KSC ガスガン MP7A1 スペック & 弾速 | |||||||||||||||||||
KSC MP7A1実射動画 |
パーツリスト |
パッケージはシンプルな黒単色印刷のデザイン。
箱のサイズは同社MP9と同じ大きさだ。
パッケージ内容もシンプル。
本体と40連マガジン、ホップアップ調節用のアジャストレンチ、BB弾少々と取扱説明書が同梱する。
早速パッケージから取り出して手にしてみるとズシリと重い。マルイの電動ガンよりずいぶん重く感じる。マガジン抜きでも1.7Kgある。コンパクトな形状とあいまって、非常に凝縮感のある重みだ。これは良い。MP7A1はドットサイトを搭載すると、より使いやすく、そしてカッコよくなる。MP7A1は定番のZeiss社のZ-pointや、Aimpointをローマウントしても良く似合うし、C-MOREや、ちょっと大柄だがEoTechの551などのオープンタイプもよい。最近だとAIMPOINTのMICRO T-1なんかも似合いそうだ。写真はHAKKO/PANORAMA BED-24ドットサイト。個人的にはMP7には細身のオープンドットが好み。
グリップは断面が丸く、シボ加工の感触もよく、MP9に比べても握りやすい。
フラッシュハイダーは亜鉛ダイキャスト製で、バードケージタイプ。取り外し可能だが、マルイMP7とは異なり正ネジ仕様で、したがってマルイのサイレンサーアダプターとは互換性がない。いずれKSCから純正サイレンサーアタッチメントは発売されるだろう。
フロントサイトはフリップアップ式。
ストックをたたんでピストルタイプで射撃するときはサイトをたたみ、ライフルのように射撃するときはサイトを起こす。フロントサイトピンは上下のエレベーション調節が可能。
折りたたみ式のフォアグリップを標準装備する。フォアグリップを折りたたむときは赤矢印のレバーを下げてロックを解除する。
KSCは自社刻印をおおっぴらに表現しない。したがって、今回も目立たない部分にこっそりと刻印がある。こういう配慮はとても嬉しい。
トイガンを模型と捉えると、ごく自然な手法なわけで、タミヤが戦車のプラモの目立つところに自社刻印を入れないのと同じ考え方だろう。
ストックをたたむとわずか全長38cm。UZIやTMPにみられるグリップ内に弾倉を配置するT字型のデザイン。
実銃同様に樹脂製の筒型レシーバーで、フラットなレシーバー上部には20mm幅のマウントレールが装備される。また、フロント側面左右にもレールを装備し、フラッシュライトなどのオプション装備を装着可能だ。
チャージングハンドルは電動ガンと違い長く引ける。ジャカコンッとボルトが下がるリアルなサウンドと操作はガスブローバックならではの楽しみ。
マガジンに弾がない場合、ボルトはこの位置でホールドオープンする。
実際にはこの位置までブローバックする。
セレクターポジションは上からセーフティ、セミオート、フルオートとなっており、左右どちらからでも操作できるアンビタイプ。操作感はほど良い固めでクリック感も良く、カッチリしている。
リアサイトもフロント同様にフリップアップ式。
折りたたんだ状態ではホワイトドットが入っており、一般的なピストルサイトのよう。サイトを立たせるとピープ式となる。右側面のでウィンデージダイアルで左右調節ができる。
フロント・リアサイト共にレールから取り外すことができる。
マルイの電動ガンではダミーだったが、トリガー上部のボルトリリースレバーはライブで可動する。
全弾撃ちつくし、マガジンチェンジ、レバーを人差し指で上にクイと上げるとホールドされたボルトが初弾をリップからすくい上げ、ジャコンッと勢い良く前進するとともにチャンバーに弾を押し込む。ガスブロの醍醐味。
マガジンキャッチは金属製で、H&Kのオートマチックと同様にトリガーガードの根元にある。
左右どちらからでも操作できるアンビタイプとなっている。
トリガーも金属製。またトリガーセフティも備える。
レシーバー下面には実銃同様に銀色のシリアルナンバープレートがはまっている。
レシーバー後部のレバーを押し下げると伸縮ストックのロックが解除され、バット部に仕込まれたスプリングテンションでスチャッと1cmほど後退する。そこからストックをシュルりと伸ばしきるとロックがかかる。ストックポジションは1箇所のみ。実銃のプロトタイプでは3ポジションだったようだ。バット部側面の2つの穴は分解時にストックピンをなくさないように差し込むためのもの。
付属のアジャストレンチでホップアップの調整を行う。KSCというとチャンバーからもんじゃ焼きのヘラのようなツールでの調節が主流だったが、MP7A1ではフラッシュハイダー上部の穴にこのレンチを突っ込んで回す。非常に簡単で良い。
レシーバー左右のレールは六角レンチで取り外すことも出来る。亜鉛ダイキャスト製のレールはネジ含めて45gなので、左右合わせて90gは軽くなる。
マガジンは亜鉛ダイキャスト製で、本体パッケージには6mmBB弾を40発装填できる左の長い40連マガジンが付属。容量も多く、ゲームに使用するならこちらをおススメするが、やはり20連ショートマガジンのコンパクトなシルエットも捨てがたい。20連マガジンの側面にはローエンフォース専用刻印が入っている。
なお、実銃も20連と40連なのでリアルカウントマガジンだ。
リップ部は別パーツだが金属製。
マガジンフォロアーは一番下でロックがかかるのでBB弾を装填しやすい。
マガジンの重量は40連が438g、20連マガジンが251g。
40連マガジンを装着した状態での実測重量は2,135g。
本体のみだと、1,700g。20連ショートマガジンを装着しての総重量は1,950g。
マルイの電動ガンと比較してみる。
質感はKSCのほうがややザラついたレシーバーとなっているが、マルイのほうが艶消し塗装の印象。
レシーバー側面のストックアームの穴がマルイはダミーだが、KSCはちゃんと穴が開いている。
また、フォアストックのロックレバーの形状もKSCのほうがやや太く、若干異なる。
レール部分の比較。KSCとマルイではレール上面のボルトの位置がことなり、さらにマルイのレールにはモーター調節用の小さな穴がある。2本のストックピンの形状、チャージングハンドルの肉厚など、わずかな違いが見られるが気になるような大きな違いはない。
実射性能だが、作動性はかなり良い。室温24度で、フルオートで1マガジン40発撃ちつくしても途中でストロークが息切れするようなことはなく、スパッとボルトがホールドする。これだけ綺麗に作動するガスフルオートは見たことがない。しかも回転はかなり速い。
そしてなんといってもKSC MP7A1の特徴は「音がデカい」ということだろう。バカンッと破裂するような弾けた射撃音は最初に撃ったときに驚いたほど。
同社MP9に比べるとリコイル自身は必ずしも大きくはないが、これらサウンド要素と激しく前後するボルトから強烈な射撃感を味わうことができる。
また、レビューにあたり1000発程度は撃ってみたが、一度も装弾不良がなかったことも特筆に価する。
弾速測定では気温25度程度で、70m/s台が満遍なく計測される結果となった。平均では75~76m/s程度だ。
命中精度は室内9mの距離で銃を半固定、スコープを搭載し、セミオート射撃したところ直径10cmの円には収まった。ちなみにマルイの電動ガンだと4cmに収まる距離なので、必ずしも良いとはいえないが、ガスブローバックガンとしては普通といったところか。
遠距離射撃では初速のバラつきが8~10m/s程度あるので、その影響もあるのかエクセルのバイオBB弾0.2gでは適正ホップでフライヤーがでやすい結果となった。ホップの弾道がややピーキーとも言える。0.25gのKSC純正弾だとそこそこフライヤーが収まるので重めの弾を使用するのが良いかもしれない。
いずれにしても全体の出来は非常によいし、20m程度のマンシルエットははずすことはなく、取り回しの良いコンパクトなサイズとその回転の速さにより、インドアゲームでの制圧能力は高いだろう。遠距離戦闘ではちょっと辛いかもしれないが、サバイバルゲームのメインウエポンとしても十分使用できる信頼性を持っている。
また、部屋撃ちやコレクションアイテムとしても秀逸で、KSCならではの洗練されたディティール再現と凝縮された重量感、可動するサイト、フォアグリップ、チャージングハンドルなどの作動の面白さも楽しい。マウントレールに光学機器をあれこれ搭載できる発展性もある。そして何より射撃音の大きさも魅力。
なんとも五感で楽しめるトイガンであり、おススメの一丁だ。
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