BB弾を真夏に放置してみる実験
毎日暑い日が続きますよね。年々夏が暑くなっているような気もしますが、みなさん夏のバイオBB弾管理はどうされているでしょうか?
夏は炎天下や車の中など、BB弾が高温にさらされやすい季節です。バイオBB弾を高温の環境に放置すると変形して弾道が乱れたり、最悪弾詰まりを起こしてしまうと言われています。
そこで今回、どのような状況で温度がどれくらい上昇し、その結果バイオBB弾がどのように変化するのかを実験してみました。
今回の実験にあたり、使用した温度データロガーです。
2分間隔で気温を記録するように設定し、温度変化をグラフで確認します。
まずは今回、一般的なBBボトルと、ステンレス製の真空ボトルを用意してみました。以前、知り合いから真空ボトルに入れて弾を保管していると聞いたことがあり、今回、温度測定の参考として使用してみました。容量は600mlでBBボトル大と概ね同じサイズです。
BBボトルにバイオBB弾を少量入れておきます。
さらに、それぞれデータロガーを入れます。
フィールドまでの移動中、サバゲーしている間、後部座席にボトルごと放置してしまったという設定で1日フィールドの駐車場で放置してみました。
この日は台風一過で、午後からぐんぐんと気温が上がり、気温34度の真夏日となりました。車内の温度も上昇していきます。リアシートの上ですが、車内は比較的日陰に近い環境です。
気温推移のグラフです。移動中はエアコンが効いているので、どちらも温度に差はありません。
エンジンを切って駐車してからは温度上昇に差が出ます。普通のBBボトルのほうが早く温度上昇しています。2時間ほどで最高温度に到達しました。また、ゲームが終わり再び車で移動を始めると温度は下降していきますが、ステンレスボトルのほうは温度が緩やかに低下していきます。帰路途中、食事やショップに寄ったりしましたが、ここでもステンレスボトルは緩やかな上昇下降の傾向が見られます。
ただ、最高到達気温はどちらも約43℃と、ほぼ変わりありませんでした。
別日になりますが、今回はセフティにBBボトルを放置してしまったという想定で、日の当たるベランダに放置してみました。この日も気温35℃と猛暑日です。
また、この実験では、同じ環境下で、他の真空ボトル内の温度を測定してみました。
ネットでも性能の評判がよかったTHERMOSのボトルです。
屋外に放置したBBボトルは日が当たりはじめると20~30分で一気に温度が上昇し、最高で48℃程度まで上昇したのに対し、真空ボトルは緩やかに温度が上昇し、最高でも36℃程度となっています。日が陰り始めるとBBボトルは一気に温度が下がりますが、真空ボトルは緩やかに温度が下降します。温まりにくく、冷めにくい、が真空ボトルの傾向です。
最後にBB弾の袋ごと放置した設定で、0.25gの空の大袋にBB弾を少量入れて測定してみました。袋はいわゆるアルミパックといったもので、チャックを締め、念のためテープで口を密閉しました。
日が当たり始めると一気に袋内の温度が上昇し始めます。この日も猛暑日だったこともあり、最大で52℃程度まで袋内の温度は上昇しました。このことから直射日光下での袋の放置は30分程度の短時間でも避けるべきでしょう。
参考までに36℃越えの猛暑日、サバゲーフィールドの屋根付きセフティのテーブルに黒いバッグを置いてサイドポケット内の温度を測定しました。バッグは常に日陰にある状態です。
朝、車からセフティに荷物を移動すると、バッグ内の温度は見る見るうちに上昇しますが、最高温度は37℃でした。隣に置いたドリンクが熱くなるほどの温度ですが、日陰のバッグの中にBBボトルを入れておけば何とかなりそうです。
マルイのベアリングバイオBB弾のパッケージには真夏の車中など、50℃以上になる場所に放置すると変形する恐れがあると書いてあります。
それでは放置したBB弾がどのように変化したか確認してみましょう。
まずは元のバイオBB弾です。今回実験に使用したのは東京マルイのベアリングバイオBB弾0.2gです。
車内に放置したBBボトルのバイオBB弾です。大きな変形は肉眼でも、写真でも確認できませんが、なんとなく表面のワックスがガサガサしているようにも見えます。
また炎天下に放置したBBボトル内のBB弾も同じような感じでした。
最後に50℃以上になったバイオBB弾の袋の弾です。
肉眼ではわかりにくいのですが、拡大写真では薄らと、デススターのような、あるいはモンスターボールのようなパーティングラインが浮き出ている弾があるのがわかります。これは高温放置による変形の典型的な例です。こうなってしまうと、もうこのBB弾を使用するのはやめたほうが良いでしょう。
結論としてバイオBB弾を袋ごと、あるいはBBボトルを真夏に直接日の当たる場所に放置すると、一気に高温となり、BB弾の品質に悪影響が出やすいと言えます。ただ、マルイのバイオBB弾の性能が良いからでしょうか、思った以上に変形は最小限だった印象もあります。
また、BB弾をクーラーボックスにいれて管理するかたもいますが、保冷材などで急冷させてしまうと取り出した時にボトル内部で結露が発生し、その水分自体がBB弾に影響を及ぼす可能性もありえます。
バイオBB弾は生ものと言われることがあります。過度の高温を避けるにせよ、一度開封してしまったBB弾は温度や湿度の影響を受けやすくなり、時間とともに劣化してゆきます。
いずれにしても、真夏のBB弾管理は、日陰、あるいは直接日光が当たらないバッグやケースなどに保管するのが良いでしょう。
注:今回の実験はあくまで一例であり、BB弾やボトルの品質を保証するものではありません。参考程度にお考え下さい。
また、実験に使用した真空ボトルは本来飲み物を入れるものなので、こちらもあくまで日光遮断時の温度測定実験とご理解いただければと思います。
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