東京マルイ 電動ガン H&K MP5-J レビュー

東京マルイ 電動ガン H&K MP5-J 【エアガン レビュー】

MP5A5はFA-MAS、M16A1に続く、電動ガンの3機種目として1992年10月に発売された。その当時のMP5A5はEG560モーターを内蔵し、ホップアップ機能はついていなかった。私にとっても初めて購入した電動ガンで非常に思い入れがあるサブマシンガンだ。
等間隔に発射されていくBB弾は、装弾数50発のマガジンを二、三本もってビックモデルのクイッ君で給弾しながら当時の主流だったガスガンに有利に立てたものだった。ブルース・ウィリス主演の映画「ダイ・ハード 」でも一躍脚光を浴びていた。
それから12年の歳月が過ぎ、2004年7月8日に発売されたMP5-Jは日本警察が採用したサブマシンガンとしてマスコミにも注目を浴びての登場だった。2007年5月11日現在、決して新商品とは言えないのだが、原点回帰、初志貫徹という意味も込めて購入することにした。

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東京マルイ H&K MP5-J 電動ガンスペック
全長 582mm/735mm(ストック伸長時)
重量 2150g(バッテリー含む)
銃身長 229mm(インナーバレル長)
装弾数 BB弾 50発
定価 28,800円(税別)
発売日 2004年7月
メカBOX Ver.2 / EG1000
バッテリー ミニ
東京マルイ H&K MP5-J 弾速データ
最高 85.86m/s
平均 84.40m/s
最低 83.01m/s
ジュール 0.712J
※SIIS ECOBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、20発での測定、気温26度

MP5-J パーツリスト


G3 SASでゲームをしていると、どうしても弾の使用量が増える。一日のゲームで4000~5000発の消費にもなってしまった。これではエコBB弾の意味がないし、装備も重いうえに懐にも優しくない。BB弾の消費に応じて1400mAh容量のニッケル水素では一日持たない(約3500発で切れる)ので、バッテリーも二本用意することになる。
そこで一日のBB弾の消費をせめて3000発以内に収めたいと思った。マガジン容量の少ないMP5はそれがデメリットとして取り上げられるが、ホジティブに考えるならばある意味エコ。玄人っぽい雰囲気がある。弾さえバラ撒けばそりゃゲームに勝つ確率が増えるが、それで面白いのか、となると最近ちょっと飽きてきた。
MP5自体は軽くてコンパクトで取り回しのよさから万人向け、アタッカー向け、あるいは初心者でも扱いやすいウエポンとして認知されている。

従来のMP5からの変更点を列挙していく。
まずはドットサイトを装着できるローマウントが標準で装備された。

しかし、このローマウント、ノッチがひとつしかなく、本当に限られたドットサイトしかマウントできないので、さっさと別のマウントベースに交換するのが良い。
おススメはG&GのG3/MP5用ロープロファイルマウント。エチゴヤ東京にて5,040円。


ホップアップ調節レバーは左側面のハンドガード後方にあるのは従来から変わりがないが、レバーの長さがやや短くなり、形状も変わっており、使用中に無意識に触れてレバーが動くということが起こりにくくなっている。
次にスライドストックの形状が変わった。大きくなってバット部がゴムになった。個人的には大きくて不細工になったと思うのだが、構えてみると意外としっくりきて使い勝手は非常に良い。実際にH&K社の最新出荷分にはこの新形状のFストック※が装着されているようでHPにも掲載されている。
※フランス警察用のMP5-Fに最初に採用されたことからそう呼ばれる。

また、ストックリリースレバーも大型化され、操作性が向上している。

セレクターは亜鉛ダイキャスト製でセレクトプリントは実銃にあわせて三点バーストが追加された。これは印刷だけで、その位置でセレクターはとまらず、もちろんBB弾の実射機能はない。

セレクター切り替えのクリック感は昔からかなり向上している。カチッ、カチッとキレ良く操作できる。

MP5の泣き所、フレームがモナカ構造のため、マガジンハウジングの前面がマガジン脱着で隙間が開きやすい。ファーストから隙間が開かないようなコの字型のパーツも発売されているが根本的な解決になっていない。
分解する気がないならば瞬間接着剤で止めてしまおう。


スライドストックは通常上の写真の位置で伸ばすが、さらにもう一段下の写真のところまで伸びる。

パーツリストを見るとわかるが、剛性を高めるためにMP5-Jにはフロントスリーブ内に補強用のインナーフレーム(MP-53)が入っている。
バッテリーはハンドガードピンを外してハンドガードを前方下方向に取り外して行う。ミニバッテリーが収納できる。イーグル模型のインテレクト1400 8.4V(ニッケル水素)でもOK。
リアサイトはドラムタイプの亜鉛ダイキャスト製。左右のアジャストが可能。昔はドラム部分のみ金属でベースはプラスチック製だった。
フロントフラッシュハイダーはMP5PDWやG3SASでもおなじみのプラ製の大型のもの。
ロックを外すとM14逆ネジタイプのマズルが現れる。
バレルフロントカラーを取り外せばサイレンサーなどが装着可能。
MP5系としては初めてモーターにEG1000が搭載された。セミオートの切れが非常に良い。
G&Pの100連マガジン。新宿エアボーンで2100円。給弾不良もなく、外装はスチールプレスで質感は良いのだが、幅がノーマルマガジンに比べて0.4mm厚い。したがって、装着に問題はないがマガジンハウジング接合部に隙間が出来てしまう。ノーマルより大きく作るあたり、G&Pの雑さがうかがえる。
ノーマル50連マガジンとの比較。
幅の違いが大きい。
また、ノーマルマガジンは撃ち終わるとマガジンフォロアーが写真の位置まで上がって来るので全弾撃ち切れることが多いが、G&Pの100連は写真の位置まで引っ込んでいるので撃ち切っても4発程度残ってしまう。

G&Pは撃ち残した弾を抜けるようにロック解除レバーがついているのは便利。
重量はミニバッテリーを含めても2055g。
ただし、これはノーマルのローマウントをG&Gのマグネシウムローマウントに変更しているので、ちょっと軽くなっている。
■MP5フルモデルチェンジに期待すること。
MP5Jは従来からのMP5の設計を生かしてリニューアルした商品だ。使用してみて各所にグレードアップは感じるがそれでもベースの設計が古いことから、いくつかの問題点も残っている。
まず、モナカ構造のフレーム。分解がしにくいこともあるが、マガジンハウジングの前面接合部がマガジン脱着により開いてしまう。これはやはりアッパーフレームを一体成型構造にするのが良いと思う。また剛性と質感向上を目的としたメタルフレーム化も行っていただきたい。MP5の特徴である軽くて高機動性を損なわないように重い亜鉛ダイキャストフレームではなく、アルミダイキャスト製のフレームが良いだろう。

つぎにホップアップ調節の方法。コッキングレバーを引いてエジェクションポートが開き、チャンバー部分のバレル同軸のダイヤル式による調節機構が最近の主流といえる。MP5はコッキングレバーを引いた状態でロックできるので好都合といえよう。

そしてメカニカル三点バースト機構。現時点では89式小銃でのみの採用例しかないが、MP5のメカボックスVer.2にも組み込めるはずだ。
フル、セミ、3バーストが同時に組み込めるモデルは意外と限られているのでMP5リニューアル時にはぜひとも導入してもらいたい。

フラッシュハイダーを外し、G&Gのローマウントにスコープを装着。これでもバッテリー込みの総重量は2370gしかない。
ちなみに、新型スライドストックアッセンブリの重量は371g。あと100gくらい軽量化できそうだ。

G&P MP5 Handguard with T8 Tactical Light
11,156円 エチゴヤ東京 2007.05.13

フラッシュライトをつけると迫力が出るので、ハンドガードタイプを装着してみた。
このG&Pの商品、イマイチ接点の反応が悪く、LEDと電球の組み合わせなのだが、LEDが点灯しない。G&Pのつくりの荒さには困ったものだ。日本ならば家電製品の一種なので保証書や取扱説明書が入っていてもよさそうだが、その辺は一切無し。

翌日、エチゴヤ東京に使い方を聞きに言ったところ、まず、電池を入れる際にはライトの根元から外すことがわかった。

ハンドガードの中は細いリード線が3本あり、ライト側の接点がむき出しなので雨などがちょっと怖い。必要ならばビニールテープなどで抑えることも重要だ。

次に電池のプラスを後方にむけて挿入する。

フロントのリングはあまり締めこみすぎるとLEDと電球が同時に点灯してしまう。

ちょうど良い位置でフロントのリンクを調節すると、左側面のスイッチ前方を押すとLEDの青白い光が点灯、スイッチ後方を押すと電球の黄色い光が点灯する。

ライト根元の外径は25.3mm。

マルイ純正のタクティカルハンドガードには18.3mmの穴しか開いていない。
フロントから見ると写真のように電球を取り巻くように3個のLEDが埋め込まれている。

光量はそれほど明るくない。5WLEDのほうが明るく感じる。

電池込みの重量は254g。マルイのノーマルパーツは66g。装着すると前方がずしりと重くなる。
STAR製 95連マガジン 800円 エチゴヤ東京

格安マガジンシリーズを発売するSTARの95連マガジン。外装はプラスチックのモナカ構造でリアルさはないが、非常に軽い。たくさん持っても重くないし、一本くらい紛失しても気にならないくらいに安い。10本セットで8000~9000円の相場。
マガジン幅はマルイ純正同様の22.6mmでまったく問題なし。とりあえず2本買ってみたが給弾不良もなく、しかもフルオートでは最後まで撃ちきれた。10本くらいもってゲームするにはうってつけのマガジンだ。

各マガジンの重量は

マルイ 50連 153g
G&P 100連 165g
STAR 95連 76g

G&PとSTARの重量差なんと、89g。
10本持ったら890gの違い。これは大きい。
ノーマルマグと比べても半分の重さ。

重量比で言えばノーマルマグ5本持って250発、STARならば同じ重量で10本持てて950発の装弾数となる。
左側面のこの窪みの中に95のモールドで95連であることを区別している。
2007/05/13

■イーグル模型 レッグ マガジン ポーチ MP5用 \2.780

マガジンはSTARの95連を使用することに決めた。となると1ゲームに何本持っていこうか、ということを考えてみた。
まず一般的なMP5のマガジンポーチは3本収納というのが多い。一本は銃に装填しているわけだから、計4本、ジャミングを警戒して1本あたり90発と考えるならば合計360発。ううむ、ちょっと少ない。と、ネットを探していたらイーグル模型の4本収納のレッグポーチを発見。これで5本、450発を携行できる。しかしどうせなら両足につけてみようと思い、2つ購入してみた。これで合計9本、810発を携行できることになる。

ポーチのフラップ(蓋)は独立していて各々直径15mmのジャンパーホックで固定する。この辺はスピーディーな交換を想定してベルクロ併用にしてもらいたかった。ジャンパーホックの耐久性も気になるところ。ポケットは比較的浅いので、取出しが容易。

裏側にはイーグルフォースのタブが貼り付けてある。レッグベルトは一部がゴム製で伸び縮みしてよい。
ベルト装着ループはベルクロとジャンパーホックの併用。ただし、最初に普通に取り外したら、ジャンパーホックが破損した。ジャンパーホックに良くありがちなトラップ。この辺は設計時に良く考えてもらいたいところ。

ジャンパーホック15mm自体は手芸店などで入手できるのでカシメ具とあわせて購入しておこう。
フラップは伸縮の調整が出来るようにベルクロで固定されている。ものさしなど薄くて長いものを写真のように挿入してベルクロの接着を外し、フラップの長さを調節できる。これでショートマグにも対応可能。ハンドガンのマガジンにも使用できそうだ。ちなみに電動ハンドガングロック18Cの100連マガジンにはフラップが短すぎ、収納できなかった。
2007/06、マルイ純正のノーマルMP5スライドストックをフロンティアで4980円で購入した。MP5-JのFストックも使いやすくていいのだが、従来からのコンパクトなストックもスタイルが良い。
そこで、交換してみることにした。

伸ばした状態でも1cmほどノーマルストックのほうが短い。 Fストックにはリバウンドスプリングが仕込んである。ストック基部の形状の違いから、スライドストックアームの断面は同じだが、最短のロックが効かないため、ストック自体の互換性はない。

Fストックの重量は370g

ノーマルストックは321g。約50g差。

Fストックには両側にスリングフックが付いている。
旧型ストックのほうが伸ばした際に、若干ガタ付く。

ノーマルストックはこの写真のハーフポジションで固定できる。

■PDI 05 インナーバレル 229mm 4,410円/エチゴヤ東京

先日、市街戦フィールド「バトルシティ・ユニオン」でゲームを行った。市街戦ということもあって、結構遠距離で敵を発見する。いつもの森林フィールドよりもついつい早めに発砲してしまい、遠距離戦に突入する。もう少し飛距離があればなぁなどと思いつつ、バレルを交換することにした。

PDIの05インナーバレルは89式でも使用していて高精度で弾のまとまりも良い。素材にはSUS304ステンレス鋼を使用し、冷間鍛造伸管法を採用、公差±0.004mmを実現している。

MP5のバレル交換は結構面倒なのだが、それでも40分程度で交換終了。早速弾速を測定するとホップ適正時の平均初速は87.5m/sとノーマルより3m/s上昇した。

6.03mm位のタイトバレルならばもう少し初速が向上しそうなのでPDIには是非6.01との間を埋める03バレルを発売して欲しい。

実際に組み込んで撃った感想は、非常に弾道が低伸すること。調整がしにくかったノーマルに比べ、とてもフラットに弾道が飛ぶようにホップ調整できるようになった。弾の落ち際も素直で癖がない。
■イーストA No.309 3本用マガジンポーチ
フロンティア/2,040円

イーストAの3連マガジンポーチ。値段も安く使い勝手の良いマガジンポーチ。MP5だけでなく、M11イングラム/UZI(スタンダード/220連)にも対応する。
フラップはベルクロなので破損する心配はない。深さもちょうど良く、出し入れもスムーズだ。
裏側はアリスキーパーとベルクロテープ2本が付属する。

この手のマガジンポーチはどうしても幅が広く、腰のベルトに装着するとなると、せいぜい前面に2つつけられればいいところ。となると合計で7本しかマガジンをキャリーできない。
■ターゲット 新迷彩 89式MGポーチ2本用
フロンティア91/1,980円

MP5のマガジンポーチとして意外にも89式のマガジンポーチが使用できる。

ターゲットのこのポーチは価格も安いし、自衛隊装備にもぴったりはまる。

フラップの固定も見た目より面倒さはなく、使い勝手は良い。
MP5のマガジンを見事に3本収納可能。まるで専用設計のように綺麗に収まる。幅も取らず、腰回りに4つくらいは装着できそうな勢い。
裏側はアリスキーパー。氏名を書き込むタブが付いている。品名には弾入れ89式、大-Wとある。
Made in Japan Tokyo Maruiの刻印を消してみた。
まず、マスキングをしっかりして、黒い瞬間接着剤を使用して刻印を盛り上げるように埋める。1時間ほどして乾燥したらカッターナイフで出っ張りを荒く削る。400番のサンドペーパーでならして、1000番のサンドペーパーで平らに整形、さらにコンパウンドでツルツルの表面にしたら、インディのダークパーカーで塗装。



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