WA ガスガン M4A1マグナブローバック 量産試作品 【エアガン レビュー】
2007年末、各社からプローバックモデルの発表が相次いでいる。コバのM4カナディアン、マルイの電動AK74MN、そして、ガスブローバックハンドガンの老舗、ウエスタンアームズからもマグナブローバックのM4カービンが発表された。
さっそくウエスタンアームズへ取材の申し込みをおこなったところ快諾いただいた。
今回取材したのは量産試作品、渋谷の店舗には二丁のM4があった。ひとつは開発試作品で手作りに近い状態。もう一丁は量産試作で材質や金型などがある程度固まってきたものだ。本レポートでは、この量産プロトタイプの初号機を中心に解説していく。
外観形状だが、ガラス繊維混入の強化樹脂でリアルな出来だ。10.5インチのCQBスタイルのショートバレルをチョイスしているのもソソる。
レシーバー右側面。レシーバーは上下共にガラス繊維混入の強化樹脂製だ。
質感を向上するために焼付け塗装を施している。ボルトの窪みが電動ガンにはない魅力だ。
WA M4A1プロト 射撃ムービー
金型から抜いた状態のアッパーレシーバーとボルト。ボルトは亜鉛ダイキャスト製でリアルな形状だ。
フレームが樹脂製ということで、強度が気になったが、構えてみると非常に剛性が高い。
残念ながら試作品と言うことでテイクダウンは出来なかった。
量産プロトはボルトストップがなかったので、開発プロトをホールドオープンしてみた。
ハンドガード部にはRASが装備される。
もちろん全長はリアルサイズだ。
フラッシュハイダーはA2タイプのバードゲージ。ハイダーを取り外すと14mm逆ネジ仕様となっている(プロトタイプのレビューです。製品版では正ネジとなっています)。
ホップアップダイヤルはRASの下レールを外してバレル根元にあるそうだ。
RAS自体のぐらつきも皆無だった。
これがまだ未塗装のRASだ。素材はアルミダイキャスト製。
グリップもスリムで取り付け方法が実銃と同じなので、実銃用のさまざまなアフターパーツグリップが装着可能だ。
トリガーガードも実銃同様の幅でスリムだ。
キャリングハンドルは亜鉛ダイキャスト製で重い。フレーム同様のグラスファイバーでも良いと思うが。ボルトフォワードアシストもライブになる。全体の剛性は相当なものでアルミフレームと同等の硬質感だ。プラフレームにありがちなキシみも一切ない。
ストックチューブはアルミダイキャスト製で中にリコイルスプリングが入っている。射撃直後にこのリコイルスプリングがキーンと響くのは実銃同様だとのこと。
ストックチューブ断面は角型なので、市販のさまざまなストックが取り付け可能だ。
ストックはガタツキがなく、むしろリトラクタブルが硬いくらいで、このくらいが強烈なリコイルを受け止めるにはちょうど良いらしい。
マガジンハウジング前部のラウンド形状もしっくりきて、この部分をホールドしても構えやすい。
マガジンはアルミダイキャスト製。装弾数は未定だが、現時点で50発装填できるように設計されている。実際にはスプリングの強さやマガジンフォロアーがボルトをストップさせる具合などをみて調整するとのことなので、40~50発の間になりそうだ。
ガスの注入口は背面の中ほどにある。
左が量産プロトで、右が開発プロト。
右側が開発プロトのマガジンでスチールプレスの箱に収められていたが、気化熱性能の問題で、アルミダイキャスト製に変更したとのこと。
マガジン前面はプラスチック製で2ピース構造になっている。
マガジンの重量は415g。これは実銃のマガジンに5.56mm弾を30発装填した際の重量に合わせて作成しているとのこと。
マガジンを装填しての総重量は2945g。重くもなく、軽くもなく非常にいい具合。構えたバランスもわずかにフロントにバランスがあり、とても構えやすい。ベストバランスと言える。
撃ってみた感想は、とにかく鋭い、ということ。80mm以上の後退ストロークを持った亜鉛ダイキャストボルトがバキンッとブローバックする感触は現時点で発売が予定されている他社の長モノガスブロよりも重く、そして鋭く感じた。マグナブローバックがさらに強くなった印象だ。気になる発売日は年末くらいから生産を開始して、2008年1月くらいになるのではないかと思う。
価格はまだ未定で「とにかく現時点では良いものを鋭意製作中です。」とのこと。んー、期待しちゃうなぁ。
新商品のV10ウルトラコンパクトも撮影させてもらえた。
大好評のようで売り切れ続出だとか。
スライドとアウターバレルのポートの加工が美しい。
2007/11/18