを解除して折りたたむ。
グリップ内にはEG700モーターを内蔵する。
メカボックスバージョンはVer.2。
写真のセレクターはフルオートポジション。
セフティポジションからほぼ90度回転する。左手でグリップを握るとセレクターが人差し指に当たり邪魔になる。
ストックはG3よりバット部分が延長された。
このストック内にバッテリーを収納する。バット部を矢印のように下方にスライドし取り外す。
ストック左側面にはスリングフックがある。
ストック上面にはチークパッドが固定されており、スコープでの射撃を前提にしていることがわかる。実際にアイアンサイトで狙おうとするとこのチークパッドが高すぎて狙いにくい。
ストック内部にはラージバッテリーを収納可能。重量を少しでも軽くしたい場合には変換コネクタを使用すればミニバッテリーも収納できる。
折りたたまれたコッキングハンドルを起こし、手前に引くと連動してボルトが後退する。
このSG-1はコッキングハンドルチューブ内に剛性アップのために強化スリーブが組み込まれているので数センチしか引くことが出来ない。
それでも若干、コッキングに連動してボルトが後退し、可変ホップアップ調節用のダイアルにアクセスできる。ダイアルはバレル同軸式で微妙な調整がしやすい。
マガジンは6mmBB弾を70発装填可能。
オプションでゼンマイ給弾式の500連多弾数マガジンが発売されている。
マガジンは前方のフックをマガジンハウジング内に引っ掛けてから後方をカチリとはめ込む。
取り外すときも同様にマガジン後方から捻るように取り外す。
また、PSG-1の15連ショートマガジンを使用してストイックにスナイパーを演じるのも渋い。
イーグルフォースの
RC1500SCニッカドラージバッテリーを装着しての総重量は3,330g。
この状態では思ったよりも重くはないが、これに純正の亜鉛ダイキャスト製マウントベースが302g、
4倍固定のスコープとマウントリングで380g程度なので、合計すると4kgは超えてしまう。
総評として、1mを超える全長とスコープ込みで4kgを超える重量なので、これでフィールドを一日中走り回るのはちょっとツラいかもしれない。だが、いざとなったらフルオート射撃も可能なスナイパーライフルはかなり頼もしい相棒となるはず。命中精度は非常に良いのでゲームスタートと共にベストポジションをキープして敵を一人一人仕留めていく楽しみを味わうことも出来るし、500連マガジンに切り替えて瞬時に弾幕を張ることも出来る。そういった意味ではカバーエリアの広いウエポンだといえる。気になる剛性は強化スリーブ組み込みで気にならないほどになる。ボルトアクションライフルのようなポジションというよりは、エリアディフェンスを兼ねながらチームの司令塔となるミドルスナイパーにはもってこいの一丁といえる。
2008/11/30
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