APS airsoft 電動ガン Noveske GEN.4 Black 10.5"
Gunsmith BATON 調整&チューン済みモデル
レポート:戸井 源太郎
香港のトイガンメーカーAPS AIRSOFTと、実銃ライセンスを多数取得、さらにエアソフトガンブランドとしても知られているアメリカのEMG(EVIKE MANUFACTURING GROUP)とのコラボで、Noveske(ノベスキー)N4モデルが登場しました。
米国の銃器カスタムメーカー、NoveskeのカスタムARであるN4シリーズ中、質実剛健な10.5"バレルの Gen 4 Shorty Rifleを、中国のトイガンメーカーAPSがモデルアップし、アメリカのディストリビューターEMGがライセンスを取得しているコラボモデルです。今回は販売元のGunsmith BATONによる調整&チューン済みモデルをレビューします。実射テストは、BATONレンジにて完全無風状態で行いました。
フレーム、M-LOKハンドーガードはCNC加工によるシャープでリアルに再現しています。さらにメカに最新の電子トリガー『Silver Edge SDU 2.0プログラマブルメカボックス 』を採用し、簡単な操作で計5種類の発射モードが選択できます。
ブラックのパッケージで『Noveske』のロゴが入ったシンプルで渋い仕上がりです。サイドには『EMG』のロゴも入っています。内容物は保証書とクリニーングロッドのみです。サイズは90.5 x 27 x 9.5cmです。
Noveskeの角張ったレシーバーをアルミCNC加工でリアルに再現しています。マガジンキャッチはアンビ仕様です。ディティールもエッジが立っており、美しく仕上げられています。
セレクターはアンビ仕様のライブです。マガジンキャッチの上はアンビのボルトリリースボタンですが、こちらはダミーになります。Noveskeのライセンス取得モデルなので、マガジンハウジングの両面にはリアル刻印が入っています。またテイクダウンピン、ピボットピン、ボルトフォワードボタンにはNoveskeの十字マーク入りと非常に凝っています。
トリガーガード一体型のロアフレームのマガジン挿入口はマグウェル形状になっており、マガジン交換がしやすくなっています。トリガーのみシルバーでよいアクセサントになっています。
グリップはEMGブランドのストレートタイプ、EPG Alphaが装着されています。
エジェクションポート内に可変ホップアップ調整ダイヤルがあります。
両側から操作できるアンビ式のチャージングハンドルを標準装備しています。ハンドルを引くとNoveskeのロゴが現れます。
フラッシュハイダーはSCARのような3プロングで、14mm逆ネジ仕様です。材質はアルミ製となっています。インナーバレルにはクロムモリブデン鋼材が使用されており、射撃時の振動が少ないため、BB射撃時の全体的な精度が向上するとのことです。実際40mの射撃テストでは実に安定した弾道でした。
八角形断面のレールハンドガードもアルミ製でM-LOK仕様です。ハンドガードもNoveskeのNSR-9.75 M-Lokをライセンス取得、トイガン用として製造しているため、リアル刻印となっています。
ハンドガードの先端からフレーム後端までフラットトップのピカティニーレールです。このNoveske GEN.4 Black 10.5" にはフロント、リアサイトは付属していません。自分の好みで選べて、光学機器のみの方もいるのでこれはこれで良いと思います。
ストックはMAGPUL MOEをイメージしたAPSオリジナルのAPS RS3を標準装備しています。6段階で伸縮して調節できます。
パッドプレートがヒンジ式になっており、ストック後部のピンを抜けば、簡単にストックチューブのバッテリーにアクセスができます。バッテリーはリポのショートスティックをストックチューブ内に収納します。
個人的にはストックを外した方が、収納しやすいです。
スペースは狭いので、断線させたりしないようバッテリーは無理して押し込まないように注意しましょう。
バッテリーは7.4Vを推奨ですが、BATONでは11.1V対応のハイレスポンス仕様化(3,980円)カスタムも用意されています。
Noveske GEN.4 Black 10.5" のメカボックスには新設計の『eSilver Edge SDU2.0電子トリガープログラマブルメカボックス』が採用されています。レスポンスの速さは特筆で、速射してもトリガーが追随する確実性と耐久性を有しています。また異常を検知した際は自動停止する安全設計(リセットにはバッテリーを付け直します)です。電子トリガーにより、5種類の発射モードを切り替えられるのも特徴です。
発射モードを切り替えはマガジンハウジング内にあるスイッチをドライバーやレンチで長押します。赤いLEDが点灯し、2回点滅したらスイッチを離せば発射モード切り替え完了です。
各モードは以下の通りです。
Mode.1 : | セーフティ → セミオート → フルオート |
Mode.2 : | セーフティ → セミオート → 3点バースト |
Mode.3 : | セーフティ → 2点バースト → フルオート |
Mode.4 : | セーフティ → 3点バースト → フルオート |
Mode.5 : | セーフティ → 3点バースト → 9点バースト |
マガジンは樹脂製のオリジナルデザイン、ゼンマイ給弾方式の多弾数マガジンで装弾数は300発です。
実射テスト
30、40mでの実射テストはインドアのBATONレンジで行いました。BB弾は東京マルイのベアリングバイオBB弾の0.2g、0.25g弾です。
風の影響を受けないインドアレンジはいいですね。0.2g、0.25gのどちらのBB弾でも、どちらの距離でも人物大のターゲットの中心にある直径25cmの円内に全弾命中します。
距離30mで0.25gBB弾では8倍スコープのクロスヘアの中心にほぼ命中します。40mでもかなり纏まっています。精度という点では0.2gより0.25gの方に軍配が挙がります。
極まれにフライヤーがでましたが、BB弾の問題だと思われます。実射性能はかなり精度が高く優秀です。
射撃性能だけでなく、電子トリガー『Silver Edge SDU 2.0プログラマブルメカボックス 』搭載により、トリガーレスポンスも素晴らしいです。もちろん速射にも追随してくれます。またワンタッチでバーストなど計5種の射撃モードを選択できる他、診断機能が搭載されています。
フルオートのサイクルもデータ上ではあまり速くないですが、実射感はかなり速く感じ、小気味いいリコイルを感じることができます。電動ガンとしてかなり高いポテンシャルを有しています。
テストでは1,000発近く撃ちましたが、トラブルは一切なしで、信頼性も高そうです。
ただ不満があるとしたらホップアップの調整がかなりシビアで適性を出すのに苦労しました。
あと、これは好みの問題ですが、バリバリ撃ちまくりたい場合は、バッテリーはストックチューブ内ではなく、バッテリー収納可能なストックでも良いかもしれません。
総評
APS AIRSOFT Noveske GEN.4 Black 10.5" はNoveskeの正式ライセンス取得モデルで、フルメタルのボディにはもちろんリアル刻印入りです。10.5インチバレルで、非常にコンパクト、かつ軽量に仕上がっています。射撃性能も40mでもヘッドショットが可能なほどの高精度、電子トリガー搭載によるレスポンスのよさと、まさにサバゲーマーからシューティングまで楽しめるモデルといってよいでしょう。
また射撃モードも5種選択できるというのもポイント高いです。これほど高精度、多機能なのに、価格は未調整版で39,800円(税別)、調整済みでもプラス4,000円(税別)というから驚きです!!!!
今回、レビューしたモデルはBATONのチューン済みオプションのものですが、分解、洗浄、調整のみでカスタムパーツは使用していません。それでいて、この精度・性能は驚きです。
最近の海外製電動ガンは、実物ライセンスを取得し、電子トリガーも搭載、というものが多くなってきました。このAPS AIRSOFT Noveske GEN.4 Black 10.5" はスタイル、性能、価格帯と全ての点で満足できる1丁だと思います。
スペック & 初速
全長 | 720〜805mm |
重量 | 2,500g (空マガジン含む) |
銃身長 | -mm(インナーバレル長) |
装弾数 | 300発 |
価格 | 39,800円〜(未調整・税別) ※バトンでの販売価格 |
発売日 | 2020年8月 |
動力源 | 7.4Vリポバッテリー |
初速 | 最高:92.80m/s 平均:92.11m/s 最低:91.54m/s ジュール:0.848J |
回転数: | 783rpm(13発/秒) |
※東京マルイベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、室内10発での測定、気温25.1度、湿度51%、XCORTECH X3200 Mk3にて測定。
協力:Gunsmith BATON
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